FX週刊ニュース(7月3週)|米ドル/円:24年ぶりの円安ドル高水準。来週はついに1ドル=140円を更新か?

2022年7月18日
FX週刊ニュース(7月3週)|米ドル/円:24年ぶりの円安ドル高水準。来週はついに1ドル=140円を更新

東西FX週刊ニュース – 2022年7月18日

高田 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 米ドル/円:24年ぶりの円安ドル高水準。来週はついに1ドル=140円を更新か?
  • ユーロ/米ドル :1ユーロ1ドルを下回るパリティ割れ。アメリカと欧州の金利差は今後どこまで開くか?
  • 英ポンド/米ドル:厳しい英経済と混乱続く英政治情勢。今後の経済政策の行方は?
  • 豪ドル/米ドル:2年ぶりの高値圏の豪ドル相場。中国とアメリカ経済からの影響は?
  • ブレント原油1バレル100ドル割れ。更に増える原油と石油需要。
  •           
  • 金価格が9ヶ月ぶりに安値を更新。金価格の上昇に歯止めか?

  • 米ドル/円:24年ぶりの円安ドル高水準。来週はついに1ドル=140円を更新か?

週明けの11日、ニューヨーク外国為替市場の円相場は、円がドルに対して大幅下落して一時1ドル=137円75銭と、1998年9月以来、約24年ぶりの円安ドル高水準を付けた。先週末に発表されたアメリカの雇用統計が市場予想を上回り、日米の金利の差が意識されたこと、安倍元首相が死去したことによる市場の動揺が週明けにも波及したことで、円売り・ドル買いが進んだ。事実、翌日以降も円安ドル高は一切止まらず、12日の東京外国為替市場の円相場は、午後5時頃には1ドル=137円34銭と、前日に比べ50銭近い円安・ドル高となった。13日は137円前後の取引であったが、14日にはさらなる円安が進み、東京外国為替市場ので円相場は一時1ドル=139円台に急落し、11日月曜日の円安記録をさらに塗り替える円安ドル高水準となった。米国の物価高が加速し、米国が大幅な利上げを進めるとの見方から円を売ってドルを買う動きが強まったことが原因である。世界経済の減速懸念が高まっていることで、基軸通貨のドルを買う動きにつながっている側面もあり、円安はさらに進む可能性がある。

全くもって止まらない円安に対して、市場関係者は「アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会がインフレを抑えるために今月下旬の会合で大幅な利上げに踏み切るのではないかという見方が広がっていて、大規模な金融緩和を続ける日銀との政策の違いが強く意識されさらなる円安になる可能性もある」と考えている。

139円まで米ドルが上昇した今、来週にはついに1ドル=140円になる可能性は十分に考えられる。

  • ユーロ/米ドル:1ユーロ1ドルを下回るパリティ割れ。アメリカと欧州の金利差は今後どこまで開くか?

週明けの11日から各外国為替市場でドル高の目立つ市場となった。ニューヨーク外為市場では、先週に引き続きユーロ安米ドル高が進んだ。

ユーロ・ドルは一時パリティに近い、1.0034ドルまで下落した。専門家によると、この大きなユーロ安の原因は、米連邦準備制度理事会(FRB)が欧州中央銀行(ECB)よりも金利引き上げに積極的であるとの見方が投資家の間で広がったことが主な原因と思われる。

またロシアとドイツを結ぶ主要パイプライン「ノルドストリーム1」での天然ガス供給が完全に停止したことも原因の一つである。欧州諸国はいまだにロシアとのエネルギー問題を解決できていなく、エネルギーの安定供給問題は当分は続きそうである。

また、13日のロンドン外国為替市場では遂に、アメリカの消費者物価指数が9.1%の上昇と40年半ぶりという記録的な水準になったことを受けて欧米の金利差が広がるとの見方が強まり、一時、1ユーロが1ドルを下回る水準まで下落した。1ユーロの価値が1ドルを割り込む「パリティ割れ」は2002年12月以来、およそ20年ぶりのことである。

市場関係者は、「ヨーロッパ中央銀行も今月利上げに踏み切る方針だがアメリカはインフレ抑制のために今月も大幅に金利を引き上げることが見込まれており、金利差が開くという見方からユーロ売りドル買いの動きが出たことが原因である」と話している。アメリカと欧州の金利差は今後予想通り大きく開きそうであり、金利差がの程度が今後の相場の重要要素になりそうだ。日本円同様ドル高の影響が強く、ユーロの価値も弱まってきており、このままユーロの下落が続けば、インフレが一段と加速する恐れがあるため、ユーロ安は欧州諸国にとって大きな問題であり、欧州中央銀行も日本銀行同様劇的なユーロ安を止めるための新たな政策を考える必要がありそうだ。

  • 英ポンド/米ドル:厳しい英経済と混乱続く英政治情勢。今後の経済政策の行方は?

