FX取引が好まれる主な理由のひとつとして、レバレッジの利用が可能だということがあります。FX取引は「レバレッジ」を利用するため、「外国為替証拠金取引」と呼ばれます。レバレッジを利用すると、取引口座へ入金した資金の何倍もの金額で取引することができます。つまり、レバレッジは、入金額に対してさらに多くの取引可能な資金をトレーダーに提供することを可能にします。
では、レバレッジが証拠金にどのような影響を与えるのかを見てみましょう。
以下の左側の画像では、100,000円を入金し、レバレッジをかけない場合、最大取引数量が入金額に等しいことがわかります。そのため、標準ロットの(100,000単位)のみの取引数量で取引を行うことになります。
一方、右側の例では、レバレッジを200倍がかかています。これは、トレーダーが標準ロットの200ロット(20,000,000単位)の最大取引数量を自由に利用できることを意味します。
レバレッジを利用することは両刃の剣でもあることを覚えておくことはとても重要です。レバレッジを利用すると、トレーダーは少ない資金(証拠金)で大量の通貨を取引することが可能になります。これは、より大きな利益を得ることを可能にしますが、その逆により大きな損失も被る可能性があることも意味します。では、レバレッジが損益にどのような影響を与えるか考えてみましょう。
この例は、口座残高が200,000円であり、レバレッジをかけない場合です。これは、トレーダーは200,000円(1倍 x 200,000円 = 200,000円)の合計取引資金を自由に利用できます。米ドル/円が両方向性で4ピップス動けば、トレーダーは4,000円(標準ロットで1ロットの1ピップ分の価値= 1,000円)の損益が出ることになります。
以下の例では、同様に200,000円の口座残高ですが、今回はレバレッジを100倍をかけました。これは、トレーダーが20,000,000円(100倍 x 200,000円 = 20,000,000円)の合計取引資金を自由に利用できることを意味します。レバレッジの利用によってより大きな取引数量(ロット数)の取引が可能になったため、損益が増える可能性も大きくなります。では、標準ロットの2ロット(200,000単位)を取引するので、8,000円の損益が出ることとなるでしょう。
上記のレバレッジ1倍と100倍を比較すると、利用できる取引可能な証拠金の合計額が増加するので、損益が大きくなることがわかります。100倍などの高いレバレッジをかけると、トレーダーが一度により多くの取引を注文することができるようになります。上記の例では、標準ロットの2ロットが注文されたので、損益が4,000円から8000円に倍増しました。
より高いレバレッジをかけることで、リスクが必ずしも自動的に増加する訳ではないことを覚えておくことも重要です。つまり、より高いレバレッジを利用すると、より多くの取引注文を運用する事ができるようになります。リスクが上がるのは、一度にはるかに多数のポジションを保有するときのみです。これは、潜在的な損益が拡大するからです。
しかし、心配する必要はありません。トレーダーは取引口座に入金した金額以上失うことはありません。つまり、私たちは海外のFX会社にお金を支払う必要はありません。この理由は、各取引には必ず一定額の「証拠金」が必要だからです。「証拠金」は各取引を維持するために担保として利用される金額です。
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