FXニュース:最新の米消費者物価(CPI)が9.1%上昇しFRBの1%利上げ加速予想が強まる

2022年7月14日
FXニュース:最新の米消費者物価(CPI)が9.1%上昇しFRBの1%利上げ加速予想が強まる

 

東西FXニュース – 2022年7月14日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 最新の米消費者物価(CPI)が9.1%上昇しFRBの1%利上げ加速予想が強まる
  • 米長短金利の逆転現象の逆イールド現象進行での米景気懸念が抵抗要因に
  • 欧州景気懸念と米欧金利差拡大等でユーロが約20年ぶりの対ドル等価割れ

今日2022年7月14日木曜日の東京外国為替市場のFXの対ドル円相場の為替レートは、9時から17時の東京外為取引時間の円の安値が139円29銭前後から高値137円68銭前後の値動き幅約1円61銭で、17時の今日の東京外国為替市場の終値は139円12〜13銭前後で、1998年以来のおよそ24年ぶりの円安ドル高の記録を再び更新し、同時刻の前日比でも約2円8銭の記録的な円安ドル高であった。

原因は、昨日の東西FXニュースで予告タイトルにもなった最新の米消費者物価指数(CPI)6月分の発表に起因する。昨夜から今朝までの米国ニューヨーク市場で発表された米CPIの上昇率は、前年同月比が9.1%で、1981年11月の9.6%以来の記録的な高水準で、前回の8.6%や市場予想の8.8%を上回り、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ加速予想が強まり、今月26~27日に開催予定の次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、0.75%〜通常の4倍の1%の大幅な利上げがされるのではないかという予想が市場の一部で急速に広がり、米長期金利が一時3%台に上昇し、かねてからの円安要因でもあった日米金利差拡大予想のドル買い円売りが加速した。

そのため、今朝までのニューヨーク市場でも一時137円87銭付近の円安ドル高を記録しており、その後に始まった今日の日本の東京市場では、欧州英国市場も参入した午後に、139円台の円安ドル高の記録に更新した。

ドルは対ユーロでも、昨夜の米CPI発表を受けた欧米金利差拡大予想の強まりで、昨夜から今朝までの欧州英国市場と米国ニューヨーク市場では一時2002年12月以来の約20年ぶりの1ドル=1ユーロのパリティ(等価)を超え、欧州通貨などの多通貨に対するドル高も今日の円相場に波及した。

ただし、米国市場では、かねてからの米景気懸念の要因であったリセッション(景気後退)予兆の疑いのある米長短金利の逆転現象の逆イールド現象が進行していたことから、米連邦準備理事会(FRB)の急速な利上げ加速による米景気の減速懸念もあり、米株価が下落し、高止まり後の米長期金利も一時2.89%付近に一時下げた時には、高値のドルが利益確定で売られ安値の円が持ち高調整やリスク回避で買われる一時抵抗なども入っていた。

しかし、今朝の日本の東京市場でも、米消費者物価指数(CPI)の市場予想以上の上昇率による米連邦準備理事会(FRB)の大幅利上げ加速予想が急速に強まり、円売りドル買いが再び優勢になった。

また、今朝10時頃の仲値決済では、円安で輸入実需が増加した日本の貿易企業の円からのドル買い注文があり、10時台に138円台の円安になった。

前日の米市場で一時低下していた米長期金利が、日本市場の午前の取引で2.95%台に回復してきたことでも、円売りのドル買いが入った。

今日は記者会見で松野博一官房長官が、「最近の急速な円安の進行について、憂慮している。日本銀行(日銀)と緊密に連携し、市場や影響を注視する。」という口先介入をしたが、先日の黒田総裁の発言では金利抑制の大規模緩和の金融政策を日銀は粘り強く続けるという追加まで考えているという姿勢は記憶に新しく、市場ではむしろ日米金融政策の方向性の違いが再び意識されるだけで、特に今日の円安進行の抵抗にはならなかった。

さらに、午後の欧州市場参入では、米連邦準備理事会(FRB)の大幅利上げ予想が世界的に拡大する中で、金利抑制の大規模緩和を継続する日本銀行(日銀)との、日米の金融政策の方向性の違いなどから、まだ円安ドル高のピークアウトの予想ができないために、日米金利差拡大予想による円売りドル買いが投資系からも入り、今日の夕方に139円台の円安ドル高の記録を更新し、17時に139円12〜13銭前後の前日比で約2円8銭の円安ドル高で今日の東京終値をつけた。

ただし、今夜17時の東京終値の後に時差で朝の欧州英国市場では、日本時間の17時半過ぎに一時139円台38銭付近に達した後の高値のドルの利益確定売りと、安値の低リスク通貨の円の持ち高調整買いなどの抵抗が入った。また、18時台には、2.98%台に上昇していた米10年債の利回りの米長期金利が2.95%台付近に一時低下したことでは138円台に戻したが、大きな流れでの円安ドル高のトレンドは継続していた。

今夜この後の米国ニューヨーク市場でも、最新の6月分の米卸売物価指数や、前週分の米新規失業保険申請件数や失業保険継続受給者数などの経済指標が発表される予定がある。

今日のユーロは、昨夜から今朝の欧州市場と米国市場では欧米金利差拡大などの影響でドルと1:1のパリティを一時割り込んだ後の買い戻しが起きており、今日の日本市場の円相場では対ドルでの円安の波及もあり、今夜17時の東京終値のユーロ対円は、139円59~62銭付近で、前日比で2円11銭の大幅な円安ユーロ高であった。

昨夜の米CPI発表後に欧米金利差拡大予想でドル買いとユーロ売りが加速し、一時ユーロは0.9998ドルのパリティ割れを記録したが、欧州景気懸念に加えて、急激にユーロ安が進んだために安値のユーロには買い戻しが大きく入り始めた。そのため、今日のユーロ対ドルは、その買い戻しの影響などで、前日同時刻比で横ばいレンジに近い値動きをしており、今夜17時の東京終値のユーロ対ドルは、1.0033~1.0035ドルの前日比でわずか約0.01セントのレンジに近いドル安ユーロ高であった。しかし、今夜その後の欧州市場では、欧州景気圏などで再びドル高ユーロ安の元のトレンドに戻る時間もあった。

英ポンドは、昨夜の英国ロンドン市場では英国中央銀行のイングランド銀行(BoE)の今後の利上げ継続予想などで一時は対ドルでも買われていたものの、米CPI発表後の多通貨へのドル高の影響などで今日は英ポンドも対ドルでは下げてはいたが、円に対しては多通貨への円安も波及しており、今夜17時の東京終値では165円4銭〜10銭付近の、前日比で約1円68銭の大幅な円安ポンド高であった。また同時刻には、スイスフランや豪ドルに対しても、今日は前日比で円安の東京終値だった。

今日の東西FXニュース執筆終了時の2022年7月14日の日本時間(JST)19時26分(英国夏時間(GMT+1)11時26分)付近の、クロス円を中心とした東京外為前日比の為替レートは下表の通りである。

通貨ペア JST 19:26の為替レート 東京外国為替市場前日比
ドル/円 138.91 〜 138.92 +1.87(円安)
ユーロ/円 139.23 〜 139.24 +1.75(円安)
ユーロ/ドル 1.0021 〜 1.0023 -0.0011(ドル高)
英ポンド/円 164.54 〜 164.60 +1.18(円安)
スイスフラン/円 141.14 〜 141.20 +0.79(円安)
豪ドル/円 93.53 〜 93.57 +0.69(円安)


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