FXニュース:ホルムズ海峡軍事衝突
2026年5月26日
東西FXニュース – 2026年05月26日
文/八木 – 東西FXリサーチチーム
主な点:
- 中東情勢の様子見続く
- 欧主要株価指数大幅高
- 60日停戦30日海峡案
- 米原油先物下げ幅縮小
- 日経平均株価小幅反落
- 欧ECB早期利上げ予想
今日2026年5月26日火曜日の日本東京外国為替市場の今朝9時から今夜17時までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の高値でドルの安値の158円91銭付近から、円の安値でドルの高値の159円22銭付近の値幅約31銭で、今夜17時の今日の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は159円22銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨日17時の158円99銭付近の前東京終値比で約23銭の円安ドル高であった。
今日の為替相場の値動きの主な要因と市場時間に沿った世界外国為替証拠金取引 (FX / Foreign Exchange) マーケット・トレンドの動向と分析はまず、昨日の日本市場終了後の昨夜18時2分頃の欧州市場では、中東情勢の米国とイランの交渉先行きの様子見の一方で欧州株式市場でも期待感が続き、欧州主要株価指数の独DAX (Deutscher Aktien-index) が大幅続伸に向けていたため、株価上昇時のリスク選好のリスクオン (Risk-on) の欧州ユーロの買い戻しが世界的に流動性の高い基軸通貨で安全資産でもあるドルに対して「有事のドル」の巻き戻しで入ったユーロドルの外貨影響が対ドル円相場に波及したほか、欧州と時間帯が近い世界最大規模の英国ロンドン外国為替市場とスイス市場とノルウェー市場が祝日休場だった世界市場全体の流動性減少の影響と昨夜21時頃からの米国市場も休場予定でドル実需が減っていたことなどもあり、ドルは円相場で一時158円90銭付近に反落していた。
中東情勢の米国とイランの交渉について、停戦延長やホルムズ海峡再開に向けた株式市場期待感の一方で、核開発問題などの意見は相変わらず食い違っているとの観測があり、昨日の夕方にイラン政府外務省のエスマイル・バガイ報道官が「米国との合意は差し迫っていない」と発言し、まだ合意には至っていないことへの不確実性への警戒感もあったことでは、コモディティ (Commodity / 商品先物) 市場では、時間外取引で昨夜19時台に一時1バレル90ドル台に下落後の米国WTI (West Texas Intermediate / ウエスト・テキサス・インターミディエート) 原油先物が、昨夜20時6分頃に一時1バレル91ドル台に反発するなど下げ渋っていたことでは、昨夜20時6分頃に原油などのコモディティの世界的な主要取引通貨でもあるドルも円相場で一時158円96銭付近と下げ渋っていた。
昨夜21時頃からの世界三大市場の一つである米国市場も連邦祝日の米国メモリアル・デー(Memorial Day / 戦没将兵追悼記念日) で休場であったため、時間帯の近い世界市場全体の流動性減少が続いていたことでは、欧州市場の後半にあたる昨夜21時頃の米国ニューヨーク外国為替市場の始値相当時間の世界FX市場のドルは円相場で一時158円94銭付近であった。
日本と英国と米国と世界三大市場のうち、日本市場終了後の英国と米国の二大市場の祝日休場により、世界FX市場全体の流動性が低下し、少しの値動きでも値幅が拡大しやすくなることへの警戒感の中で欧州市場は小動きになっていたが、この時間のニュースでは、米国ブルームバーグ (Bloomberg) が報じた「パキスタンの陸軍トップが、『米国とイラン間の合意は成立間近』」という観測ニュースが市場で話題になっており、「有事のドル買い」の巻き戻しによるドル売りが入った影響では、昨夜21時46〜48分頃の数分間にかけて対ドル円相場は一時158円88銭付近と、米国市場相当時間の円の高値でドルの安値を記録した。
