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(24) 移動平均線(テクニカル分析指標)
レッスン要約


移動平均線とは?

移動平均線とは、一定期間の金融商品または株価の終値平均値を折れ線グラフで表示されたものです。移動平均線は、指定した期間数(毎日、毎週、毎月)の株価の終値を足してから、その期間数で合計を割ることによって計算されます。テクニカルアナリストは、相場の将来の方向性を予測するために、サポートとレジスタンスレベルに合わせて、移動平均線等もテクニカル分析指標として使用します。

トレンドの方向性を読みために移動平均線を使用する方法は、テクニカル分析の中でも最も古い形式ですが、今日でも依然として最も一般的に使用されているテクニカル指標の一つとなっています。

以下の例では、9日間の移動平均線を詳しく見てみましょう。

移動平均線 = (終値1+終値2+終値3+終値4+終値5+終値6+終値7+終値8+終値9) ÷ 9

上記のチャートでは、青線は9日間のそれぞれの終値を表します。赤線は、その9日間の移動平均です。トレーダーの選択によって、市場動向をモニターする期間は自由に設定できます。例えば、長期的な視野で市場を見ている場合は、50日、80日、130日または200日の移動平均なども設定することができます。MT4プラットフォームでは、期間を設定したあとは自動的に移動平均を計算してくれます。

移動平均線の主な利点は、市場のノイズ(揺らぎ)を減少させることにあります。市場にはボラティリティがあるため、為替レートのリアルタイムのデータを的確に解釈することが困難になります。移動平均線は、通常の為替の動きから潜在的な市場のトレンドを特定して確認することを容易にしてくれます。

上記の例では、この16日間の期間中、3日間(青色で強調 )にわたって価格が上昇したにもかかわらず赤色の移動平均線は下がり続けていることがわかります。これは、16日間のうち3日間、市場でボラティリティがあったことを意味します。しかし、平均で16日間価格が下落していたため、この期間は下降トレンドです。

短期移動平均と長期移動平均

トレーダーは、トレンドをより正確に予測するために、少なくとも2つの異なる期間の移動平均を参照します。例えば、12日間26日間などの短期間移動平均長期移動平均の両方を見比べて市場の予測をします。下の画像では、短期移動平均線(12日移動平均)が長期移動平均線(26日移動平均)に比べて、価格変動に急速に反応していることが分かります。長期移動平均は、より長期にわたって平均値を計算するので長期的な市場動向を分析するにはより信頼性があると考えられています。

移動平均線を使用した売買サイン

ここまで、短期移動平均および長期移動平均について理解しました。次に、売買に最適な時期を予測するために、移動平均線を使用する方法を学びましょう。それでは、ゴールデンクロスデッドクロスの売買サインについて勉強していきます!

ゴールデンクロス

ゴールデンクロスは、ある金融証券の上向きの短期移動平均線と長期移動平均線が上向きの時に交差した点を指します。ここが、通常買いサインと考えられ、価格が上昇し、上昇相場となる可能性が高いことを示します。

デッドクロス

デッドクロスは、ある金融証券の短期移動平均線と長期移動平均線が下向きの時に交差する点を指します。これは、通常売りサインと見なされ、価格が下落し、弱気市場となる可能性が高いことを示します。

注意

テクニカル分析が完璧とは言えないので、投資家として価格の動きを予想するために一つのテクニカル指標のみに依存するべきではありません。ゴールデンクロスデッドクロスが形成された場合でも、常に売買に最適な時期とは限りません。これらはあくまで市場を予測するためのツールの一つにしか過ぎません。市場価格はニュースの報道や中央政府の発表などによって大きな 影響を受けやすいので、これらも踏まえて全体像もしっかりと把握し、ファンダメンタル要因を理解することが大切です。