FXニュース:米雇用統計NFP下振れ
2026年7月03日
東西FXニュース – 2026年07月03日
文/八木 – 東西FXリサーチチーム
主な点:
- 不意打ち為替介入警戒
- 米失業率低下と参加率
- 米早期利上げ予想後退
- 日経平均株価反発上昇
- 米独立記念日連休控え
今日2026年7月3日金曜日の日本東京外国為替市場の今朝9時から今夜17時までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の安値でドルの高値の161円52銭付近から、円の高値でドルの安値の160円48銭付近の値幅約1円4銭で、今夜17時の今日の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は160円81銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨日17時の161円42銭付近の前東京終値比で約61銭の円高ドル安であった。
今日の為替相場の値動きの主な要因と市場時間に沿った世界外国為替証拠金取引 (FX / Foreign Exchange) マーケット・トレンドの動向と分析はまず、昨夕の日本市場終了後の欧州市場と英国ロンドン外国為替市場では、昨日の午後に英国ロイター通信 (Reuters) 日本語版が複数の関係者の話として、「日本政府は、投機的な為替円安への介入姿勢そのものは崩しておらず、約40年ぶりの円安進行に対する牽制発言の口先介入は手控え気味だが、円売りを仕掛ける投機筋に痛手を負わせる狙いも透ける」として、「今後介入が行われる場合には、4月30日に行われたような強い警告は発出されない可能性がある」と報道した「不意打ち為替介入」への警戒感が高まり、7月4日土曜日の米国独立記念日の連休が7月3日金曜日からに前倒しされる米国振替連休を控えた市場流動性への警戒感のなか、昨夜21時30分の6月米国雇用統計の発表イベントに向けたイベントリスクもあり、1986年以来の162円台の円安ドル高が進行した後のドルの利益確定売りと持ち高調整の円の買い戻しが続き、昨夜17時48分頃のドルは円相場で一時160円90銭付近に下落し、昨日の日本市場時間の高値の162円台後半から160円台後半に大幅な急落を見せていた。
しかし、前日までに歴史的な円安ドル高が進行した背景には日本政府の日本銀行 (BoJ / Bank of Japan) への骨太方針の金融緩和志向のリフレ派の日銀審議委員任命による政治圧懸念で日銀の早期利上げ予想が後退した「骨太ショック」の金利差予想や、高市早苗政権の積極財政による財政懸念などのファンダメンタル要素的な円売り要因などがあったこともあり、1日で2円近い大幅な円高ドル安が進行したことでは為替介入への警戒感がやや緩和され、昨日までの中東情勢の米国とイランの仲介国カタールでの覚書後の2回目の協議で核問題が先送りされた不透明感も燻るなか、世界的に流動性の高い基軸通貨で主要取引通貨であるドルには安値圏からの買い戻しと押し目買いなども入り、昨夜20時53分頃のドルは円相場で一時161円50銭付近と161円台中盤に反発していた。
欧州市場と英国ロンドン外国為替市場の後半にあたる昨夜21時頃から時差で始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場の始値は一時161円48銭付近で、米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) の金融政策に影響を与える可能性のある最新米国重要経済指標の6月米国雇用統計を控えた市場の様子見の中でも、直前には上振れ警戒で米国利上げ予想にタカ派の期待感が入り混じっていたことでは、米国振替連休を控えた短縮取引となる米国債券市場で米国債券売りによる利回り上昇を受けて米国10年債券利回りが指標となる米国長期金利が4.5%台に上昇しており、昨夜21時16分頃の一時4.506%付近から昨夜21時24分頃の一時4.507%付近に向けていたため、債券利回りの金利差トレードの円売りドル買いが入り、昨夜21時19分頃のドルは円相場で一時161円64.6銭付近と約161円65銭付近にまで買われ、同米国市場における円の安値でドルの高値を記録した。
しかし、米国市場で昨夜21時30分に注目の6月米国雇用統計の発表が始まると、6月米国非農業部門雇用者数変化 (NFP / Non-Farm Payrolls) は前回17.2万人が前回12.9万人に前々回と連続で下方修正されたことに加えて、市場予想中央値の11.3万人を下回る5.7万人に下振れしたため、ドルは円相場で発表時の1分間の値動きの中で瞬時に一時160円95銭付近に反落した。
