FXニュース:英独株価指数最高値続伸

2025年1月22日
今日2025年1月22日水曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の高値でドルの安値の155円35銭付近から、円の安値でドルの高値の156円10銭付近の値幅約75銭で、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は156円6〜7銭付近と、...

 

東西FXニュース – 2025年01月22日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 英欧米長期金利低下株高
  • 米主要株価三指数も上昇
  • 米トランプ対中関税発言
  • 日銀利上げ観測織り込み
  • 日経平均株価も大幅続伸
  • 低リスク通貨の円売りに

今日2025年1月22日水曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の高値でドルの安値の155円35銭付近から、円の安値でドルの高値の156円10銭付近の値幅約75銭で、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は156円6〜7銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨日17時の155円66〜68銭付近の前東京終値と比べると約40銭の円安ドル高であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と時間に沿った世界外国為替証拠金取引 (FX / Foreign Exchange) マーケット・トレンドの動向と分析はまず、昨日の日本市場終了後の欧州市場と英国ロンドン外国為替市場では、昨日の英国ロイター通信 (Reuters) などのニュースの影響が続き、米国のドナルド・トランプ大統領がメキシコとカナダからの不法移民と違法薬物流入の対策として「メキシコとカナダに25%の関税を課すことを考えている。2月1日に施行すると思う」と発言した報道が話題になり、米国関税政策による米国インフレ圧が改めて意識されたことなどから時間外の米国債券市場では米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が昨夜20時20分頃に一時4.592%付近と4.6%台目前に再上昇したため、債券利回りを受けた日米金利差拡大時の金利差トレードの円売りドル買いの影響があり、昨夜20時25分頃にドルは円相場で一時156円6銭付近と、156円台に上昇していた。

ただし、欧州英国株式市場では、欧州英国利下げ予想の影響があり、欧州英国債の利回りが低下する一方で、金利警戒感の緩和により欧州主要株価指数の一つであるドイツ主要株価指数DAX (Deutsche AktienindeX) や英国主要株価指数のFTSE 100 (Financial Times Stock Exchange 100 Index) が連日の史上最高値続伸に向けており、英独主要株価指数上昇を受けたリスク選好のリスクオン (Risk-on) で低リスク通貨の円や世界的な流動性の高さから欧州英国通貨に対しては安全資産でもあるドル売りが売られやすくなり、欧州ユーロや英国ポンドが買われやすくなっていたことではより取引量が多いドルが円相場で上昇幅を縮小する抵抗が入り始めたほか、欧州英国政策金利予想の影響を受けていた独連邦10年債や英国10年債の利回り低下に連れる様に米国10年債の利回りも昨夜20時55分頃の一時4.593%付近をピークに4.6%台に乗せずに反落を始めたため、昨夜21時36分頃には債券利回りの金利差トレードの日米金利差縮小時の円買いドル売りの影響や外貨影響などでドルは円相場で一時155円72銭付近と、155円台に反落した。

米国関税政策に実施前の調査などが入るなど、市場予想よりもやや慎重な姿勢が示されていたことや、米国と国境が隣接するメキシコとカナダからは不法移民と違法薬物流入の対策として提示された案が出てきた一方で、日本や欧州などを含めた他の主要国にはまだ外交上の交渉の余地などがある可能性が、報道の続報などを受けて市場で意識され始めたことでは、米国関税政策による米国インフレ圧は、ドナルド・トランプ大統領の米国大統領就任日にはまだ具体案として署名されず即時実施が見送られていたことなどもあり、市場予想以下のものになり得る可能性からは、今後の具体案が注目される一方で、実施までの米国インフレ圧からは、欧州や英国の追加利下げ予想を受けた債券利回り低下時には、米国債利回りも連れて低下しやすくなっていた。

その影響から、欧州英国市場の後半にあたる昨夜22時頃から始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は一時155円82銭付近の始値で、昨夜22時0〜1分頃にかけた値動きで記録していた一時155円84銭付近が、昨夜の米国市場の円の安値でドルの高値となり、米国長期金利低下に伴う円買いドル売りの影響で対ドルの円相場が上昇した。