しかし、この場合の成立間近という「合意」とは、先週末に米国ニュースサイトのアクシオス (Axios) などが報じていた「60日間の停戦延長」を指すと見られており、米国が許容できないとするイランの核開発問題などはその60日間の停戦延長期間中に交渉を続けるとの観測もあり、先週末に英国フィナンシャル・タイムズ (FT / Financial Times) なども、「合意内容にはホルムズ海峡の段階的な再開のほか、イランが保有する高濃縮ウランの希釈または引き渡しを協議する約束が含まれる」との観測報道をしていたが、最終的な合意については様子見と警戒感もあり、深夜24時7分と深夜24時9〜10分頃にかけてドルは円相場で一時158円95銭付近に反発し、同米国市場相当時間の円の安値でドルの高値を記録した。
一方、深夜24時30分頃には前述の欧州主要株価指数の独DAXが大幅続伸の終値をつけており、株価上昇時のリスク選好のリスクオンの欧州ユーロの対ドルでの買い戻しの外貨影響もあったことでは、欧州市場の終盤に向けたユーロドルの外貨影響の対ドル円相場への波及などもあり、深夜24時52分頃にドルは円相場で一時158円89銭付近に下押しした。
コモディティ市場では、午前1時40分頃に米国WTI原油先物が一時1バレル91ドル台であったことでは、原油価格に連れやすい主要取引通貨のドルは円相場でこの時間に一時158円92銭付近に反発していたが、欧州市場終了後の世界市場全体の流動性低下の中で、午前2時頃に日本経済新聞が、「中東外交筋が明らかにした」として、「米国とイランの戦闘終結に向けた交渉で、双方が合意してから約30日後にホルムズ海峡を開放する案が盛り込まれていることが分かった」、「合意後の最初の30日間でホルムズ海峡の機雷を掃海し、船舶が安全に航行できる状態に戻す。掃海作業後は事実上の封鎖の前と同じように各国の船舶が自由に航行できる様にする」と報じた観測ニュースの影響があり、米国とイランの60日間の停戦延長期待に加えて、30日後の世界的な原油輸送ルートのホルムズ海峡開放案への市場期待感が高まったことでは米国WTI原油先物が午前2時2分頃の一時1バレル89.41ドル付近に向け一時89ドル台に急落し、連れてドルも円相場で再び一時158円89銭付近に下落した。
しかし、市場期待感の一方で、中東情勢のホルムズ海峡の主権についても不確実性への警戒感が燻っており、様子見の値動きの中でも午前2時半頃から米国WTI原油先物は一時1バレル90ドル台に反発しており、米国市場休場による短縮取引の終了時にも一時1バレル90ドル台であったことでは、今朝早朝のオセアニア市場でニュージーランドのウェリントン市場参入などの影響もあって世界的に流動性が高い基軸通貨のドルは円相場で今朝5時40〜44分頃には一時158円94銭付近に買い戻されていた。
このため、昨夜21時頃から今朝6時頃までの米国ニューヨーク外国為替市場相当時間の世界FX市場の対ドル円相場の値動きは、円の高値でドルの安値の158円88銭付近から、円の安値でドルの高値の158円95銭付近の値幅約7銭で、今朝6時頃のニューヨーク終値相当時間には158円91銭付近と、前営業日同時刻の159円18銭付近の前ニューヨーク終値比で約27銭の円高ドル安をつけていた。
今朝早朝のオセアニア市場では、米国政府のドナルド・トランプ大統領が、「イランとの交渉は順調に進んでいる」と発言していたという話題などもあり、市場期待感の影響では今朝6時42〜44分頃にかけてドルは円相場で一時158円86銭付近に売られていた時間があったが、「これは皆にとって、『偉大な合意』となるか、あるいは全く合意がない(ノーディール)かのどちらかだ」とも述べていたことでは市場警戒感もあり、今朝7時から時間外の米国WTI原油先物が取引を再開した際に一時1バレル91ドル台に反発して始まったため、今朝7時4分頃にドルは円相場で一時158円97銭付近に反発した。
この時間の世界ニュースでは、英国ロイター通信 (Reuters) などが、「イランメディアは25日、イラン南部バンダルアッバスとホルムズ海峡付近の沿岸地域で爆発音が聞こえたと報じた」と伝えており、イランの政府系のメヘル通信 (MNA / Mehr News Agency) は、「バンダルアッバスの東で爆発音がしたものの、市内の状況は制御下にあり、懸念する理由はない」と伝えたが、「公式コメントはまだ得られていない」としており、イランのイスラム革命防衛隊 (IRGC / Islamic Revolutionary Guard Corps) と関係の深いイラン準政府系のタスニム通信 (Tasnim News Agency) は、「バンダルアッバスで3回の爆発音が確認された」とされ、IRGC系保守強硬派メディアのファルス通信 (Fars News Agency) は、「ホルムズ海峡の近くのシリクとジャスク付近で同様の音が聞こえた」と報じ、米国軍が、「『不当な攻撃に対する自衛権の行使』として、一連の攻撃を行った」と公式に発表したため、ホルムズ海峡付近での米国とイランとの軍事抗争への警戒感が意識されていた。
