今日の為替レートはリスクオフの巻き返しの円安傾向から|東西FXニュース
2022年2月16日東西FXニュース – 2022年2月16日
文/八木 – 東西FXリサーチチーム
主な点:
- 今日の速報発表の英消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回り英ポンドに影響
- 米生産者物価指数(PPI)9.7%上昇でFRB利上げ期待予測高まる
- 米連邦公開市場委員会(FOMC)発表前の投資家の慎重な動き
今日2月16日の為替相場は、昨夜のウクライナ情勢緩和への欧米の市場期待値から続くリスクオフの巻き返しの円安傾向から始まった。低リスク通貨として買われた円が、昨夜よりドルに対してもユーロに対しても売られたことで、全面的な円安傾向に転じていた。
とはいえ、昨夜のテレビ演説でバイデン米大統領は、対話は進めるがサイバー攻撃の件なども踏まえて、ロシアとの緊迫状況はまだ続いているとしており、ウクライナ情勢の株式や為替市場への影響はまだ切り離せない状態である。
また、米国時間で昨日に発表された米国の1月の卸売物価指数(PPI)が市場予想を超える9.7%の上昇で、米国のインフレ懸念が高まって米長期金利が上昇し、日米金利差の拡大での円売りドル買いもあり、今日の円安ドル高の市場の動きを更に進めた。
一方、日本時間の今夜に早朝を迎えたロンドン市場では、地理的に緊迫状態のウクライナが欧州に近いために悪影響が懸念されていたユーロが緊張緩和期待値と共に上昇した他にも、今日は英ポンドも買われた。理由は、今日先ほど速報で発表された英国政府の統計局の1月の英消費者物価指数(CPI)が、前年同月と比べて5.5%上昇で市場予想の5.4%を上回っており、インフレへの懸念から英中央銀行による利上げの加速への期待値が高まったことで、日本円だけでなくドルに対してもポンド買いが入った。
米ドルに関しては、この後に予定されている米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨の発表を控え、投資家の間では今日は様子見ムードが広がっており、円に対しては円安傾向の継続で円安ドル高だが、日本時間18時時点で欧州通貨に対しては、ドル安ユーロ高、ドル安ポンド高となっている。
今日のニュース執筆時の2022年2月16日の日本時間(JST)17時57分の、クロス円を中心とした為替レートは下表の通りである。
通貨ペア | JST 17:57の為替レート | 前日比 |
ドル/円 | 115.72〜115.73 | +0.38(円安) |
ユーロ/円 | 131.77〜131.78 | +1.29(円安) |
ユーロ/ドル | 1.1386〜1.1387 | +0.0074(ドル安) |
英ポンド/円 | 156.98〜157.04 | +0.47(円安) |
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