FXニュース:米連邦準備理事会(FRB)の積極的金融引き締め予想のドル円への影響続く

2022年3月21日
FXニュース:米連邦準備理事会(FRB)の積極的金融引き締め予想のドル円への影響続く

  東西FXニュース – 2022年3月21日 文/八木 – 東西FXリサーチチーム 主な点:
  • 日米欧英のインフレ対策や金融政策の違いによる為替相場への影響
  • 欧中銀(ECB)利上げペースの差とウクライナ情勢期待値がユーロに波及
  • 英中銀(BoE)政策金利上昇後のポンド買い一段落で英国景気懸念の円高に
今日2022年3月21日の東京外国為替市場は「春分の日」で祝日休業ですが、欧米では平日で外国為替証拠金取引(FX)の国際市場が開いており、日本時間9時から17時の東京外為時間の海外FXでも値動きがありますので、今日もその前後のニューヨークや欧州市場や、今夜17時以降も時差で開いている朝のロンドンや欧州の外為市場などの動向も含めて、東西FXニュースをお送りします。 今日の対ドルの円相場の為替レートは、日本時間で今夜深夜過ぎの22日午前1時(米国時間では時差で今日付け)に予定されている米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長の発言を前に、投資家の慎重な動きが見られた。 先週末のニューヨークやロンドン市場でFRB高官のタカ派発言などを受けて米国の積極的金融引き締めへの期待値が上がっての大きなドル買い円売りの円安ドル高があった時に比べると、今日は比較的小幅な値動きの円安ドル高が日本時間に継続しており、9時から17時の東京外為時間の値動きは高値が119円4銭前後で安値が119円31銭前後の値幅27銭程度で、17時の東京外為終値は119円19〜20銭で東京前日比7銭の円安ドル高であった。 今夜、その後も時差で開いている朝のロンドン市場では、日本時間18時40分に、119円22〜23銭で前日比10銭の円安ドル高を更新していた。 今日の対ユーロでの円相場は、今夜この後に米英仏独伊の首脳会談が予定されており、ウクライナ情勢やユーロ圏の脱ロシアのエネルギー問題などに対する期待値のリスクオンのユーロ買いの低リスク通貨の日本円売りの円安への動きと、未だにロシア軍の爆撃で民間人などの被害が拡大している欧州近くのウクライナ情勢での地政学的リスクからのユーロ売りの安全資産のドルや円買いでの円高への戻しなどの、ユーロと安全通貨のドルと円の間にはウクライナ危機で一喜一憂のリスクオンとリスクオフの波の不安定な影響が続いており、先週末に日米欧英のインフレ対策や金融政策の違いによる円売り円安が進んだ影響が残っていた為に、東京外為時間の値動き幅は131円44から93銭前後で、17時の終値は131円73〜75銭で前日比12銭の円安ユーロ高だった。 しかし、20時14分には、リスク回避で低リスク通貨の円が買われ、131円51〜53銭で東京前日比10銭差の円高ユーロ安にも転じている。 先週末のニューヨーク時間ではFRBと欧中銀(ECB)の利上げのペースの差で円だけでなくユーロに対してもドルが買われていたが、今日はウクライナ情勢への首脳会談への期待値がある為に、東京終値17時頃の早朝の欧州市場ではリスクオンでユーロが買い戻されており、17時時点では1.1051〜1.1053ドルで東京前日比0.02セントのレンジ近くの僅差でのユーロ高ドル安であった。 しかし、19時50分の欧州市場では1.1048-1.1050ドルで前日比わずか0.01セントの差のユーロ安ドル高レンジで、首脳会談への期待が伺えた。19時57分にはユーロ対ドルは前日比0セントのレンジにもなったが、その数分後に僅差でのリスク回避のユーロ安ドル高にも転じている。 今後のウクライナ情勢の状況によっては、再びユーロと安全資産である流動性の高い米ドルや低リスク通貨の日本円の値動きに影響を与えることが考えられるので、今後もファンダメンタル分析用のニュースには注意が必要である。 英ポンドの為替レートでは、先日もお伝えした通り、先週17日に英国中央銀行のイングランド銀行(BoE)が0.75%の政策金利への利上げが発表され、一時は英国ポンドに海外からの投資が集まって上昇をしていたが、この利上げは八対一の賛成多数で決定されたものの、英国では原油原料高の他にもE U離脱後の追加コストでも記録的なインフレが続いており、また来月4月にはエナジーショックと呼ばれる電気代が50%を超える予想の大幅値上げがあり、カンリフ副総裁は英国の景気懸念から金利を据え置く反対案も出していた。今後の金融政策についても「今後数ヶ月はしばらく、緩やかに引き締めることが適切になるかもしれない」と積極的な利上げ継続姿勢を緩めており、積極的金利上昇ペースの期待値の減少で、投資家に高値での利益確定も含めたポンド売りが出ており、代わりに安全資産のドルや円が安値で買われたことから、今夜17時の東京外為終値は156円82〜88銭で前日比15銭の円高ポンド安になっていた。 この流れは、今夜19時過ぎのロンドン市場時間も続いており、19時45分には156円60銭前後に円高ポンド安が更新している。 今日のFXニュース執筆終了時の2022年3月21日の日本時間(JST)20時14分(ロンドン時間11時14分)付近の、クロス円を中心とした東京前日比の為替レートは下表の通りである。
通貨ペア JST 20:14の為替レート 東京外国為替市場前日比
ドル/円 119.20〜119.22 +0.08(円安)
ユーロ/円 131.51〜131.53 -0.10(円高)
ユーロ/ドル 1.1031〜1.1033 -0.0018(ドル高)
英ポンド/円 156.50〜156.56 -0.47(円高)
スイスフラン/円 128.02 〜 128.08 +0.18(円安)
豪ドル/円 87.94〜87.98 -0.34(円高)
 

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