一時1バレル90ドル台に反落後の米国WTI原油先物が再び一時1バレル91ドル台に反発した底堅さを受けて、ドルも円相場で今朝8時36〜40分頃にかけて一時158円97銭付近に反発していたため、今朝9時頃から始まった今日の日本東京外国為替市場の対ドル円相場の始値は一時158円96銭付近と、昨日の東京始値と同レベルに戻していた。
日本市場では、今夜の連休明けの米国市場に向けて、今朝9時55分の仲値決済に向けた日本企業の輸入実需の円売りドル買いがあったほか、米国WTI原油先物が今朝10時台の一時1バレル92ドル台に向けて再上昇を始めた影響もあり、今朝10時4分頃にドルは円相場で一時159円1銭付近に上昇した。
一方、中東情勢の様子見の中で原油先高感への警戒感が燻ったことでは、今朝の東京株式市場でプラス圏から始まった今日の日経平均株価が前日の史上最高値の続伸後の利益確定や持ち高調整の影響などもあってマイナス圏に反落し、午前の部が安値で終了した日経平均株価下落時のリスク回避のリスクオフ (Risk-off) の国内第一安全資産の円の買い戻しが入った株価影響では、昼の正午12時18分と25分頃に対ドルの円相場は一時158円91銭付近に反発し、今日の日本市場における円の高値でドルの安値を記録した。
しかし、ランチブレイクの後に東京株式市場で午後の部が始まると、日経平均株価が今朝の一時の下げ幅を小幅域に縮小し、午後15時30分に今日の日経平均株価は6万4996円9銭の終値をつけて前日比162円10銭安の−0.25%の小幅安で大引けし、株価影響の円の買い戻しが収束したことに対し、午後からの欧州市場に続いて夕方から英国現地の連休明けの世界最大規模の英国ロンドン外国為替市場が参入し、ホルムズ海峡周辺の米国とイラン軍の警戒感で夕方16時38分頃に米国WTI原油先物が一時1バレル92.97ドル付近と一時1バレル93ドル台に向けた買い戻しが起きており、夕方16時頃の英国市場参入時に一時4.510%付近だった時間外の米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利も連れて夕方16時5分や37分頃に一時4.524%付近に上昇し、欧米利上げ予想の影響による金利差トレードの影響もあり、ドルは円相場で159円台の上昇を続け、今夜17時頃に一時159円22銭付近と、今日の日本市場における円の安値でドルの高値を記録した。
この時間のニュースでは、今朝のホルムズ海峡での衝突報道後に、イランのイスラム革命防衛隊 (IRGC) が、「攻撃用ドローンを撃墜した」と表明し、「米国の停戦協定違反に対し、報復する権利がある」との声明を発表したほか、イラン最高指導者のモジタバ・ハメネイ師が、「米国の中東基地に安全な避難場所はない」と発言したと伝えられたため、今朝の爆発音報道時から燻っていた中東情勢の地政学リスクを警戒した世界的に流動性が高い基軸通貨で安全資産のドルに「有事のドル買い」が起きていた。
このため、今日17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は159円22銭付近で、昨日17時の158円99銭付近の前東京終値比で約23銭の円安ドル高になった。
その後の欧州市場と英国ロンドン外国為替市場では、今夜17時10分頃にドルは円相場で一時159円24銭付近にも買われたが、ホルムズ海峡周辺での軍事衝突は以前にも起きており、仲介国を経由した米国とイランの停戦延長交渉自体はまだ決裂せずに続いている可能性からは期待感も燻っており、夕方17時50分頃に一時1バレル93.65ドル付近に上昇後の米国WTI原油先物が反落を始めると、ドルも円相場で上昇幅の縮小を始めていた。
