FXニュース:米消費者予想インフレ修正

2024年5月27日
FXニュース:米消費者予想インフレ修正

 

東西FXニュース – 2024年5月27日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 下方修正で米長期金利低下
  • 米消費者態度指数は上振れ
  • 日米株価上昇でリスクオン
  • 国内長期金利一時1.025%
  • 今日は英米市場が連休休場
  • 欧ECB高官利下げ時期発言

今日2024年5月27日月曜日の日本の東京外国為替市場の9時頃から17時頃までの対ドル円相場の為替レートは、円の高値でドルの安値の156円66銭付近から、円の安値でドルの高値の156円96銭付近の値幅約30銭で、今夜17時の今日の東京外国為替市場のドル円の終値は156円91〜92銭付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の157円2〜4銭付近の前東京終値比で約11銭の円高ドル安であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と時間に沿った世界FX市場のトレンド動向の分析は、まず先週の日本市場終了後の英国ロンドン外国為替市場の後半にあたる先週金曜日21時頃から始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場の始値は一時157円3銭付近であったが、先週金曜日の夜21時30分に発表された最新米国経済指標の4月の米国耐久財受注は、前月比が前回の2.6%と前回修正の0.8%と市場予想の-0.8%に対し0.7%で、輸送用機器を除いたコアの前月比は前回の0.2%と前回修正の0.0%と市場予想の0.1%を上回る0.4%と、前回は下方修正されたものの、いずれも市場予想を上回った。

市場予想以上の米国景気指標を受け、米国高金利長期化予想による金利先高観の影響が続いた米国債券市場では、米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が一時4.497%付近に上昇し、先週金曜日の夜21時50分頃から22時30分頃にかけて高止まりを続けたため、日米金利差拡大による円売りドル買いで、先週金曜日の夜22時22分頃にドルは円相場で一時157円13銭付近の先週末の米国市場の円の安値でドルの高値を記録した。

先週金曜日の夜22時20分頃からは、次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) の投票権を持つ米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) のクリストファー・ウォラー理事の発言があり、名目利子率から期待インフレ率を引いた米国経済の景気に中立的な実質利子率である自然利子率 (Natural rate of interest) のアールスター (R* / r*) が、「過去数年間の低下後に上昇する可能性があるが、実際にどうなるかについて言及するのは時期尚早」と発言し、過去数年に渡る低下の原因は、米国債入札で需要が供給を上回っていたことにあると指摘し、「米国債の供給が増え、需要を上回り始めれば、債券価格の低下と利回りの上昇を意味することになり、アールスターに上昇圧がかかる。米国の財政状況が、アールスターにどの程度の規模の影響を与えるかは時間が経ってみなければ分からない」が、米国債は世界的な安全資産でもあり、巨額の米国債が世界中で外貨準備として保有されている一方で、米国政府の現在の借り入れの軌道を無期限に維持することはできないなどと言及した。

米国ニューヨーク債券市場では、利回り高止まり後で債券価格が安値圏であったその世界的な安全資産の米国債が買われる抵抗が混ざり始めたが、先週金曜日の夜23時に発表された5月の米国ミシガン大学消費者態度指数の確報値は、前回の67.4と市場予想の67.5を上回る69.1であった。

しかし、米国ミシガン大学が併せて発表した確報値の5月の米国消費者の1年先の予想インフレ率が、以前の速報値の3.5%から3.3%に下方修正されたことを受けては、過度の米国インフレ懸念の緩和により、米国10年債の利回りが指標の米国長期金利が一時4.471%付近に向けた反落を始めて低下したことでは、債券利回りの日米金利差縮小を受けた円買いドル売りが入り、先週金曜日の午前1時31分頃にドルは円相場で一時156円82銭付近の米国市場の円の高値でドルの安値を記録した。

また、欧州中央銀行 (ECB / European Central Bank) 高官のドイツ連邦銀行 (Deutsche Bundesbank) のヨアヒム・ナーゲル総裁が、「恐らく、6月に欧州利下げをする可能性がある」と欧州利下げ開始時期についての発言をしたものの、欧州の追加利下げの時期については、「9月まで、待たなければならないだろう」とも発言したため、例え、6月に欧州利下げが始まったとしても、その後の欧州利下げのペースは、連続利下げではなく緩やかなペースにとどまるのではないかと市場で受け止められたため、ドルに対して欧州ユーロが買われて上昇したことも、対ドルの円相場に影響が波及していた。

