FXニュース:米新規失業保険申請数が大幅増加

2023年6月09日
FXニュース:米新規失業保険申請数が大幅増加

 

東西FXニュース – 2023年06月09日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 米雇用市場の軟化で長期金利低下
  • 米経済指標受け利上げ見送り予想
  • 日銀植田総裁の金融緩和継続発言
  • 日経平均株価が623円超の大幅高
  • 英ポンド円が175円台の円安記録

今日2023年6月9日金曜日の日本の東京外国為替市場の9時から17時頃までの外為取引時間の対ドル円相場の為替レートは、円の安値139円60銭前後から高値138円86銭前後の値幅約74銭で、今夜17時の今日の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は139円58~59銭付近と、前日同時刻の前東京終値比で約14銭の円高ドル安であった。

今日の為替相場の値動き要因と世界FX市場のトレンド動向では、昨夜から今朝までの米国ニューヨーク (NY) 外国為替市場で昨夜21時半に発表された最新米国経済指標の前週分の米国失業保険継続受給者数は、前回の179.5万人と前回修正の179.4万人と市場予想の180.0万人に対し、175.7万人とやや改善を見せたものの、同時発表の前週分の米国新規失業保険申請件数が、前回の23.2万件と前回修正の23.3万件と市場予想の23.5万件に対して26.1万件と、2021年10月以来の大幅な悪化を示したことが原因となり、これまで堅調だった米国労働市場を背景に米国連邦準備制度理事会 (FRB) の積極的な利上げが行われてきたが、米国労働市場の軟化指標を受けて来週の米国連邦公開市場委員会 (FOMC) の米国利上げ見送り予想が高まり、米国長期金利が前日終値の3.79%を下回る3.7%台前半に低下し、日米金利差縮小時の円買いドル売りが優勢になり、発表前には139円台後半だったドルは発表直後に139円台前半に下落し、その後も138円台後半に向けて下落を続けた。

続いて、昨夜23時に発表された米国経済指標の4月の米国卸売売上高の前月比も、前回の-2.1%と前回修正の-2.7%と市場予想の0.4%に対して0.2%と、前回のマイナス圏からは改善されたものの、市場予想には届かなかった。

米国長期金利の低下と米国利上げ長期化予想の後退により、欧州や英国の利上げ継続予想のあるユーロやポンドなどの他の主要通貨に対しても、米国との金利差予想により全般的なドル売りが進み、主要通貨へのドルの値動きを示すドルインデックスは、一時103.30付近に低下した。

主要通貨に対するドル売りの影響の波及もあり、ドルは円相場でも今日の午前1時前には一時138円81銭付近の米国市場および日通しの円の高値でドルの安値を記録し、前日比で円高ドル安に転じていた。

ただし、同時進行中の米国株式市場では、来週の6月13~14日の米国連邦公開市場委員会 (FOMC) での米国政策金利の据え置き予想により、米国連邦準備制度理事会 (FRB) による米国利上げ長期化への警戒感が緩和され、企業融資などの借入金への金利上昇圧の懸念が緩和されたために米国のハイテク株などに買い注文が入り、ハイテク比率の高い米国ナズダック (NASDAQ) 総合株価指数が前日比で1%高の終値に向けて上昇し、米国ダウ工業株30種平均株価 (DJI) も前日比で0.5%上昇の終値と続伸し、約1カ月ぶりの高値を記録したことでは、米国株上昇時のリスクオン市場の低リスク通貨の円売りの抵抗も混ざった。

しかし、来週に米国新政策金利と声明発表の大イベントを控えているため、利益確定売りや持ち高調整の後には、結果が分かるまでのイベント前のドルの買い控えや様子見の値動きもあり、積極的にドルを買い戻す動きが弱かったことなどから、安値後のドルの買い戻し抵抗は限られ、139円1銭付近からは再びドルが利益確定売りや持ち高調整で売られた。

そのため、昨夜から今朝までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は、円の安値139円75銭前後から高値138円81銭前後の値動きで、今朝6時のニューヨーク終値は138円92銭付近で、前日同時刻の前ニューヨーク終値比で約1円21銭の大幅な円安ドル安であった。

しかし、今朝9時から始まった今日の日本の東京外国為替市場では、今朝早朝のオセアニア市場で8時53分頃に一時138円76銭付近の円高ドル安が進んだ後であったため、久しぶりのドルの安値感から、日本の輸入企業などの円売りドル買い注文が活発になり、ドルは円相場で、前日比では円高ドル安の範囲内ではあるが、今朝の大幅な下げ幅を縮め始めたため、今朝9時の開場時の138円86銭付近が今日の日本市場での円の高値でドルの安値になった。

日本市場の今朝9時55分頃の仲値決済では、明日の10日は土曜日であるために今日が実質的な日本の貿易企業の決済日の集中しやすい5と10のつく日のゴトー日にあたり、日本企業の輸入実需の円売りドル買いが優勢で、ドルは円相場で139円台に上昇した。

昨夜から今朝までの米国株式市場での大幅な株高の影響もあり、今日は日本の株式市場でも日経平均株価 (Nikkei 225 / JP225) や東証 (TOPIX) が大きく上昇し、以前の日本株安時に買われた国内第一安全資産の低リスク通貨の円はリスクオンと高値圏からの利益確定で売られた。