また、「有事のドル買い」の一方で、今日は欧州中央銀行 (ECB / European Central Bank) のイザベル・シュナーベル専務理事が、「米国とイランの和平交渉が合意に至ったとしても、ECBは6月に欧州利上げを行うべき」と発言していたニュースの影響などもあり、中東情勢の様子見と不透明感の中でも、欧州早期利上げ予想が優勢であったことに対して、世界的な安全資産としての米国債の買い戻しの影響などもあって今夜の米国長期金利が一時4.5%割れに向けた反落を見せていた金利差トレードの影響などもあった。
今夜この後の米国市場では、最新米国経済指標の発表予定や米国債入札などがあり、日本時間の経済指標カレンダーのスケジュールでは、今夜22時に 3月米国S&Pケース・シラー住宅価格指数 (S&P CoreLogic Case-Shiller Home Price Indices) と3月米国住宅価格指数と1〜3月第1四半期米国住宅価格指数、23時に5月米国消費者信頼感指数、26時に米国2年債入札などを控えている。
世界市場でも引き続き、米国とイランやイスラエルとレバノンなどの中東情勢のニュース続報と原油などの世界的な主要輸送ルートのホルムズ海峡と周辺産油国を含む中東・湾岸諸国の続報などが注目され、原油などを含めたコモディティと債券市場の影響や世界の株式市場の為替相場への影響と、ロシアとウクライナや米中および日中関係などの世界情勢に加えて、世界の政治・経済のニュースとドナルド・トランプ米国大統領や高市早苗首相と各国政府・中央銀行関係者等の要人発言などのファンダメンタルズ分析は、最新経済指標データやテクニカル分析と共に世界のFXトレーダー達の為替相場の値動き予想材料となっている。
一方、 欧州ユーロは、今日17時の東京外国為替市場のユーロ円相場の終値は185円26銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨日17時の184円98銭付近の前東京終値比で約28銭の円安ユーロ高であった。
主な要因は、中東情勢の不確実性の一方で、欧州早期利上げ予想が高まっており、今日の夕方の欧州債券市場ではドイツの独10年連邦債の利回りが指標となる欧州長期金利が一時2.9832%付近に上昇し、それに対し今日の国内債券市場で新発10年物の日本国債の利回りが指標となる国内長期金利は一時2.725%付近まで上昇後に上昇幅を縮小していた。
欧州ユーロに連れやすい英国ポンドも、今夜17時の今日の東京外国為替市場のポンド円相場の終値は214円49銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨夜17時の214円33銭付近の前東京終値比で約16銭の円安ポンド高であった。
ユーロドルは、外貨影響の波及や欧州早期利上げ予想の影響などがあり、今日17時の今日の東京外国為替市場の終値は1.1636ドル付近と、前営業日同時刻にあたる昨日17時の1.1634ドル付近の前東京終値比で約0.02セントの小幅なユーロ高ドル安であった。
今日の東西FXニュース執筆終了前の2026月5月26日の日本時間 (JST / Japan Standard Time) の20時3分 (チャート画像の時間帯は英国夏時間 (BST / British Summer Time / GMT+1 / JST-8) の英国ロンドン外国為替市場の12時3分頃) の人気のクロス円を中心とした為替レートは下表の通りである。欧州英国市場は2026年3月29日日曜日〜2026年10月25日日曜日が英国夏時間となり、米国でも2026年3月8日日曜日〜2026年11月1日日曜日が米国夏時間で共にサマータイム入りしており、冬時間の頃から日本時間との1時間の時差短縮の調整があったことには注意が必要である。
| 通貨ペア | JST 20:03の為替レート | 日本市場前営業日JST 17:00東京終値比 |
| ドル/円 | 159.13 〜 159.15 | +0.16 (円安) |
| ユーロ/円 | 185.26 〜 185.28 | +0.30 (円安) |
| ユーロ/ドル | 1.1641 〜 1.1642 | +0.0008 (ドル安) |
| 英ポンド/円 | 214.61 〜 214.67 | +0.34 (円安) |
| スイスフラン/円 | 202.81 〜 202.87 | −0.40 (円高) |
| 豪ドル/円 | 114.01 〜 114.05 | +0.23 (円安) |
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