FXニュース:米FRBのFOMC発表控え

2025年5月07日
今日2025年5月7日水曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の高値でドルの安値の142円75銭付近から、円の安値でドルの高値の143円33銭付近の値幅約58銭で、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は143円19銭付近と、...

 

東西FXニュース – 2025年05月07日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 独第2回投票メルツ首相
  • 米トランプ発言トリプル安
  • 米主要株価三指数が続落
  • 米財務長官中副首相会談
  • 連休明け日経平均小反落
  • 米パウエル議長発言予定

今日2025年5月7日水曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の高値でドルの安値の142円75銭付近から、円の安値でドルの高値の143円33銭付近の値幅約58銭で、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は143円19銭付近と、世界市場の前営業日同時刻にあたる昨日17時の143円32銭付近と比較すると約13銭の円高ドル安で、日本市場のゴールデンウィークの大型連休前の前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の145円13銭付近の前東京終値比では約1円94銭の大幅な円高ドル安であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と時間に沿った世界外国為替証拠金取引 (FX / Foreign Exchange) マーケット・トレンドの動向と分析はまず、昨日の日本市場はゴールデンウィークの連休であったが、昨夜の欧州市場と英国ロンドン外国為替市場では、欧州ユーロ圏主要国ドイツの独議会で現地時間の昨日午前の第1回首相指名投票では2月の総選挙で第1党になった独キリスト教民主・社会同盟 (CDU/CSU) のフリードリヒ・メルツ党首が過半数を獲得できなかったことでは独政治懸念が一時浮上したが、その後の現地時間の昨日午後に行われた第2回独議会首相指名投票では過半数を獲得してフリードリヒ・メルツ独首相が選任され、独政治懸念後退の欧州ユーロ買いで世界的に流動性が高いドルが売られて対ドル円相場にドル下落圧として外貨影響が波及したため、昨夜21時頃から始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は一時142円78銭付近の始値であった。

米国市場では、今夜この後で米国現地時間で今夜この後の5月7日 (時差先行の日本時間では明日未明) に米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) が米国政策金利と金融政策の発表を控えており、米国政策金利の据え置き予想が市場予想では優勢であるが、FOMC終了後の定例記者会見のFRBのジェローム・パウエル議長の要人発言予定が世界的な注目を集める中で、イベントを控えたイベントリスクの様子見の値動きが観測されていた。

しかし、昨夜21時30分に最新米国経済指標の3月米国貿易収支が発表され、前回の−1227億ドルと前回下方修正の−1232億ドル) と市場予想の−1369億ドルを下回る−1405億ドルと、過去最大規模の貿易赤字額に悪化し、米国相互関税への警戒感による関税引き上げ前の駆け込み輸入の増加などが影響を及ぼしていたものの、米国関税交渉を巡る不透明感や米国関税影響の経済減速懸念が改めて意識されたことでは、低リスク通貨の円買いとドル売りが起き、米国株式や米国債も売られるトリプル安となり、昨夜22時52分頃にドルは円相場で一時142円35銭付近と、米国市場の円の高値でドルの安値を記録した。

米国ニューヨーク株式市場では、米国主要株価三指数の米国ダウ工業株 (DJIA / Dow Jones Industrial Average) と米国S&P 500種株価指数 (S&P500 / Standard and Poor’s 500 index) と米国ナスダック総合株価指数 (NASDAQ / National Association of Securities Dealers Automated Quotations Composite) が一時は揃ってマイナス圏で大幅な下落を見せたが、米国主要企業の決算報告の影響が続いていたことでは安値からの株の買い戻しにより下げ幅を縮小したほか、安全資産の米国債が売られた影響で米国債券価格低下に伴う利回り上昇が起きており、米国ニューヨーク債券市場では米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が一時4.366%付近に上昇後も、午前1時45分頃までは一時4.356%付近と高利回りをしばらく維持し、債券利回りを受けた日米金利差拡大時の円売りドル買いの影響では、午前1時15分頃にドルは円相場で一時143円4銭付近と、米国市場の円の安値でドルの高値を記録した。

