FXニュース:ウクライナ首都近郊虐殺で対露制裁強化リスク回避の今日の円相場

2022年4月05日
FXニュース:ウクライナ首都近郊虐殺で対露制裁強化リスク回避の今日の円相場


東西FXニュース – 2022年4月5日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 欧米対露追加制裁で米原油先物と長期金利上昇で日米金利差拡大のドル買い円安
  • 「今回の為替変動はやや急」黒田日銀総裁発言で今朝は一時円買い円高の反発も
  • 今夜の欧州連財務相会議でも対露追加制裁協議で欧州景気経済懸念のユーロ売りが

今日2022年4月5日の東京外国為替市場の円相場の為替レートは、取引時間の9時から17時の安値が122円99銭前後で高値は122円38銭前後の値動き幅61銭程で、今夜17時の東京終値は122円87〜89銭で前日比22銭の円安ドル高であった。

主な原因は、先日発表の米国の景気経済指数で米連邦準備理事会(FRB)の積極的な金融政策への期待から米長期金利が上昇し、日米金利差拡大での円売りドル買いが、東京以前のニューヨーク市場からも大きな円安ドル高の流れとして進んでいた。

また、ウクライナ危機継続深刻化でも、首都キーウ近郊でロシア軍による市民の大量虐殺疑惑が浮上したことで、欧米英日の対ロシア追加制裁強化予測が強まり、米国は既に追加の金融政策も今週から実施する予定で、今後の欧州エネルギー問題懸念やユーロ圏のインフレ経済リスクなどで金融市場への影響も予想されることから、リスク回避姿勢でユーロに対して安全資産のドルが買われた影響が円相場にも波及した。

先日より米国が備蓄原油放出で原油価格の安定化を狙っており、昨日は100ドル以下に原油価格が下落したため、ドルに続く安全資産として低リスク通貨の円も買われていたが、今日は脱ロシアの欧州エネルギー問題などで原油価格が再び104ドルくらいまで上昇したので、輸入大国の日本で原油高は貿易コスト増加に繋がる懸念がある為に、安全通貨同士で比較すると今日はドルの方がより好んで買われたことも円相場に影響している。

しかし、今朝は日本銀行の黒田総裁が春の衆院財務金融委員会で、先月3月から対ドル円相場が10円近くも安い125円台の記録的な円安になったことについて、「今回の為替相場の変動はやや急であると思う」と発言した。この発言を受け、今朝10時の仲値決済前から一時的に円買いが強まり、早朝の東京開場前は昨夜から今朝未明のニューヨーク市場で日米金利差拡大予想のドル買い円売りの流れで122円台後半だった対ドルの円相場が、朝10時過ぎには122円台前半になり、一時は122円38銭付近まで円高方向に上昇し、夕方16時頃に早朝の欧州市場が参入してくるまでは、円高ドル安に転じていた時間帯もあった。

昨日、ウクライナのクレバ外相は主要7カ国(G7)とロシア産の原油や天然ガスの禁輸を協議していることを発表したが、米国は今週中にも追加経済制裁を求めており、また欧州連合(EU)も対ロシアの追加経済制裁強化を検討していると伝わった為、原油や天然ガスのコモディティ(商品先物取引)価格が上昇した。また、欧州の地政学的リスクに加え、脱ロシアが困難な天然ガス依存率の高いドイツやオーストリアなどで、エネルギー問題から来る景気経済への懸念が高まった。同じ欧州ユーロ圏でも、フランスはロシア産エネルギー依存率が少なく、経済への影響は少ないとする一方で、依存率の高いドイツでは既存のコロナ経済のインフレ問題に加えての景気経済懸念が強く、リスク回避でユーロが売られている。

そのため、今日もユーロは世界的に流動性が高い安全資産の対ドルで下落を続けており、今夜の東京終値17時は1.0979~80ドルで前日比0.52セントのドル高ユーロ安だった。

同じく、今日もユーロは低リスク通貨の円に対しても売られており、東京終値17時にも134円92~94銭で前日比38銭の円高ユーロ安であった。

スイスフランもユーロに対する安全通貨として買われ、原油高がリスクになる低リスク通貨が売られて買われたこともあり、今日の東京終値17時には132円76〜82銭で前日比30銭の円安スイスフラン高であった。

日英金利差で円安要因のあった英国ポンドは、昨夜のベイリー英中銀総裁の発言は詐欺防止の観点から仮想通貨の問題点については言及していたが、今後の英国金利や金融政策に関する重大発言は特に見られず、東京17時の終値は161円28〜34銭で前日比28銭の円安ポンド高であった。

一方、オーストラリアドルは、豪中銀が政策金利の据え置きは決めたものの、声明文に今後の金融引き締めに積極的なタカ派の見解が含まれており、円売り豪ドル買いが起きた。さらに今日の商品先物価格上昇に伴い、実需用でも輸入元の豪ドルが上昇したため、今日の東京終値17時は、93円75〜79銭で前日比1円11銭の大幅な円安豪ドル高になっていた。

今日の東西FXニュース執筆終了時の2022年4月5日の日本時間(JST)19時21分(英国夏時間(GMT+1)11時21分)付近の、クロス円を中心とした東京外為前日比の為替レートは下表の通りである。

通貨ペアJST 19:21の為替レート東京外国為替市場前日比
ドル/円122.90 〜 122.92+0.25(円安)
ユーロ/円134.80 〜 134.81-0.50(円高)
ユーロ/ドル1.0966 〜 1.0968-0.0065(ドル高)
英ポンド/円161.43 〜 161.49+0.43(円安)
スイスフラン/円132.75 〜 132.81+0.29(円安)
豪ドル/円93.77 〜 93.81+1.13(円安)


注意:

本ウェブサイトに記載されている全ての情報またリンク先を含めた情報は、情報提供を目的のみとしており、取引投資決定、及びその他の利用目的のために作成されたものではありません。取引投資種、外国為替取引業者の選択、売買価格投資等の全ての最終決定については、利用者ご自身のご判断において行われるようお願い致します。

当社は、当サイトに掲載した情報によって万一閲覧者が被った直接・間接的に生じた損失に関して一切責任を負わないものとします。また、当社および当社に情報を提供している第三者は一切責任を負うものではございませんので ご了承ください。万が一、当サイトの提供情報の内容に誤りがあった場合でも、当社は一切責任を負いません。当社はこのウェブサイトの掲載内容を予告なしに変更または廃止することがございますので、あらかじめご了承おきください。