一方、先日はG7 (先進7カ国) 財務相・中央銀行総裁会議を控えた米国政府のジャネット・イエレン財務長官が、「為替介入は、滅多に使用されない手段であるべき」と、日本政府と日本銀行 (日銀 /BoJ / Bank of Japan) による為替介入牽制の発言を繰り返したが、この日は、G7財務相・中央銀行総裁会議に出席するために欧州入りしていた日本政府の神田財真人務官が、「とりわけ米国とは、これまで極めて緊密な意思疎通を続けてきた。稀であることが望ましいのは言うまでもない」が、為替相場に「過度な変動が投機などで発生して経済に悪影響を与える場合には、適切な措置を取る必用がある」と弁明し、「今後も、必要に応じて、いつ何時でも適切な措置を取っていきたい」と、「過度な変動があれば、適切な行動を取る」という為替介入への姿勢を崩していないことを表明したことから、市場では為替介入警戒感も燻っていた。

ただし、同時進行していた米国ニューヨーク株式市場では、米国消費者の予想インフレの下方修正を受けた米国長期金利が、米国ニューヨーク債券市場の終値時点で4.466%付近と前終値比0.013%低下したことで金利上昇警戒感がやや緩和された影響もあり、米国主要株価三指数の米国ダウ工業株30種株価指数 (Dow Jones Industrial Average) と米国S&P500種株価指数 (Standard and Poor’s 500) と米国ナズダック総合 (NASDAQ Composite) が揃って前営業日比で上昇の終値に向かったことでは、米国株価上昇時のリスク選好のリスクオン (Risk-on) では低リスク通貨の円が利益確定で売られてドルが買い戻される抵抗が入った。

加えて、先週末の英米市場からは週明けにあたる本日月曜日は、英国の春のバンクホリデー (Spring Bank Holiday) と米国の戦没将兵追悼記念日であるメモリアル・デー (Memorial Day) で祝日連休のため、連休の週末を控えた利益確定や持ち高調整も入っていた。

このため、先週金曜日の夜から先週土曜日の朝までの先週末の米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は、円の安値でドルの高値の157円13銭付近から、円の高値でドルの安値の156円82銭付近の値幅約31銭の値動きで、先週土曜日の朝6時頃のニューヨーク終値は156円99銭付近と、前営業日同時刻の前ニューヨーク終値の156円93銭と比べて約6銭の小幅な円安ドル高をつけていた。

週明けの今朝早朝のアジア・オセアニア市場に続き、今朝9時頃から始まった今日の日本の東京外国為替市場の対ドル円相場は一時156円87銭付近の始値で、今朝9時47〜48分頃の一時156円93銭付近が今日の日本市場の円の安値でドルの高値となり、先週末の連休前の米国市場で、米国消費者予想インフレ率の下方修正を受けて米国長期金利が前日比で低下していたや、今日は米国が連休で今朝の仲値決済での円売りからのドル実需の減少などから、日米金利差縮小時の円買いドル買いが入り始めた。

また、今朝9時5分頃からは日本銀行 (日銀 / BoJ) の植田和男総裁の発言があり、日銀金融研究所主催2024年国際コンファランスのイベントの挨拶し、今後の課題として、「日本銀行の目標は、2%のインフレを持続的かつ安定的に実現することです。これまでのところ、インフレ予想をゼロ%から押し上げることには成功したように思いますが、それを今回は2%の目標値にアンカーしなければなりません。日本銀行は、インフレ目標の枠組みを有する他の中央銀行と同様に、その実現に向けて注意深く進んでいくつもりです。日本銀行が直面する課題の多くは他の中央銀行が直面したものと似た側面を有していますが、いくつかの課題には日本に特有の難しさもあります」と話していた。

続いて、午前11時5分頃から日銀の内田眞一副総裁の発言も同イベントであり、「最近では、世界的なインフレを契機に、わが国のインフレ率は3%程度に上昇しました」と話し、「引き続き、インフレ予想を2%にアンカーしていくという大きな課題は残っていますが、デフレとゼロ金利制約との闘いの終焉は視野に入りました」と同調していた。

日本のインフレ率が、日銀の目標よりも高い3%とした上で、目標の2%に抑制してアンカーすることが示唆されたことでは、日銀の追加利上げ予想が燻り、今日の債券市場では新発10年物の日本国債の利回りが指標の国内長期金利が2012年4月以来の一時1.025%付近の終値に向けて上昇した。

正午12時4分頃には、債券利回りを受けた日米金利差縮小や、今日は午後からの英国市場と今夜の米国市場が祝日休場のため、ドル実需の低下や市場流動性の低下が見込まれていたこともあり、対ドルの円相場が一時156円66銭付近に上昇した。