ただし、米国政府のドナルド・トランプ大統領は、中国関税交渉を巡り、「適切な時に会う」などと発言し、これまでにも米中首脳会談が未定であったことが明らかにされていたほか、「中国経済は米国との貿易停滞で苦しんでいる」などの中国政府を刺激する様な発言を繰り返していたことへの市場における懸念があったほか、日米関税交渉についても、相互関税に上乗せする14%の撤廃を米国側が拒否していることなど難航の様子が報じられており、また外国映画に100%の米国追加関税を課す様な考えを示し、輸入される医薬品への米国追加関税を今後2週間以内に発表するなどの自称タリフマン (Tariff man / 関税男) 発言を続けており、下げ幅を縮小していた米国主要株価三指数はプラス圏に上抜けできないマイナス圏のままで反落を始めた影響では、米国主要株価下落時のリスク回避のリスクオフ (Risk-off) で再び低リスク通貨の円買いとドル売りが入り始めたことでは、ドルは円相場で反落した。

米国政府のドナルド・トランプ大統領は、この日のカナダ政府のマーク・カーニー首相との米加関税交渉の会談でも、カナダへの米国相互関税を見直す考えがあるかどうかという質問に対し「ない」と断言しており、「我々が取引に応じるのではなく、相手が我々と取引をしなければならない」と語っていた。一方、ドナルド・トランプ大統領がカナダを「51番目の米国州」と呼ぶことに対し、マーク・カーニー首相は、「カナダは売り物ではないし、今後も決して売り物になることはない」と反論しており、カナダドルがドルに対して買われた時間の外貨影響などもあった。

米国ニューヨーク債券市場でも、午前2時に米国10年債の入札があり、安全資産でもある米国債が買い戻された影響があり、米国債券価格上昇に伴う利回り低下が起き、上昇後の米国長期金利が反落し、市場終盤の一時4.300%付近に向けた大幅な下落を見せると、債券利回りを受けた日米金利差縮小時の円買いドル売りが起き、午前4時46分頃にドルは円相場で一時142円36銭付近と、この日の米国市場のドルの安値付近にまで再下落したが、市場安値前で下げ渋って反発を始めたことではイベント前のドル円の持ち高調整の影響もあり、市場終盤のドルの買い戻しの抵抗もやや入ったが、イベントリスクの様子見や買い控えなどもありやや限定的な値動きとなっていた。

このため、昨夜21時頃から今朝6時頃までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は、円の高値でドルの安値の142円35銭付近から、円の安値でドルの高値の143円4銭付近の値幅約69銭で、今朝6時頃のニューヨーク終値は142円45銭付近と、前営業日同時刻の143円70銭付近の前ニューヨーク終値比で約1円25銭の大幅な円高ドル安をつけていた。

しかし、今朝早朝のアジア・オセアニア市場では、今朝7時頃に、米国政府のスコット・ベッセント財務長官と米国通商代表部 (USTR / United States Trade Representative) のジェイミソン・グリア代表が、中国政府の何立峰副首相と今月5月9日から12日までの予定でスイスにおいて会合を開き、米中貿易戦争の緩和に向けた米中関税交渉の協議を開始する見通しとなったニュースが世界市場の話題となり、米国メディアと中国外務省の発表に続き、中国商務省が、「米国と合意のために、原則的な立場を犠牲にするつもりはない。いかなる交渉も、平等で互いに利益をもたらすものでなければならない」としたものの、「世界および中国の利益のため、米国と協議することを決めた」と公式に発表したことでは、米中関税交渉進展への期待感が再燃し、今朝8時9分頃にドルは円相場で一時143円31銭付近にまで買われていた。

その影響から、ゴールデンウィークの大型連休開けの今日の日本市場では、今朝9時頃からの今日の東京外国為替市場の対ドル円相場は一時143円9銭付近の始値となった。

ただし、米国相互関税政策については不透明感も根強く、今朝の東京株式市場では連休明けの日経平均株価がプラス圏で始まった後に一時反落してマイナス圏に転じた時間があり、株価リスク回避のリスクオフで低リスク通貨の買い戻しが一時入ったことや、日本市場の連休中に大幅な円高ドル安が進行後であったため、今朝9時55分の今日の日本市場の仲値決済では、国内輸出企業などの円買いドル売りが優勢であったことではドルは円相場で一時反落し、今朝10時14分頃に対ドル円相場は一時142円75銭付近と、今日の日本市場の円の高値でドルの安値を記録した。

しかし、時間外の米国債券取引では、米中関税交渉への期待感なども燻っており、安全資産の米国債売りに伴う米国長期金利上昇時のドル買いの影響もあり、また一時反落後の日経平均株価が午後に反発して再びプラス圏の推移を見せ始めた株価影響では、日経平均株価上昇時のリスク選好のリスクオン (Risk-on) による低リスク通貨の円売りドル買いが入り、昼の13時58分頃に対ドル円相場は一時143円33銭付近と、今日の日本市場の円の安値でドルの高値を記録した。

