マーケットコメント:フランス内閣不信任案可決!内閣崩壊?
2024年12月05日
東西FXマーケットコメント – 2024年12月05日
文/宇佐美幸弥 – 東西FXリサーチチーム
東西FXではFXとマクロ経済リサーチを担当しております宇佐美と申します。
本日は、フランス議会で内閣不信任案が可決され、フランスの現政権が事実上崩壊した件について、現在のヨーロッパ経済の状況を踏まえつつ、その内容と背景を解説していきます。メインテーマはバルニエ政権の崩壊とユーロインデックスのテクニカル分析。
【12月4日】フランス内閣不信任案可決!内閣崩壊?
フランス議会にて現政権の不信任案が可決され、現首相であるバルニエ氏率いる現政権の崩壊が確定した。
フランスの国民議会(下院)は4日、バルニエ政権の不信任案を可決した。不信任案に協力したのは、極左派政党である「新人民連合」や最大議席を持つ極右政党である「国民連合」などの政党であるとのこと。
Bloombergによれば、バークレイズの通貨ストラテジストであるスカイラー氏は、この不信任決議を受けて、「フランスは長期的な政治不安定期に突入すると見られるが、これらはすべてユーロにとって逆風になるものでしかない」とコメントしたとのこと。
ヨーロッパ経済はただでさえ軟化している傾向にあり、為替市場ではドル高・ユーロ安が大きく進展している。ドイツでも似たような政局不安が起こっており、こうしたユーロ圏における政治的リスクは、ユーロ安をさらに加速させる可能性がある。
ユーロインデックステクニカル分析〜ユーロの現況と今後の推移予測
上記の図(Investing.comより)はユーロインデックスの日足チャートである。
この図を見れば、9月に移動平均線を割って以降、ユーロインデックスは継続的な下落トレンドに突入していることがわかる。
テクニカル分析の観点で言えば、75日移動平均は下向きに転じつつあり、5日〜75日移動平均線全体として、綺麗な下落トレンドのフォーメーションを形成している。一方で、MACDではゴールデンクロスが確認されており、一時的な反発も予測される。
ファンダメンタルの観点では、ヨーロッパ経済は軟調傾向にあるだけでなく、フランス議会における不信任決議やドイツにおける政局不安など政治的リスクもある。これらを踏まえれば、ユーロが今後中長期的な上昇トレンドに転じる可能性は現時点では考えにくい。
これらのことを踏まえれば、もし一時的にユーロが上昇してきた場合には、絶好の売り場となる可能性がある。ただし、政治的リスクの変動によっては突発的にボラティリティが大きくなる可能性があるため、注意が必要である。
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