また、今日の衆院財務金融委員会で、日本銀行 (日銀 / BoJ) の植田和男総裁が、日銀保有の上場投資信託 (ETF) の処分について、「様々な状況を将来について考えているが、ETFを持ち続けるというオプションも一つの選択肢であるとは考えている」と発言したこともあり、大規模な日銀保有資産売却による市場価格変動の懸念が緩和したことも日本株価の大幅上昇の一因になっていた。

今日の衆院財務金融委員会では、日銀の植田和男総裁への将来の大規模緩和金融政策の出口戦略に向けての答弁もある中で、植田和男総裁は、「政策の効果と副作用の両面を目配りして、バランスの良い政策運営に努めたい」と発言する一方で、当面の間は、「粘り強く金融緩和を継続していく」意向も示しており、来週の日銀金融政策決定会合では、金利抑制の大規模緩和金融政策の継続の市場予想が優勢で、日本株高時のリスクオンの低リスク通貨の円売りでは利上げ継続予想のある欧州ユーロや英国ポンドも買われて円相場で上昇し、ドルに対しては前日比で円高ドル安であるが、他の主要通貨に対する円安ユーロ高や円安ポンド高の影響が対ドル円相場にも波及したことでも、ドルは円相場で今朝の大幅な円高ドル安から下げ幅を縮めていった。

午後15時15分頃には、今日の東京株式市場で日経平均株価 (Nikkei 225 / JP225) が3日ぶりに前日比で623円90銭高の1.97%の3万2265円17銭の大幅上昇で大引けし、東証株価指数 (TOPIX) も前日比で32.82ポイント高の1.5%上昇の2224.32で終えたことで、日本株高時の低リスク通貨の円売りが勢いを増し、午後からの欧州英国市場の参入による日欧英金利差拡大予想の円売りとユーロやポンドの上昇の影響もあり、16時17分頃には一時139円60銭付近の今日の日本市場での円の安値でドルの高値を記録し、ドルは円相場で今朝までの大幅な下げ幅を小幅圏に縮めた。

ただし、欧州英国市場では、低リスク通貨の円売りだけでなく、米国利上げ据え置き予想によるドル売りも入っていた。

そのため、今夜17時の今日の東京外国為替市場のドル円相場の終値は139円58~59銭付近で、昨夜17時の前東京終値比では約14銭の円高ドル安になった。

今夜この後には特に重要な米国経済指標の発表予定はないが、以前にも米国の市場予想に影響を与えた隣国の北米カナダの最新重要経済指標の雇用統計の発表予定があり、カナダドルへの影響に加え、米国国内で新規材料に乏しい場には市場が再び反応を見せる可能性もあることから、今夜21時半の北米カナダの5月の新規雇用者数と失業率が注目されている。

また、週末を控えたポジション調整や、来週の米国と欧州と日本の金融政策のイベント週を前にした持ち高調整や様子見の値動きなどにも注意が必要である。

一方、欧州ユーロは、今夜17時の今日の東京外国為替市場のユーロ円相場の終値は150円40~41銭付近と、昨夜17時の前東京終値比で約73銭の円安ユーロ高であった。

主な原因は、日欧金利差拡大予想の円売りユーロ買いに加えて、今日の日本株高時のリスクオン市場では低リスク通貨の円売りでユーロなどが買われた。

ユーロドルは、今夜17時の今日の東京外国為替市場の終値1.0774~1.0775ドル付近で、昨夜17時の前東京終値比で約0.62セントのユーロ高ドル安であった。

主な原因は、前述の前週分の米国新規失業保険申請件数の発表をきっかけにした米国長期金利の低下や米国利上げ見送り予想の高まりで、欧州利上げ継続と長期化予想のユーロが買われて対ドルで上昇し、ユーロ高ドル安になった。

英国ポンドは、今夜17時の今日の東京外国為替市場の英ポンド円相場の終値は175円15~21銭付近と、昨夜17時の174円1~7銭付近の前東京終値比で約1円14銭の大幅な円安ポンド高であった。

主な原因は、来週の日米欧の金融政策イベントに対し、英国中央銀行のイングランド銀行 (BoE) の金融政策委員会は再来週と、まだイベントリスクから離れていることに加えて、日英金利差拡大予想が優勢で、今日の低リスク通貨の円売りでは英ポンドが買われていた。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2023年6月9日の日本時間(JST)19時18分(チャートの時間帯は英国ロンドン外国為替市場時間の夏時間 (GMT+1 / BST) 11時18分) の、人気のクロス円を中心とした東京外為前営業日比の為替レートは下表の通りである。

通貨ペア JST 19:18の為替レート 日本市場前営業日17時の前東京終値時間比
ドル/円 139.52 ~ 139.54 −0.20 (円高)
ユーロ/円 149.95 ~ 149.97 +0.45 (円安)
ユーロ/ドル 1.0758 ~ 1.0762 +0.0046 (ドル安)
英ポンド/円 175.06 ~ 175.12 +1.05 (円安)
スイスフラン/円 154.66 ~ 154.72 +0.20 (円安)
豪ドル/円 93.59 ~ 93.63 +0.34 (円安)


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