ただし、前述の6月米国非農業部門雇用者数変化 (NFP) の今回の市場予想レンジは2.5万人〜20万人増加と幅広かったことや、6月米国失業率が前回と市場予想の4.3%に対し4.2%と市場予想よりも良かったことでは、その次の1分間の値動きの中でドルは円相場で一時161円22銭付近に瞬時に反発したが、前月5月まで3カ月連続で4.3%の横ばい続きだった米国失業率が低下した背景には、約72万人が米国労働市場から離脱し、米国労働参加率が61.5%と2021年3月以来およそ5年ぶりの低水準に落ち込んだことが影響を及ぼしたのではないかとの観測もあったことでは、早期米国利上げ予想の後退を受けた米国長期金利の反落に伴う他の主要通貨へのドル売りと共にドルは円相場で再び下落し、昨夜21時34分頃にドルは円相場で一時160円62.6 銭付近と約160円63銭付近に売られ、同米国市場における円の高値でドルの安値を記録した。
6月米国雇用統計の中でも6月米国平均時給は市場予想通りで、前月比が前回と市場予想通りの0.3%の横ばいで、前年同月比は前回の3.4%に対し市場予想通りの3.5%であった。
しかし、昨夜21時30分に同時発表されていた最新米国経済指標の前週分米国新規失業保険申請件数は前回21.5万件が前回21.6万件にやや軟化の修正がされたものの市場予想の21.8万件より堅調な21.5万件で、前週分米国失業保険継続受給者数は前回182.1万人が前回181.2万人に改善の修正がされた上で市場予想の182.0万人より強い181.4万人出あったことでは、市場の一部のタカ派の次回7月の早期の米国利上げ予想は発表前の一時30%手前付近から今日の一時17.6%付近に向けて後退したものの、今年9月またはそれ以降の年内の米国利上げ予想は堅調な推移を続けており、米国雇用市場には米国移民政策や中東情勢の影響などもあることから、今年年内の米国利上げ予想は依然として市場で優勢であったことでは、市場安値後のドルには買い戻しが入り始めた。
同時進行中の欧州市場では、先日6月30日に発表された欧州ユーロ圏主要国ドイツの6月独失業率が6.3%で、昨夜18時に発表された欧州ユーロ圏の5月欧州失業率が6.2%であったため、比較すると6月米国失業率が4.2%で、米国労働参加者の減少分があっても前回5月米国失業率が4.3%であったことは欧米比較では堅調との受け止めもあり、昨夜21時40分頃に一時4.467%付近に低下していた米国長期金利が反発し、昨夜22時21分頃には一時4.490%付近に戻したため、債券利回りの金利差トレードのドルの買い戻しなどで昨夜22時25分頃のドルは円相場で一時161円16銭付近と161円台に反発していた。
続いて、昨夜23時に発表された5月米国製造業新規受注の前月比が前回4.8%から前回5.3%に上方修正された上で市場予想の−2.0%よりも強い−1.3%であった底堅い米国景気要因による米国内インフレ圧も意識され、昨夜23時2分頃にも米国長期金利は一時4.486%付近と下げ渋っていたが、コモディティ (Commodity / 商品先物) 市場では昨夜22時50分頃に一時1バレル68ドル台に反発していた米国WTI (West Texas Intermediate / ウエスト・テキサス・インターミディエート) 原油先物価格が一時1バレル67ドル台に下げ戻した時間であったことでは、連れて世界的に流動性が高い基軸通貨で原油の主要取引通貨であるドルに売り影響が入ったほか、世界的なエネルギー・インフレ圧緩和を受けて、米国長期金利が深夜24時39分頃の一時4.459%付近の同市場での低利回り圏に向けて低下していたため、債券利回りの金利差売買のドル売りが入った深夜24時35分頃にはドルは円相場で一時 160円76銭付近と160円台に下げた時間もあった。
しかし、米国振替祝日連休を控えた短縮取引の米国ニューヨーク債券市場では、その後には米国債売りに伴う米国債券価格低下時の利回り上昇の影響があり、米国WTI原油先物価格が一時1バレル68ドル台後半に向けて反発していた世界的なエネルギー・インフレ圧の影響などもあって午前2時58分頃には米国長期金利は一時4.496%付近に反発し、米国独立記念日の祝日連休前の短縮取引を一時4.490%付近で終えたため、それまでにドルは円相場で再び161円台に反発しており、時差先行の欧州市場と英国ロンドン外国為替市場終了後の米国市場では一部の短縮取引後の祝日連休前のドルの買い戻しなども入り、午前4時37分頃のドルは円相場で一時161円17銭付近に反発し、前日比では大幅域ながらも一時の160円台の下げ幅は縮小した。