米国ニューヨーク債券市場でも、米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利の低下は続き、深夜24時40分頃には一時4.557%付近にまで低下したため、債券利回りを受けた金利差トレードの日米金利差縮小時の円買いドル売りの影響や、午前1時のロンドン・フィキシング前のドル売りフローも観測されたこともあり、深夜24時50分頃には対ドル円相場は一時155円25銭付近と、米国市場の円の高値でドルの安値を記録した。

また、米国大統領就任初日に即時の米国関税実施が始まらなかったこともあり、対日関税には日米の外交交渉の余地の可能性もあり、米国新政権になった市場で大きな混乱が起きない限りは、明日1月23日から翌日の24日にかけて開催が予定されている日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) の日銀金融政策決定会合では日銀の追加利上げ予想の織り込み度が市場予想で高まっていたことも、連日の観測報道の影響もあり、日米金利差縮小予想による対ドルの円買いに影響を与えていた。

しかし、英独主要株価指数の史上最高値続伸を受けた米国ニューヨーク株式市場では、米国主要企業の決算シーズンに米国長期金利低下が起きた金利警戒感の緩和の影響もあり、米国主要株価三指数の米国ダウ工業株 (Dow Jones Industrial Average) が前日比で大幅高の終値に向けたほか、米国S&P 500種株価指数 (Standard and Poor’s 500 index) も前日比で高値のプラス圏の推移を続け、米国ナズダック総合株価指数 (NASDAQ Composite) は一時は反落して前日比でマイナス圏に転じたものの反発上昇し、再びプラス圏に上昇後に大幅高の終値に向けたことでは、米国主要株価三指数が揃って前日比で高値の終値に向けており、米国株価上昇時のリスク選好のリスクオンでは低リスク通貨の円の利益確定売りや持ち高調整が入りやすかったことでは対ドルの円相場は上昇幅を縮小したことに加えて、安全資産の米国債も売られたことでは、債券価格反落に伴う利回り反発が起き、一時低下後の米国長期金利は午前2時55分頃に一時4.585%付近に低下幅を縮小したため、午前3時頃にはドルも円相場で一時155円60銭付近に反発していた。

米国ニューヨーク外国為替市場の終値の頃にも、米国長期金利は一時4.582%付近から再上昇トレンドを見せ始めていたこともあり、午前5時4〜5分頃にもドル円は一時155円60銭付近に再反発したが、二度目に上抜けできなかったことではテクニカル分析的なダブルトップ (Double Top) の売りサインの利益確定や持ち高調整が入ってやや反落した。

このため、昨夜22時頃から今朝7時頃までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は、円の安値でドルの高値の155円84銭付近から、円の高値でドルの安値の155円25銭付近の値幅約59銭で、今朝7時頃のニューヨーク終値は155円52銭付近と、世界FX市場の前営業日同時刻の155円62銭付近と比較すると約10銭の円高ドル安をつけていた。

今朝早朝のアジア・オセアニア市場では、米国のドナルド・トランプ大統領がホワイトハウスで行った記者会見で、「中国製品への10%の追加関税を検討している」と発言したニュースが話題になり、その理由として米国で社会問題化している合成麻薬フェンタニル (Fentanyl) は中国で製造された原料を使用してメキシコの麻薬組織が合成して米国に流入させているという考えの元に、前日の報道でメキシコとカナダの不法移民と違法麻薬の流入への対抗策として25%の米国関税を検討しているとの発言が伝わった後であることから、同じく2月1日を検討している可能性が市場で意識され、中国を主要取引先に持つオセアニア市場のオーストラリアのシドニー外国為替市場では、ドナルド・トランプ大統領が中国に対する米国関税強化を強調してきた経緯から、追加関税実施後に最大60%とも言われていたことがあった対中米国関税への警戒感と米国への関税によるインフレ圧が再び意識されたことでは、今朝8時10分頃に対ドル円相場は一時155円84銭付近と、昨夜の米国市場のドルの円相場での高値付近までドルが買い戻された時間があった。

