FX週刊ニュース(7月4週)|米ドル/円:円買い傾向が見られた東京外国為替市場。円安トレンドは終了か?

2022年7月25日
FX週刊ニュース(7月4週)|米ドル/円:円買い傾向が見られた東京外国為替市場。円安トレンドは終了か?

東西FX週刊ニュース – 2022年7月25日

高田 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 米ドル/円:円買い傾向が見られた東京外国為替市場。円安トレンドは終了か?
  • ユーロ/米ドル:利上げを決めた欧州中央銀行(ECB)。庶民の生活は一体どうなる?
  • 英ポンド/米ドル:英消費者物価指数(CPI)が発表。ドル高ポンド安はいつまで続くか?
  • 豪ドル/米ドル:欧米市場の流れを受ける豪ドル市場。オーストラリアもインフレが拡大か?
  • 第3者向けのロシア産原油の取引再開か?日本の石油価格は一体どうなる?
  •      
  • 金価格が下落傾向か。今後の金価格はどうなる?

  • 米ドル/円:円買い傾向が見られた東京外国為替市場。円安トレンドは終了か?

祝日を挟んだ週明け19日の東京外国為替市場の米ドル/円相場は、アメリカの金融引き締めのペースが一段と加速するという観測が投資家の間でいったん後退し、そのため久しぶりの円買いの流れになった。1ドル=137円台後半まで値上がりし、日本時間午後5時時点の円相場は、円高ドル安の1ドル=137円70銭前後であった。翌日20日の米ドル/円相場は早朝、前日の海外市場で若干持ち直した傾向がそのまま続き、午後も売りの展開になり、再び137円90銭前後まで水準を切り下げた。翌日21日には再び若干ドル高円安傾向が進み、米ドル/円相場は取引終了時点で1ドル=138円20銭前後であった。今週最後の22日東京外国為替市場では、アメリカで景気減速への警戒感から長期金利が低下したことを背景にドルを売って円を買う動きが再び強まり、円相場は値上がりした。22日のニューヨーク外国為替市場でも日本同様に、1ドル=135円台に上昇した。

135円台は11日以来およそ2週間ぶり。欧米の景気指標が市場予想を下回り、世界的な景気後退への警戒感が強まったこと、米長期金利の低下を受けて日米金利差の縮小が進んだことが原因で円買い・ドル売りが膨らんだ。専門家の多くは来週の米ドル/円相場は軟調な展開が続くのではないかとの予測をしている。円安トレンドは終了か?との予測も一部専門家の間では聞かれるが、実際はまだまだ米ドル高/円安傾向は続くとの予測が専門家の間では主流である。

  • ユーロ/米ドル:利上げを決めた欧州中央銀行(ECB)。庶民の生活は一体どうなる?

20日東京外国為替市場にてユーロは対ドルで反落した。日本時間17時時点は1ユーロ=1.02ドル前後と、週明けの19日と比べて若干のユーロ安・ドル高だった。前日に欧州中央銀行(ECB)による大幅利上げへの思惑から買いが向かっていたため、売りが優勢だった。日本時間夕方頃には欧州勢が参入し始め、ECBの大幅利上げへの思惑が再燃して、一時1.027ドル近辺まで買われる場面もあった。

翌日21日には、欧州中央銀行(ECB)は0.5%の大幅利上げ(政策金利引き上げ)を決めた。21日に開いた理事会で、ECBは、0.5%の大幅利上げを進める他の中央銀行に追随した形である。ECBの利上げは実に11年ぶりであり、そして今回の利上げで2014年6月に導入されたマイナス金利政策は8年ぶりに解除された。当初ECBは、金融市場への影響にも配慮して7月に0.25%の利上げを実施する可能性を示唆しており、それがしばらくは金融市場のコンセンサスとなっていた。ただ実際には0.5%となった。今回最終的にECBが0.5%という大幅利上げを決めた理由の一つとしては物価上昇率が関係している。6月のユーロ圏消費者物価指数の上昇率は前年同月比8.6%となり、統計を開始した1997年以降で最高水準を記録した。これを受け、物価高への対応を急ぐべきとの認識が、ECB内でにわかに強まったことが今回の利上げにつながったのではないかとの専門家は考えている。

ECBの利上げに伴い、ユーロは一時上昇に転じる場面があった。14時すぎには一時1ユーロ=1.022ドル近辺と前日に比べてのユーロ高・ドル安水準をつけた。また、ECBの利上げに加えて、ロシアとドイツをつなぐ天然ガスの主要パイプライン「ノルドストリーム」が定期点検を終えて供給を再開したと欧米国内で報じられた。報道後、エネルギー需給の逼迫が解消に向かい、欧州景気の下押し懸念が和らぐとの見方からユーロ買い・ドル売りが活発となった。急速に進むインフレを抑え込もうと、11年ぶりとなる利上げを決めたヨーロッパ中央銀行。止まらないインフレによりヨーロッパ国内の市民の生活はさらに厳しさを増しそうである。

  • 英ポンド/米ドル:英消費者物価指数(CPI)が発表。ドル高ポンド安はいつまで続くか?

