FXニュース:今日の日銀黒田総裁の大規模緩和継続発言で126円台の円安ドル高に

2022年4月13日
FXニュース:今日の日銀黒田総裁の大規模緩和継続発言で126円台の円安ドル高に


東西FXニュース – 2022年4月13日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 日米英欧の金融政策の違いから円が売られる円安が今日は多通貨に波及
  • ユーロリスク回避も原油高100ドル超え時に低リスク通貨リスク懸念で円売りが
  • 7%の記録的インフレの英国で日英金利差拡大予想から一時164円台の円安ポンド高に

今日2022年4月13日の東京外国為替市場の円相場の為替レートは、17時の東京外為終値が126円3〜5銭で前日比51銭の、20年ぶりと言われる記録的な円安ドル高であった。今日の東京外国為替取引時間の9時から17時までの円の高値は125円35銭前後から安値126円32銭前後で、値動き幅は97銭程だった。また、今夜の東京外為取引時間終了後の19時に時差で朝の欧州ロンドン市場でも、126円台の円安ドル高が続いていた。

主な原因は、今日の午後15時15分頃から、日本銀行の黒田東彦総裁の発言が経済指標カレンダー等に予定されており投資家に注目されていたが、「現在の強力な金融緩和を粘り強く続ける」と発言し、兼ねてから日米金利差拡大予想や金融政策の違いで円安ドル高の原因となっていた日銀の大規模緩和政策の金利抑制姿勢の強化継続を意味していた為に、発言直後から円が売られ、126円台の円安ドル高に一気に跳ね上がった。

夕方に近い時間帯であったために、時差で朝の欧州ロンドン市場が参入し始め、今週のイースターの祝日連休前に調整売りや、ホリデー前に一稼ぎしておきたい欧州投資系がトレーディングボリュームを上げ、126円台に円安ドル高が大きく上がって、欧州市場時間にも継続する形となった。

金融政策以外の要因としては、今日は一時100ドルを超える原油高があった為に、ドルに続く低リスク通貨として買われていた日本円が売られる機会が増えていたことも挙げられる。

その為、今日の円相場は2002年5月以来の約20年ぶりと言われる記録的な安値の126円31銭付近まで午後15時半頃から上昇し、利益確定売りで少しは戻したものの、米長期金利も一段と上昇し、15時半頃過ぎから126円台の円安のまま今夜17時の東京終値となった。

しかし、それ以前の今朝未明までのニューヨーク市場では、昨夜発表のあった3月の米消費者物価指数(CPI)前年同月比が8.5%の伸び率で、予想以上の上昇加速率ではなかったことから、一時は米長期金利が下がった際に、ドル売り円買いの抵抗も起きていた時間帯もあった。

また、今朝は衆院財務金融委員会で、鈴木俊一財務相が昨日に引き続き、「為替の安定は重要で急な変動は望ましくない」と繰り返していた為に、午前中は10時の仲値決済の頃に輸入実需の円からの外貨買いはあったが、午後15時過ぎの日銀総裁発言後に、通称黒田ラインと呼ばれる125円台の円安に達する以前は、午前中はまだ125円台のより穏やかな円安ドル高であった。

ユーロに関しては、今日はロシアの進行が続くウクライナ情勢の長期深刻化で、化学兵器使用懸念などで隣接地域がある欧州連合(EU)の地政学的リスクに加えて、脱ロシア産エネルギー問題などで欧州ユーロ圏の景気経済懸念から、リスク回避姿勢のユーロ売りで安全資産のドルが買われる動きがあり、更に米連邦準備理事会(FRB)と欧州中央銀行(ECB)の金融引き締めの速度の違いによるドル買いユーロ売りも進んでいた。その為、今日のユーロ対ドルは、17時の東京終値が1.0836〜37ドルで、前日比0.34セントのドル高ユーロ安であった。

今朝未明のニューヨーク市場でも、欧州経済研究センター(ZEW)が昨夜発表したドイツの4月の景気予測指数がマイナス41で悪化していたことから、ユーロが売られていた。

前述の様に、本日再び100ドルを超える原油高があった為に、貿易大国の日本の運輸コスト増などから貿易赤字懸念で、ウクライナ危機のリスク回避でユーロに対する低リスク通貨として買われていた日本円が売られる機会も増えていた。その為、日欧の金融政策の違いもあり、円安ドル高が波及したこともあって、今日のユーロ対円の為替相場は、東京外為17時終値が136円58〜59銭で前日比14銭の円安ユーロ高であった。

英国ポンドは、今日のニュース速報で記録的なインフレが続く英国で英政府統計局が発表した3月の消費者物価指数(CPI)が前年同月比7%上昇で加速率が高まっており、市場予想を超えたことから、英国中央銀行のイングランド銀行(BoE)の利上げ予想が強まり、日英金利差拡大予想から円に対して英ポンドも買われた。それまでも日英金利差や金融政策の違いから円が売られており、また、今週は国教がキリスト教の英国で春の復活祭のイースターの祝日連休前で、投資銀行や金融機関の調整売りなどが始まっており、今日の東京終値17時は163円81〜87銭で前日比81銭の円安ポンド高だった。今夜その後の欧州ロンドン市場でも、19時前に一時164円台の大幅な円安ポンド高に達していた。

ウクライナ危機でのリスク回避市場での安全資産として、第一安全通貨として世界的に流動性の高いドルが買われる他に、以前は低リスク通貨の日本円が第二安全通貨として買われることも多かったが、今日の原油高は低リスク通貨に貿易赤字リスクが増えた為に、代わりに永世中立国のスイスフランや、ウクライナ危機から地理的に離れた南半球のオーストラリアの豪ドルなども代替安全通貨として買われており、今夜17時の東京外為終値の円相場では、スイスフランに対しても135円17〜23銭で前日比78銭の円安スイスフラン高、オーストラリアドルに対しても93円77〜81銭で前日比33銭の円安豪ドル高であった。

今日の東西FXニュース執筆終了時の2022年4月13日の日本時間(JST)19時13分(英国夏時間(GMT+1)11時13分)付近の、クロス円を中心とした東京外為前日比の為替レートは下表の通りである。

通貨ペアJST 19:13の為替レート東京外国為替市場前日比
ドル/円126.04 〜 126.05+0.52(円安)
ユーロ/円136.49 〜 136.50+0.05(円安)
ユーロ/ドル1.0828 〜 1.0830-0.0042(ドル高)
英ポンド/円163.96 〜 164.02+0.96(円安)
スイスフラン/円135.10 〜 135.16+0.71(円安)
豪ドル/円93.57 〜 93.61+0.13(円安)


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