FXニュース:米長期金利上昇で日米金利差拡大の125円台の円安ドル高が継続

2022年4月12日
FXニュース:米長期金利上昇で日米金利差拡大の125円台の円安ドル高が継続


東西FXニュース – 2022年4月12日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • ウクライナ危機長期深刻化でリスク回避の安全資産買いも今日の値動きに影響
  • 欧米金利差拡大ユーロ売りドル買いや英インフレ懸念リスク回避や連休前調整も
  • 今夜21時半の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えて投資家の様子見も

今日2022年4月12日の東京外国為替市場の円相場の為替レートは、取引時間の9時から17時までの円の高値が125円11銭前後から安値125円76銭前後の値動き幅65銭程で、今日17時の東京外為終値は125円54〜55銭で前日比30銭の円安ドル高であった。その後に今夜19時に時差で朝の欧州ロンドン市場でも円安ドル高が継続している。また、今夜このニュースの後の21時半頃から予定の米消費者物価指数(CPI)の発表を控え、投資家が様子見をしており、派手な売買をそれまで控えている印象もある。

今日の円安の主な原因は、昨日までにも米国連邦公開市場委員会(FOMC)要旨発表以降の米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締め予想でのドル買いの円安ドル高になっていたが、今朝未明までのニューヨーク外国為替取引時間に、シカゴ米連邦準備銀行のエバンズ総裁が来月に予定されている次回のFOMCでの0.5%の利上げの可能性について「おそらく高いと思う」と発言したため、FRBの金融引き締め加速の予想から米長期金利が一時2.79%に上昇し、日米金利差拡大のドル買い円売りが続きて円相場が続落していた。その後に始まった今日の東京外国為替市場の取引時間でも、米長期金利指標の米10年債が一時2.8%台に上昇し、日米金利差拡大の円売りドル買いで125円台の円安ドル高が継続した。

しかし、今朝9時頃には、朝のニュースで鈴木俊一財務相が「為替の安定は重要で、特に急激に変動することは望ましくない」と発言したために、高値でのドルの利益確定売りの円買いや、持ち高調整の円買いドル売りの為替安定方向への円相場の一時的な反発も起きた。ただし、その直後の今朝10時前には、連日の円安の影響で輸入実需が増加しており、今日の仲値決済で大手輸入企業によるドル買い実需による円売りが入ったために、鈴木発言の一時反発はすぐに押し戻された。

以前に首相も急な為替変動は良くないと云う似た発言をしていたが、一時的な限られた反応に留まっていた様に、今日の財務相発言も、大きな円安の流れの中での利益確定のドル売りや持ち高調整を交えた一時的な反発に留まった。ただし、お昼のニュースでも流れたために、同じ様な一時反発が13時頃にももう一度見られた。

一方、ユーロに関しては、今日はウクライナ危機が長期深刻化しているニュースで、再びリスク回避でユーロが売られて安全資産のドルや円が買われる動きが出ていた。今日のニュースでも、ロシアの攻撃が続くウクライナのマリウポリで、民間人被害が1万人以上出ていることを市長が報告し、ロシア軍の化学兵器使用の疑いで、ウクライナと地理的に近い欧州ユーロ圏の地政学的リスクの他にも、化学兵器使用が事実である場合には米欧英からの更なる制裁が世界金融経済市場に影響を与えるリスクが増えていた。

また、欧州連合(EU)加盟国の中でもドイツ同様にロシア産の天然ガス依存率の高いエネルギー懸念のあるオーストリアのカール・ネハンマー首相が、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と直接会談したが、「悲観的な結果だった」と発言したことも影響した。

日本も参加している連日のIEA備蓄原油放出の原油価格安定化で、原油価格が高騰すれば輸入大国の日本の低リスク通貨の円のリスクと考えられて買い渋られることがあるが、今日の原油先物価格は比較的安定しており、東京外国為替市場時間内は95〜97ドル台の100ドル以下で取引がされていたために、非常時に流動性の高いドルに続く安全資産として、低リスク通貨の日本円もユーロに対するリスク回避用に安値で買われる機会があった。

そのため、欧州通貨のユーロは、今日の東京外国為替市場時間に低リスク通貨の円に対してリスク回避売りで下がっており、東京終値17時は136円45~48銭で前日比18銭の円高ユーロ安になっており、同様の理由で、安全通貨のドルに対してもユーロは売られて下落しており、東京終値17時に1.0869~71ドルで、前日比0.40セントのドル高ユーロ安だった。

日英金利差で円安ポンド高が続いていた英国ポンドも、今日の東京終値17時は163円32〜38銭で前日比わずか1銭の円安ポンド高のレンジに近い動きが観測された。

原因は、英米金利差縮小予測からドルに対して英ポンドが売られたドル高ポンド安の影響が大きく、また先日の英金利上昇後も英国でインフレ懸念が強まっており、今月に続き10月にも倍近い電気代高騰予定の「エネルギーショック」の影響などで、今日の英国のニュースで発表されたユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)の新型コロナ社会学研究で、今月に入ってから38%の英国人達がインフレによるファイナンスの心配をしており、1月までは40%でトップだったコロナに罹る懸念の33%を上回った。その一方で、新変異種のオミクロン亜種のBA.2やXEなどの流行と、記録的なインフレの中で英国民医療制度(NHS)関連の増税などの国内懸念材料が増えていることから、英ポンドからもドルや円などの安全資産に投資する動きも出たり、今週のイースター連休で休業前の英国投資銀行でも持ち高調整売りなどが始まり、英金利上昇後に海外投資で買われたポンドが売られるなどのポンド売りもあった。

オーストラリアドルも連日の円安の影響で、資源国オーストラリアから日本への資源輸入のための実需から買われており、今日の東京終値17時は93円31〜35銭で、前日比31銭の円安豪ドル高だった。

今日の東西FXニュース執筆終了時の2022年4月12日の日本時間(JST)19時20分(英国夏時間(GMT+1)11時20分)付近の、クロス円を中心とした東京外為前日比の為替レートは下表の通りである。

通貨ペアJST 19:20の為替レート東京外国為替市場前日比
ドル/円125.58 〜 125.60+0.34(円安)
ユーロ/円136.51 〜 136.53-0.12(円高)
ユーロ/ドル1.0869 〜 1.0871-0.0040(ドル高)
英ポンド/円163.31 〜 163.37±0.00(レンジ)
スイスフラン/円134.58 〜 134.64-0.04(円高)
豪ドル/円93.38 〜 93.42+0.38(円安)


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