一方、今日の東京株式市場では、先週末に日本企業の主要取引先である米国市場で米国主要株価三指数が揃って上昇して終値を迎えていた影響もあり、今朝から日経平均株価が上昇し、午後15時台には3万8900円2銭の終値と、前営業日比253円91銭高の大幅高で大引けしたことでは、日米株価上昇時のリスク選好のリスクオンの低リスク通貨の円売りの抵抗が入ったことでは、ドルは円相場で反発した。

午後からの英国ロンドン外国為替市場は祝日連休で休場であったが、時間帯が近い欧州市場や世界市場では、世界的に流動性の高いドルが買い戻されており、ドルは円相場で反発し、午後16時42〜45分頃にかけてドルは円相場で156円96銭付近の今日の日本市場の円の安値でドルの高値を記録した。

このため、今夜17時の今日の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は156円91〜92銭付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の157円2〜4銭付近の前東京終値比では約11銭の円高ドル安になった。

今夜この後の米国ニューヨーク外国為替市場はメモリアル・デーで祝日連休のため、最新米国経済指標の発表予定などは特にないものの、今週は5月30日の木曜日に最新米国重要経済指標の1〜3月四半期の米国実質国内総生産 (GDP / Gross Domestic Product) 改定値と、その翌日の今週5月31日の金曜日に4月の米国個人消費支出のPCEデフレーターなどの発表イベント予定を控えている。

一方、欧州ユーロは、今夜17時の東京外国為替市場の今日のユーロ円相場の終値は170円22〜27銭付近で、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の169円94〜95銭付近と比べると約28銭の円安ユーロ高であった。

主な要因は、先述の先週末の欧米市場でのドイツ連銀のナーゲル総裁の「6月に欧州利下げに踏み切っても、その後の欧州利下げペースは緩やかなものに留まる」という発言と同様に、欧州中央銀行 (ECB) のシュナーベル専務理事も、6月に欧州利下げを始める可能性について言及したものの、「早く動きすぎないよう注意したい」と、同じく欧州の追加利下げのペースを急がない姿勢を示したことから、欧州ユーロが買い戻される値動きがあった。

また、先週末の米国市場に続いて、今日の午後に日経平均株価が大幅高で終値を迎えたことでも、日米株価上昇を受けたリスク選好のリスクオンの低リスク通貨の円売りで、英国や米国市場が連休であることに対して、開場中の欧州市場では欧州ユーロの現地実需もあった。

そのため、ユーロドルも、今夜17時の東京外国為替市場の終値は1.0847〜1.0849ドル付近で、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の1.0821〜1.0823ドル付近と比べると約0.26セントのユーロ高ドル安であった。

ただし、今日の東京終値とほぼ同時に発表された今夜17時の欧州ユーロ圏主要国ドイツの最新経済指標の5月の独IFO (Information and FOrschung) 企業景況感指数は、前回の89.4と市場予想の90.5を下回る89.3であった。

英国ポンドは、今夜17時の今日の東京外国為替市場の英ポンド円相場の終値は199円88〜94銭付近で、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の199円35〜41銭付近と比べて約53銭の円安ポンド高であった。

主な要因は、欧州ユーロ同様に、今日の日経平均株価上昇時のリスク選好のリスクオンで英国ポンドも低リスク通貨の円売りで買われやすかったほか、先週末の米国消費者の予想インフレ率が下方修正されたことを受けて、ドルに対しても英国ポンドが買われていた影響の波及もあった。

なお、今日は日本市場と並ぶ世界三大市場である英国市場が米国市場と共に連休で休場のため、今夜は世界市場全体の流動性が減少していることには注意が必要である。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2024年5月27日の日本時間(JST)17時49分(チャート画像の時間帯は、3月最終日曜日から英国夏時間 (BST / British Summer Time) に1時間時差変更され、日本から時差8時間遅れになった英国ロンドン外国為替市場の英国夏時間 (BST / GMT+1 / JST-8) の9時49分頃) の人気のクロス円を中心とした東京外為前営業日比の為替レートは下表の通りである。(なお、米国市場でも3月第二日曜日から、米国夏時間 (EDT / Eastern Daylight Time / GMT-4 / JST-13) になっている。)

通貨ペア JST 17:49の為替レート 日本市場前営業日JST 17:00の前東京終値比
ドル/円 156.88 〜 156.90 -0.14 (円高)
ユーロ/円 170.23 〜 170.25 +0.29 (円安)
ユーロ/ドル 1.0849 〜 1.0851 +0.0028 (ドル安)
英ポンド/円 199.93 〜 199.99 +0.58 (円安)
スイスフラン/円 171.53 〜 171.59 -0.10 (円高)
豪ドル/円 104.19 〜 104.23 +0.50 (円安)


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