週明け18日、ロンドン外国為替市場の序盤、ポンドドルは1.19前後で高値を更新した。ユーロ買いの動きにつれ高となりポンドも高値に上昇したものと思われる。19日には、英国の雇用関連統計が発表。雇用関連統計は専門家の予想よりも悪くなく、ポンドはいったん下げた後に買い戻された。

20日早朝のロンドン外国為替市場では、英ポンドは対ドルで下落し、1ポンド=1.20ドル前後で推移した。

また20日には英消費者物価指数(CPI)が発表され、6月のCPIは前年同月比9.4%上昇と、市場調査会社がまとめた市場予想(9.3%上昇)を若干上回った。22日には、NY市場でドルは続落した。加えて米景気後退懸念が強まったことで相対的に米国債相場も上昇。10年債利回りは2.73%まで低下した。

その影響を受けて、英ポンド/米ドルは一時期1.2064ドルまで上昇した。

来週は英中央銀行金融政策委員会(MPC)の会合での利上げ幅拡大を想定したポンド買いが入りやすいのではないかとの予測がされている一方で、英国経済のリセッション懸念は根強く、米ドル相場に大きな動きがない場合、リスク選好的なポンド買いは大幅に進む可能性は低いとみられる。

当分の間はやはりドル高ポンド安の傾向が続きそうである。

  • 豪ドル/米ドル:欧米市場の流れを受ける豪ドル市場。オーストラリアもインフレが拡大か?

週明け18日、シドニー外国為替市場にて、オーストラリアドルは1豪ドル=0.67前後で推移した。

19日には、ベイリー英中銀(BOE)総裁が8月の会合で0.50%利上げの可能性を示唆したこともあり、豪ドルもつられて上昇した。

21日には欧州中央銀行(ECB)理事会でECBが0.50%利上げを実施する可能性を検討しているとの報を受けて、ポンドやユーロが対米ドルで買われ、結果的に豪ドルもこの流れに連れて、対米ドルで上昇。豪ドル/米ドルは0.7前後になった。

来週7月27日にはオーストラリア第2四半期CPIの発表が予定されている。オーストラリアのCPIは四半期毎の発表で今回の発表は豪経済にとっては非常に重要なものであり、また翌週の8月2日にもRBA理事会が予定されており、利上げ幅を見極めるためにも今回のCPIへの注目度は高くなっている。豪州同様に利上げサイクルに入っている米国、英国などの主要国ではインフレがピークアウトした兆しは今のところ確認できていない。利上げに関して欧米市場の影響を強く受けるオーストラリア。結果的にオーストラリアも今後インフレが今より加速することが専門家の間では強く予想されている。

  • 第3者向けのロシア産原油の取引再開か?日本の石油価格は一体どうなる?

世界のエネルギー安全保障を巡るリスクの抑制に向け、欧州連合(EU)が21日に合意した対ロシア制裁措置により、ロシアの国営石油最大手ロスネフチとガスプロムは第3国への石油輸出が可能になる見通しだ。EUは21日の声明で「世界の食料およびエネルギーの安全保障に対する潜在的な悪影響を回避するとの観点から、EUは第3国との農産物取引および原油輸送において、特定の国有企業との取引に対する禁止措置の適用除外を拡大することを決定した」とした。大手商社や石油会社はEUによる制裁を理由に第3者向けのロシア産原油の取引を停止していたが今後は取引を再開する可能性も十分に考えられる。

日本国内では石油連盟の杉森務会長(ENEOSホールディングス会長・グループCEO)が20日に会見を行った。会見の中で当面の原油価格について「1バレル100―110ドルで荒い値動きを想定している」との見方を示した。

会長は、新型コロナウイルス感染拡大に対応した中国の都市封鎖(ロックダウン)や世界経済のさらなる減速懸念があれば下落、ロシアへの経済制裁の実効性が顕著になれば日本国内の石油価格はさらに上昇する可能性があると指摘した。

現時点で国内での石油価格の大きな値動きは見られないが今後の値動きは欧米とロシアの関係が間接的に日本の石油事情にも影響を与えていきそうだ。

  • 金価格が下落傾向か。今後の金価格はどうなる?

金価格が下落している。金利の上昇やアジアの需要減に加え、金の買い材料となってきたインフレが近々ピークアウトを迎えるとの見立てが背景にある。希少性や実物としての裏付けから「安全資産」とされる金は一般的に景気後退懸念が強いときに買われやすいということは投資家の間ではよく知られていることである。ただ現在の景気懸念は世界的にインフレ抑制を狙った急激な金融引き締めが主な原因なだけに、インフレ圧力の低下を売り材料と捉える投資家が多いようだ。実際、今週21日はXAU/USDは数か月ぶりの安値の1681ドル前後まで下落した。