だが、午後にプラス圏の推移を続けていた日経平均株価は、その後の株式市場終盤の利益確定売りや持ち高調整で反落を見せ、午後15時30分に今日の日経平均株価が3万6779円66銭の終値をつけ、前日比51円3銭安の-0.14%の安値で大引けすると、今夜この後のイベントリスクもあるドルは低リスク通貨の円に対して再び下落した。

また、日本の連休中に大幅な円高ドル安の進行後であったことに加え、今日の日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) の公開市場操作の日本国債買い入れオペでは、債券需給の緩みが警戒された日本の超長期債売りの影響があり、午後に日本国債の利回りを受けた国内長期金利の上昇が観測されたことでもドルに対して円相場は底堅い値動きを見せていた。

このため、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は143円19銭付近で、世界市場の前営業日同時刻にあたる昨夜17時の143円32銭付近と比較すると約13 銭の円高ドル安となり、日本市場の大型連休前の前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の145円13銭付近の前東京終値比では約 1円94銭の大幅な円高ドル安となった。

今夜この後の米国市場の日本時間の経済指標カレンダーのスケジュールは、27時に米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) の米国政策金利と声明の発表イベントを控え、27時30分頃からは米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) のジェローム・パウエル議長の要人発言イベントも予定しているほか、28時には最新米国経済指標の3月米国消費者信用残高の発表なども控えている。

また、世界の株式市場および債券市場やコモディティ市場などの為替相場への影響や、米国関税交渉などを含む世界経済と政治影響に加え、世界情勢と要人発言などのファンダメンタル分析向けのニュースは、テクニカル分析と共に世界のFXトレーダー達の値動き予想材料となっている。

一方、欧州ユーロは、今夜17時の東京外国為替市場の今日のユーロ円相場の終値は162円72銭付近と、世界市場の前営業日同時刻にあたる昨日17時の162円51銭付近と比較すると約21銭の円安ユーロ高であったが、日本市場の連休前の前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の164円37銭付近の前東京終値比では約1円65銭の大幅な円高ユーロ安であった。

主な要因は、昨夜はドイツ首相選任後の欧州ユーロの買い戻しの影響があったが、円相場では日本の連休中に円高ドル安が進行していた外貨影響が為替相場に影響を及ぼしていた。

そのため、ユーロドルは、今夜17時の東京外国為替市場の終値は1.1364ドル付近で、世界市場の前営業日同時刻にあたる昨日の夜17時の1.1339ドル付近と比較すると約0.25セントのユーロ高ドル安で、日本市場の前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の1.1325ドル付近の前東京終値比では約0.39セントのユーロ高ドル安であった。

英国ポンドも欧州ユーロと同様に、今夜17時の今日の東京外国為替市場の英ポンド円相場の終値は191円19銭付近と、世界市場の前営業日同時刻にあたる昨日の夜17時の190円91銭付近と比較すると約28銭の円安ポンド高であったが、日本市場の前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の192円97銭付近の前東京終値比では約1円78銭の大幅な円高ポンド安であった。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2025年5月7日の日本時間(JST / Japan Standard Time)の19時35分(チャート画像の時間帯は英国夏時間 (BST / British Summer Time / JST-8) の英国ロンドン外国為替市場時間の11時35分頃) の人気のクロス円を中心とした東京外為前営業日比の為替レートは下表の通りである。なお、米国市場は2025年3月9日から11月2日まで米国夏時間 (DST / Daylight Saving Time / JST-13) に日本との時差が1時間短縮に調整されており、欧州英国市場も2025年3月30日から10月26日まで英国夏時間のサマータイム (BST / British Summer Time / JST-8) に時差調整されたことには注意が必要である。

通貨ペア JST 19:35の為替レート 日本市場前営業日JST 17:00の前東京終値比
ドル/円 143.25 〜 143.27 −1.88 (円高)
ユーロ/円 162.70 〜 162.72 −1.67 (円高)
ユーロ/ドル 1.1356 〜 1.1357 +0.0031 (ドル安)
英ポンド/円 191.13 〜 191.19 −1.84 (円高)
スイスフラン/円 173.81 〜 173.87 −1.62 (円高)
豪ドル/円 92.65 〜 92.69 −0.44 (円高)

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