なお、この日の米国ニューヨーク株式市場では、米国主要株価三指数の米国ダウ工業株 (DJIA / Dow Jones Industrial Average) は史上最高値を更新した前日比で大幅高の終値をつけたが、米国S&P500種株価指数 (S&P500 / Standard and Poor’s 500 index) は横ばいで、前日から続く米国半導体株の利益確定などの下落を背景に米国ナスダック総合株価指数 (NASDAQ / National Association of Securities Dealers Automated Quotations Composite) は大幅安の終値をつけるなど強弱混合であったことでは、昨日の日経平均株価の影響と比較すると米国主要株価の為替相場への影響はやや限定的であった、このため、昨夜21時頃から今朝6時頃までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場の値動きは、円の安値でドルの高値の161円65銭付近から、円の高値でドルの安値の160円63銭付近の値幅約1円2銭で、今朝6時頃のニューヨーク終値は161円11銭付近と、前営業日同時刻の162円58銭付近の前ニューヨーク終値比で約1円47銭の大幅な円高ドル安をつけていた。
今朝早朝のオセアニア市場では、ドルは円相場で今朝6時1分頃に一時161円3銭付近に下押ししていたが再び反発し、今朝7時から時間外取引が再開した米国WTI原油先物価格も一時1バレル68ドル台に反発後の推移を続けていた影響もあり、今朝8時59分頃にはドルは円相場で一時161円47銭付近に買い戻されていた。
その影響から、続いて今朝9時頃から始まった今日の日本東京外国為替市場の対ドル円相場の始値は一時161円46銭付近と前東京終値比では小幅な円安ドル高から始まり、今朝9時14分頃のドルは円相場で一時161円52銭付近と、今日の日本市場における円の安値でドルの高値を記録した。
しかし、今夜の米国市場が米国独立記念日の振替連休に入ることでは、今朝の日本市場の仲値決済に向けた日本企業の輸入実需の円売りドル買い需要が主要取引先の米国企業の休業により減った一方で国内輸出企業の円買いドル売り需要はあったことや、今朝の国内債券市場で高市早苗政権の財政懸念などを受けた日本国債売りで国内長期金利の指標となる新発10年物の日本国債利回りが一時2.811%付近に上昇し、1996年10月以来の約30年ぶりの高利回りとなったことから日本の財政懸念の円売りが先行した一方で、債券利回りの金利差トレードによる円の買い戻しなども入っており、それに加えて、先述の昨日の午後の報道を受けた「不意打ち為替介入」の市場警戒感を高めていた「強い警告は発出されない可能性」を再意識させるような警告度が曖昧な口先介入が今朝10時過ぎに日本政府の片山さつき財務大臣が行い、「必要に応じて、いつでも適切に対応する」と発言したことが伝わると、今朝10時20分頃のドルは円相場で一時160円92銭付近と160円台に反落した。
一方、東京株式市場では、今日の日経平均株価が今朝10時台前半まで一時マイナス圏に下落していたが、国内債券市場で国内長期金利が今朝の一時の上昇幅を縮小した金利警戒感の緩和や安値からの株の買い戻しなどもあって今朝10時台後半にはプラス圏に反発上昇して堅調な推移となったことでは、株価上昇時のリスク選好のリスクオン (Risk-on) の国内第一安全資産の低リスク通貨の円売りも混ざったことでは、今朝10時52分頃のドルは円相場で一時161円26銭付近に下げ幅を縮小した。
また、コモディティ市場で時間外取引の米国WTI原油先物価格が一時1バレル69ドル台に上昇したことも、米国外でも原油の主要取引通貨がドル中心であることが影響を与えた。
午後15時30分頃に今日の日経平均株価は6万9744円7銭の終値をつけて前日比1010円92銭高の+1.47%の大幅高で大引けしたが、株価影響のリスクオンの円売りが収束した一方で、午後から欧州市場が参入しており、「不意打ち為替介入」への警戒感が再意識されたことでは、今夜この後の米国市場が振替連休で休場となることから現地向けのドル実需が減少していた影響や市場流動性警戒のドルのロングポジションの利益確定や持ち高調整も入ったため、午後15時34分頃のドルは円相場で一時160円48銭付近に反落し、今日の日本市場における円の高値でドルの安値を記録した。
夕方から世界最大規模の英国ロンドン外国為替市場の参入の影響では、米国現地ドル実需は米国連休で減ったものの、英国ロンドン市場での世界の金価格の値決めなどの世界的な基軸通貨として主要取引通貨の米国外ドル需要があったことなどもあり、夕方16時40分頃のドルは円相場で一時160円99.8銭付近と161円手前付近まで買い戻されたが、不意打ち為替介入警戒感が燻るなかで、今日の日本市場終了に向けた利益確定や持ち高調整の影響もあってドルは円相場で一時161円台を前に160円台に反落した。
このため、今日17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は160円81銭付近となり、昨日17時の161円42銭付近の前東京終値比で約61銭の円高ドル安になった。
