FXニュース:米英利上げに対し日銀は大規模緩和維持で今日も円安傾向継続|

2022年3月18日
FXニュース:米英利上げに対し日銀は大規模緩和維持で今日も円安傾向継続|


東西FXニュース – 2022年3月18日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 日米英欧の金融政策の違いや金利差が為替相場に影響
  • 英国中央銀行(BoE)が政策金利を0.75%に再利上げ
  • ウクライナ会談継続で期待値と地政学リスクの上下波がユーロに波及

今日2022年3月18日の東京外国為替市場でも、全般的な円安傾向が目立っていた。

東京外為時間9時から17時の対ドルの円相場は、高値118円48銭前後から安値119円00銭前後の値幅52銭ほどの値動きをしており、今夜17時の東京終値は118円86~87銭で前日比20銭の円安ドル高だった。17時の対ユーロも131円68~70銭で前日比63銭の円安ユーロ高、対ポンドでも156円37〜43銭で前日比45銭の円安ポンド高であった。

大きな原因の一つに日本と米欧英の金融政策の違いや金利差が挙げられる。日銀は今日、二日間の金融政策会合の結果、日本の短期金利はマイナスのままで長期金利もゼロに抑えるように国債を買い入れる大規模金融緩和策を維持すると決定した。

今日の午後の記者会見で黒田総裁は、円安による輸入原油原料高でインフレ懸念があるために、物価上昇率が2%程に上がる可能性については「好ましい物価上昇ではない」と言及しながらも、金融引き締めの必要性は否定し、円安が日本の輸出企業の海外での価格競合率を高め、日本経済に利益があるという認識を示した。この発言で円売りが強まり、再度119円台の円安ドル高になった。その後、高値での利益確定のドル売りや、安値での円の買い戻しの抵抗もあり、再度118円台後半の円高ドル安で東京は17時の終値をつけたが、その後19時半頃の時差で朝のロンドン欧州市場でもこのニュースが伝わり、再度119円台の円安ドル高になった。

対して、昨日もお伝えした通り、米国連邦準備制度理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)で、フェデラル・ファンド(FF)の政策金利を引き上げて0.25~0.50%にする決定をしており、2020年3月から続けてきたゼロ金利政策を解除して量的緩和も今月で終了することから、利上げペースと量的引き締めに注目がされており、ドルが買われて高騰した時にも金利と金融政策の影響で、一時119台の円安ドル高になっていた。

また、日本時間の昨夜に英国中央銀行のイングランド銀行(BoE)も政策金利を0.75%に再度引き上げた。しかし、ロンドン市場時間ではその会合の最中に、輸入貨物輸送も手掛ける英国大手P&Oフェリーが経営不振で800人に及ぶ即時人員削減で景気と輸入インフレ懸念のニュースがあり、カンリフ副総裁も商品価格高騰による家計への悪影響を配慮し据え置きを支持しており全員一致の利上げではなかったことで、それまで期待値で上がっていた英ポンドが利益確定売りと景気インフレ懸念売りで、一時は156円台から155円台に下落したが、国際的には高金利であると海外からの投資が獲得しやすくなるので、その後の東京市場では英ポンドが買われやすくなり、再び156円台の円安ポンド高になった。

今夜の翌朝のロンドン市場や欧州市場でも早朝に金利上昇のニュースでポンドが買われて、156円台のポンド高が続いている。

17日に欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーで、金融引き締めに積極的なタカ派として知られるオランダ中銀のクノット総裁も、年内に二回の利上げ実施の可能性を排除しないと述べ、日本時間で昨夜から今朝未明のニューヨーク市場で、欧中銀でも今後インフレ懸念の利上げの意見が強まるのではないかという期待値からドルからのユーロ買いが起き、ユーロ上昇が見られた。

しかし、ユーロに関しては、ウクライナとロシアの停戦会談継続のニュースで、今でも一喜一憂の上下波が続いており、期待値のリスクオンでユーロ買いの上昇と、地政学リスクのリスクオフのユーロ売りの下落と安全資産のドル買いなどで、為替レートの値動きへの影響が続いており、引き続きファンダメンタル・ニュースに注意が必要である。

今日も米国が中国と首脳会談をし、中国が主要7カ国(G7)等による金融経済制裁中のロシアを軍事経済面で支えないよう交渉し、バイデン米大統領は中国の習氏との協議で「中国がロシアを支援すれば、米国は中国への経済制裁も辞さない」意向を伝えると語った。

一方、今月16日が期限でデフォルトの懸念があったロシア国債の利払いが、ドル建て国際決済網SWIFTのロシア経済制裁の抜け穴を通って翌日や翌々日に投資家に届けられ、ロシア国債保有率が高いイタリアやフランスの銀行のデフォルトでの金融経済影響の懸念は一時的には解消した。しかし、これはロシアがまだSWIFT決済の抜け道を使って海外からも武器などを購入できる蓄えがあることを意味し、また今後もロシアの国債は利払いや元本返済の期限を引き続き迎える予定であることから、金融市場での警戒感は続いている。

その為、ロシアのウクライナ侵攻の金融市場への影響にも引き続き、注意が必要である。

今日のFXニュース執筆終了時の2022年3月18日の日本時間(JST)20時14分(ロンドン時間11時14分)付近の、クロス円を中心とした東京前日比の為替レートは下表の通りである。

通貨ペアJST 20:14の為替レート東京外国為替市場前日比
ドル/円119.05 〜 119.07+0.39(円安)
ユーロ/円131.42 〜 131.44+0.37(円安)
ユーロ/ドル1.1037 〜 1.1039-0.0007(ドル高)
英ポンド/円156.24 〜 156.30+0.32(円安)
スイスフラン/円127.24 〜 127.30+0.69(円安)
豪ドル/円87.86 〜 87.90+0.39(円安)

注意:

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