また、ドナルド・トランプ米国大統領は、欧州連合 (EU / European Union) についても、「彼らは米国の自動車も農産物も買わない。米国に酷い扱いをしている」と批判し、欧州にも「関税を課すことになる。公正さを取り戻すにはそれしか道はない」と、欧州ユーロ圏に対する米国の巨額の貿易赤字問題から貿易不均衡の是正に取り組む姿勢を見せ、欧州製品への追加関税についても言及した影響もあり、この時間には欧州ユーロに対してもドルが買われる値動きが一時観測されていたが、具体案は示さなかったことで取引交渉のための材料としての発言である可能性もあることからは、不透明感からはその後にはドルの利益確定売りや持ち高調整で欧州ユーロなどの買い戻しが再び入り始めたほか、対日関税についても今後の日米外交で交渉の余地がある可能性などからは、明日から明後日にかけての日銀金融政策決定会合の追加利上げ観測報道も続いていた影響もあり、対ドルの円の買い戻しも入った。

そのため、今朝9時頃から始まった今日の日本の東京外国為替市場の対ドル円相場は一時155円76銭付近の始値で、日本市場では日銀追加利上げ観測報道が続いたことや、中国製品への10%の追加関税は想定範囲内であったこともあり円の買い戻しが入ったほか、今朝の日本市場の仲値決済前には国内輸出企業の円買いドル売りが優勢で、今朝9時51分頃にはドルは円相場で一時155円35銭付近と、今日の日本市場の円の高値でドルの安値を記録した。

しかし、今朝9時55分の仲値決済時には、市場安値後のドルには日本企業の輸入実需の円売りドル買い需要があったことに加えて、昨夜の英独主要株価指数の史上最高値続伸に続き、今朝には日本企業の主要取引先である米国主要株価三指数も揃って高値の終値をつけた欧米株式市場のブル・マーケット (Bull market / 強気市場) の影響もあり、日銀追加利上観測報道も市場での織り込み済みの部分が増えるにつれて新規反応が徐々に薄まっており、今朝の東京株式市場では今日の日経平均株価も前日比の大幅高で始まり、プラス圏の推移を続けて上昇幅を拡大していたことでは、日米欧英株価上昇時のリスク選好のリスクオンでは低リスク通貨の円売りでドルや欧州ユーロや英国ポンドなどの外貨が買われやすくなったことなどでは、市場高値後の円相場はドルに対しても反落を始めていた。

また、株式市場が強気市場となったことで、世界的な安全資産でもある米国債にも売りが続き、今日の日本市場時間の時間外の米国債券取引では米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が上昇し、昼の12時台後半には一時4.599%付近の高止まりを見せたほか、瞬時4.601%付近と4.6%台に達するなど、債券利回りを受けた金利差トレードの日米金利差拡大時の円売りドル買いも入ったことなどでも、ドルは円相場で上昇した。

午後15時30分頃には、今日の日経平均株価は3万9646円25銭の終値をつけ、前日比618円27銭高の大幅高で大引けし、リスク選好のリスクオンによる低リスク通貨の円売りの影響が続いた。

夕方からの欧州市場の参入でも、欧州株価上昇トレンド継続予想の影響もあり、リスク選好のリスクオンの低リスク通貨の円売りで欧州ユーロの買い戻しが続き、欧州ユーロに対する大幅な円安も対ドル円相場に波及したことで円安ドル高の東京終値に向かっていたところに、今夜17時頃から世界最大規模の英国ロンドン外国為替市場の参入が始まり、リスク選好のリスクオンの英国ポンドに対する低リスク通貨の円売りが先行した影響もドル円に波及したため、今夜17時0分の1分間の値動きの中で瞬時にドルは円相場で一時156円10銭付近と、今日の日本市場の円の安値でドルの高値を記録した。

このため、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は156円6〜7銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨夜17時の155円66〜68銭付近の前東京終値比では約40銭の円安ドル高になった。