来週には連邦準備制度(FRS)は金利を引き上げると予測されており、その結果金価格はどのように影響を与えるかに注目をする必要がある。

今週の経済指標カレンダー
時間 経済指標(イベント) 通貨 重要度
月曜日 – 2022年7月25日
7:00 景気予測 (7月) EUR
17:00 現況分析 (7月) EUR
17:00 IFO景況指数 (7月) EUR
19:00 CBI製造業受注指数 (7月) GBP
火曜日 – 2022年7月26日
02:00 2年物中期米国債入札 USD
08:50 金融政策決定会合議事要旨 JPY
22:00 S&P/ ケース・シラー住宅価格指数
(20都市) (前年比) (5月)
USD
23:00 消費者信頼感指数 (7月) USD
23:00 新築住宅販売戸数 (6月) USD
23:00 新築住宅販売 (前月比) (6月) USD
水曜日 – 2022年7月27日
02:00 5年物中期米国債入札 USD
05:30 米国石油協会 週間原油在庫 USD
10:30 消費者物価指数 (前期比) (Q2) AUD
10:30 消費者物価指数 (前年比) (Q2) AUD
10:30 トリム平均CPI (前期比) (Q2) AUD
15:00 GfK独消費者信頼感指数 (8月) EUR
未定 10年物独国債入札 EUR
21:30 コア耐久財受注 (前月比) (6月) USD
21:30 耐久財受注 (前月比) (6月) USD
21:30 良好な貿易収支 (6月) USD
21:30 小売業在庫(自動車を除く) (6月) USD
23:00 中古住宅販売保留 (前月比) (6月) USD
23:30 原油在庫量 USD
23:30 クッシング原油在庫 USD
木曜日 – 2022年7月28日
03:00 FOMC声明 USD
03:00 政策金利発表 USD
03:30 FOMC記者会見 USD
10:00 企業景況感指数 (7月) NZD
10:30 小売売上高 (前月比) (6月) AUD
16:00 ネーションワイド住宅価格指数 (前月比) GBP
未定 10年物イタリア国債入札 EUR
21:00 消費者物価指数 (前月比) (7月) EUR
21:30 国内総生産 (前期比) (Q2) USD
21:30 GDP物価指数 (前期比) (Q2) USD
21:30 失業保険申請件数 USD
金曜日 – 2022年7月29日
02:00 7年物中期米国債入札 USD
08:30 仕事/求職率 (6月) JPY
08:30 東京都区部コア消費者物価指数(CPI) (前年比) (7月) JPY
08:30 東京都区部のコアコア消費者物価指数
(CPI) (前月比) (7月)
JPY
08:50 鉱工業生産 (前月比) (6月) JPY
08:50 小売業販売額 (前年比) (6月) JPY
10:30 生産者物価指数 (前年比) (Q2) AUD
10:30 生産者物価指数 (前期比) (Q2) AUD
10:30 民間部門信用 (前月比) (6月) AUD
14:30 個人消費 (前月比) (6月) EUR
14:30 国内総生産 (前期比) (Q2) EUR
14:30 国内総生産 (前年比) EUR
15:30 小売売上高 (前年比) (6月) CHF
15:45 消費者物価指数 (前月比) EUR
15:45 フランスHICP (前月比) EUR
16:00 KOF先行指数 (7月) CHF
16:00 スペイン消費者物価指数 (前年比) EUR
16:00 国内総生産(GDP) (前期比) (Q2) EUR
16:00 スペインHICP (前年比) (7月) EUR
16:55 失業率 (7月) EUR
16:55 独失業率 (7月) EUR
17:00 国内総生産 (前期比) (Q2) EUR
17:00 国内総生産 (前年比) (Q2) EUR
18:00 消費者物価指数 (前月比) (7月) EUR
18:00 消費者物価指数 (前年比) (7月) EUR
18:00 消費者物価指数 (前月比) EUR
18:00 国内総生産 (前年比) EUR
18:00 国内総生産 (前期比) EUR
21:00 消費者物価指数 (前月比) (7月) EUR
21:30 個人消費支出価格指数コア (前年比) (6月) USD
21:30 コアPCE物価指数 (前月比) (6月) USD
21:30 雇用コスト指数 (前期比) (Q2) USD
21:30 個人消費支出物価指数 (前年比) (6月) USD
21:30 個人消費支出価格指数 (前月比) (6月) USD
21:30 個人支出 (前月比) (6月) USD
21:30 国内総生産 (前月比) (5月) CAD
22:45 シカゴ購買部協会景気指数 (7月) USD
23:00 ミシガン消費者信頼感見込み最終 (7月) USD
23:00 ミシガン大学消費者信頼感指数 (7月) USD
土曜日 – 2022年7月30日
02:00 ベーカー・ヒューズ社のリグ・カウント USD
02:00 ベーカーヒューズ社発表の米石油採掘リグ稼働数 USD
04:30 米国商品先物取引委員会 英ポンド
投機的ネットポジション
GBP
04:30 CFTC原油の投機的なネットポジション USD
04:30 米国商品先物取引委員会 金
投機的ネットポジション
USD
04:30 米国商品先物取引委員会 Nasdaq 100
投機的ネットポジション
USD
04:30 米国商品先物取引委員会 S&P500
投機的ネットポジション
USD
04:30 米国商品先物取引委員会 豪ドル
投機的ネットポジション
AUD
04:30 米国商品先物取引委員会 円
投機的ネットポジション
JPY
04:30 米国商品先物取引委員会 ユーロ
投機的ネットポジション
EUR


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