マーケットコメント:NZ中銀が0.5ptの利下げ!景気支援狙いか?
2024年11月27日東西FXマーケットコメント – 2024年11月27日
文/宇佐美幸弥 – 東西FXリサーチチーム
東西FXではFXとマクロ経済リサーチを担当しております宇佐美と申します。
本日は、NZ中銀が0.5ptの利下げを行った件に関して、現在のマクロ経済の状況を踏まえつつ、その内容と今後の動向を詳しく分析します。メインテーマはNZ中銀の利下げとニュージーランドドルのテクニカル分析。
【11月26日】NZ中銀が0.5ptの利下げ!景気支援狙いか?
11月26日、ニュージーランド(NZ)中銀は先日の政策会合で政策金利を0.5pt引き下げることを発表した。
NZ中銀は前回の政策会合でも0.5ptの政策金利引き下げを行っており、今回は前回から2連続となる金利引き下げである。この利下げによって、NZ中銀の政策金利は4.75%から4.25%となった。
Bloombergによれば、この利下げは市場で予測されていた通りの数値であるとのこと。さらにNZ中銀は声明にて、「インフレ圧力は和らいでおり、経済情勢が予想通りの展開となれば、金融緩和のペースは緩やかになる可能性がある」とコメントした。
現在、米国を除く欧州やアジア・オセアニアの国々の景気は非常に軟化している。もし今後もこのUS Exceptionalismが続くようであれば、FRBの利下げペース鈍化が予測される中、これらの国々の利下げによって、さらにドル高が進展するかもしれない。
NZドルテクニカル分析〜NZドルの現況と今後の推移予測
以下の図(investing.comより)はニュージランドドルの日足チャートである。
この図を見れば、NZDUSDは直近下落トレンドになっており、ドル高が進展していることがわかる。
テクニカル分析の観点で言えば、現在の価格帯における大きなレジスタンスラインである0.58に触れている。MACDではダイバージェンスが起こっており、RSIかなり低い状態にある。一方で、75日移動平均線はほぼ方向感を失ってはいるものの、若干下向きになりつつある。
ファンダメンタルの観点では、本日行われたNZ中銀の利下げや米国を除いた世界経済の軟化を踏まえると、一時的な反発は考えられるとしても、本格的にドル安トレンドになるとは考えづらい。一方で、市場におけるドルの堅調性はすでにかなり織り込まれており、これ以降さらにドル高となるかは不明である。
これらを踏まえると、少なくとも一時的な反発は予測されるものの、それ以降の先行きは依然として不透明性が高く、慎重な取引姿勢を求められるだろう。
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