その後の英国ロンドン外国為替市場では、今夜17時1分頃にドルは円相場で一時156円12銭付近と日本市場の高値を上抜けしたが、時間外の米国債券市場でまとまった米国債買いが入った影響から米国債券価格上昇に伴う利回り低下が起き、今夜17時40分頃に米国長期金利が上昇幅を一時4.560%付近にまで縮小した時間があったため、今夜17時40分頃にドルは円相場で一時155円55銭付近にまで一時反落したが、その後には米国長期金利が反発を始めたことでは、ドルの買い戻しも入り始めて下げ幅を縮めてはいるが、欧州市場のリスク選好のリスクオン市場では低リスク通貨の円売りだけでなく世界的に流動性が高い安全資産でもあるドルに対しても欧州ユーロ買いが入っている外貨影響も波及している。

今夜この後の米国市場では、最新米国経済指標の発表予定や米国債の入札予定などがあり、日本時間の経済指標カレンダーのスケジュールは今夜24時に12月の米国景気先行指標総合指数や、27時に米国20年債の入札予定などを控えている。

今夜は欧州市場でも、深夜24時5分頃から世界経済フォーラム (WEF / World Economic Forum) 年次総会のダボス会議において、欧州中央銀行 (ECB / European Central Bank) のクリスティーヌ・ラガルド総裁の要人発言などが予定されている。

米国主要株価の決算報告シーズンも続いているが、欧州や英国を含む世界の株式市場の影響に加え、世界の債券市場やコモディティ市場などの為替相場への影響と、世界情勢や政治要因などを含むファンダメンタルズの影響なども、世界のFXトレーダー達が注視している。

一方、欧州ユーロは、今夜17時の東京外国為替市場の今日のユーロ円相場の終値162円47〜48銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨日の夜17時の161円44〜45銭付近の前東京終値と比べると約1円3銭の大幅な円安ユーロ高であった。

主な要因は、先述の通り、連日の英独主要株価指数最高値続伸や今日の日経平均株価の大幅続伸を受けたリスク選好のリスクオンで低リスク通貨の円が売られた一方で、欧州ユーロや英国ポンドなどが買われやすく、今日の東京終値も欧英通貨に対する大幅な円安になった。

英国ポンドも、今夜17時の今日の東京外国為替市場のポンド円相場の終値は192円24〜30銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨夜17時の190円90〜96銭付近の前東京終値比では約1円34銭の大幅な円安ポンド高であった。

ユーロドルも、今夜17時の東京外国為替市場の終値は1.0409〜1.0411ドル付近で、前営業日同時刻にあたる昨夜17時の1.0370〜1.0372ドル付近の前東京終値と比べると約0.39セントのユーロ高ドル安であった。

主な要因は、株価上昇時のリスク選好のリスクオンでは、低リスク通貨の円売りだけでなく、世界的な流動性の高さから欧州通貨に対する安全資産でもあるドルも売られやすくなり、欧州ユーロの買い戻しが進んでいた。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2025年1月22日の日本時間(JST)20時53分(チャート画像の時間帯は2025年3月最終日曜日まで日本から時差9時間遅れの英国冬時間の標準時間 (GMT / Greenwich Mean Time) の英国ロンドン外国為替市場時間 (GMT / JST-9) の11時53分頃) の人気のクロス円を中心とした東京外為前営業日比の為替レートは下表の通りである。米国市場も2024年11月の第1日曜日から2025年3月の第2日曜日まで米国冬時間 (EST / Eastern Standard Time / GMT-5 / JST -14) にあたるため、現在の世界市場では欧州・英国・米国市場共に冬時間で日本と標準時差になっている。

通貨ペア JST 20:53の為替レート 日本市場前営業日JST 17:00の前東京終値比
ドル/円 155.85 〜 155.86 +0.19 (円安)
ユーロ/円 162.72 〜 162.74 +1.28 (円安)
ユーロ/ドル 1.0440 〜 1.0442 +0.0070 (ドル安)
英ポンド/円 192.54 〜 192.60 +1.64 (円安)
スイスフラン/円 172.22 〜 172.28 +0.96 (円安)
豪ドル/円 97.89 〜 97.93 +0.84 (円安)

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