今夜この後の米国市場は休場予定であることから最新米国経済指標の発表予定はないが、米国独立記念日に向けた米国政府関係者の発言の影響の可能性があるほか、欧州と英国では今夜に欧州中央銀行 (ECB / European Central Bank) のクリスティーヌ・ラガルド総裁と英国中央銀行イングランド銀行 (BoE / Bank of England) のアンドリュー・ベイリー総裁の要人発言があり、また、世界市場では米国市場休場による市場流動性警戒の中でも、米国とイランやイスラエルとレバノンなどの中東情勢と原油など世界的なエネルギー主要輸送ルートのホルムズ海峡と周辺産油国とオマーン国などを含む中東・湾岸諸国のニュース続報が引き続き注視され、原油などのコモディティと債券市場や世界の株式市場の為替相場への影響と、ロシアとウクライナや米中および日中関係など世界情勢に加え、世界の政治・経済のニュースとドナルド・トランプ米国大統領や高市早苗首相と各国政府・中央銀行関係者等の要人発言などのファンダメンタルズ分析が、最新経済指標データやテクニカル分析と共に世界のFXトレーダー達の為替相場の値動き予想材料になっている。
一方、 欧州ユーロは、今日17時の東京外国為替市場のユーロ円相場の終値は184円17銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨日17時の184円16銭付近の前東京終値比で約1銭の僅差の円安ユーロ高であった。
主な要因は、米国雇用統計の6月米国非農業部門雇用者数変化 (NFP / Non-Farm Payrolls) の下方修正と下振れ後に早期の米国利上げ予想が後退したユーロドルの外貨影響の波及がユーロ円にあったほか、今日の日経平均株価が高値引けしたことに続き、今日の夕方の欧州株式市場で昨夜に大幅高で終えていた欧州主要株価指数の独DAX (Deutscher Aktien-index) がプラス圏に続伸して始まっており、今夜17時に発表された欧州ユーロ圏の最新経済指標の6月欧州サービス部門購買担当者景気指数 (PMI / Purchasing Managers’ Index) 改定値が、前回速報値と市場予想の48.9以上の49.4に上方修正された影響もあり、東京終値時の欧州株価上昇時のリスクオンの欧州ユーロ買いの影響などが低リスク通貨の円や世界的な安全資産でもあるドルに対してあった。
そのため、ユーロドルも、今日17時の今日の東京外国為替市場の終値は1.1453ドル付近と、前営業日同時刻にあたる昨日17時の1.1409ドル付近の前東京終値比で約0.44セントのユーロ高ドル安であった。
英国ポンドは、今夜17時の今日の東京外国為替市場のポンド円相場の終値は215円0銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨夜17時の215円31銭付近の前東京終値比で約31銭の円高ポンド安であった。
主な要因は、昨夜21時15分頃には米国長期金利に連れて、一時4.819%台に上昇していた英国10年債券利回りが指標となる英国長期金利が、今夜17時の東京終値の頃には一時4.787%台に下げており、その後には今夜20時台の一時4.802%台に向けて反発はしているが、その前に東京終値をつけていた。
なお、今夜17時30分に発表された最新英国経済指標の6月英国サービス部門購買担当者景気指数 (PMI / Purchasing Managers’ Index) 改定値は、前回の48.7に対し市場予想通りの48.8であった。
今日の東西FXニュース執筆終了前の2026年7月3日の日本時間 (JST / Japan Standard Time) 20時49分 (チャート画像の時間帯は英国夏時間 (BST / British Summer Time / GMT+1 / JST-8) の英国ロンドン外国為替市場の12時49分頃) の人気のクロス円を中心とした為替レートは下表の通りである。欧州英国市場は2026年3月29日日曜日〜2026年10月25日日曜日が英国夏時間となり、米国でも2026年3月8日日曜日〜2026年11月1日日曜日が米国夏時間で共にサマータイム入りしており、冬時間の頃と比較すると日本時間と1時間の時差短縮の調整があったことには注意が必要である。
| 通貨ペア | JST 20:49の為替レート | 日本市場前営業日JST 17:00東京終値比 |
| ドル/円 | 161.14 〜 161.15 | −0.27 (円高) |
| ユーロ/円 | 184.48 〜 184.50 | +0.34 (円安) |
| ユーロ/ドル | 1.1447 〜 1.1449 | +0.0040 (ドル安) |
| 英ポンド/円 | 215.17 〜 215.23 | −0.08 (円高) |
| スイスフラン/円 | 200.66 〜 200.72 | +0.58 (円安) |
| 豪ドル/円 | 111.79 〜 111.83 | +0.57 (円安) |
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