週明けの11日、先週に引き続きインフレ促進と金融引き締めによる経済の減速懸念が続く形で市場の取引は始まった。イングランド銀行(英中央銀行)もFRBほど積極的な利上げは進めないとの専門家の予想より、週初めからポンド売り・ドル買いが優勢となり、1ポンド=1.188前後で取引を終えた。

翌日12日、NY為替市場ではドル買いが優勢となる中、ポンドドルは再び1.18ドル台であった。ジョンソン首相が先週辞意を表明し、イギリス国内で次の首相争いが続く政治情勢が不安定な中、イギリス経済にも多少の影響を与えていることは否定できない。現時点で次の首相は、モーダント貿易担当相が最有力で、バデノック平等担当相とスナク前財務相のどちらかではないかと言われている。

ただ専門家からは、英指導者争いへのポンドの反応は小幅に留まるとの見方も出ている。厳しい英経済見通しと英中銀による利上げ期待の縮小の可能性から、ポンド下落のリスクは残るとしている。ポンドドルはドル高を背景に1.17ドル台まで下げ幅を拡大する可能性があるという。

結局今週末まで、ドル買い優勢の中ポンドは取引を終えたが、今後さらなるポンド安の傾向になることはかなり多くの専門家が不安視をしている。

ただ専門家の不安に対してポンドはいまのところ、まだ比較的落ち着いた反応を示しており、英政局の不確実性はまだポンドに大きな影響を及ぼしていない。ポンドはドルに対しては大きく下落しているものの、他の通貨と比べては持ちこたえている印象である。各候補から減税策などが打ち出されているが、現段階では行方を冷静に見守っているようだ。

今後の各候補者の経済政策がどのように経済に影響を与えるか。注目が集まりそうだ。

  • 豪ドル/米ドル:2年ぶりの高値圏の豪ドル相場。中国とアメリカ経済からの影響は?

週明けの11日のシドニー外国為替市場は、豪ドル/米ドルは先週に引き続き比較的安定した範囲内での相場の動きで1豪ドル=0.6840米ドル前後で取引を終えた。翌日12日には、オーストラリア経済と密接な関係がある中国経済の影響を受ける形となった。中国上海でcovid-19の患者が増えたことにより、米ドル安になり、1豪ドル=0.6779米ドル前後に達した。

13日には、米労働省が6月消費者物価指数(CPI)を発表。前年同月比9.1%上昇と5月の8.6%上昇から一段と伸び幅が拡大した。市場の事前予想8.8%上昇も上回り、1981年11月以来約41年ぶりの大幅な伸びを記録した。

発表を受けて市場では、米国の利上げがさらに加速するとの観測が強まり、ドル高が加速し、他の通貨同様オーストラリアドルも大きく影響を受け、2年ぶりの高値圏で推移をした。

現在、米国では中国に対する関税引き下げの議論が進んでおり、これは国内のインフレ圧力に配慮するものです。

対中関税の引き下げ議論でここのところ人民元の買いは少なくなってきており、また中国株にも持ち直しの動きが見られています。中国と関係の深いオーストラリア経済にとっては重要な問題であり、これが今後の豪ドルの動きに繋がるように思われます。

また、covid-19の影響が中国国内で再び猛威を奮ってきている中、中国国内の水際対策も為替レートの動きに影響を与えていくことは間違いない。

  • ブレント原油1バレル100ドル割れ。更に増える原油と石油需要。

13日、アメリカ国内での、ブレント原油先価格は、3ヶ月ぶりに1バレル100ドル割れで終了した。専門家の予想通り、世界レベルでの不況懸念が原油需要の短期的な見通しが不透明になっていることが主な原因と思われる。

また、100ドルの水準を下回ったのは、ユーロが約20年ぶりに米ドルとのパリティにまで下落し、ロシアが欧州へのガス供給を停止したことで、ユーロ圏の景気後退の懸念が高まったことも大きな原因であることは間違いない。

12日、米エネルギー情報局(EIA)は短期エネルギー見通し(STEO)を発表。今年2022年の国内の原油生産と石油需要は経済成長を背景にいずれも増加すると予想した。

22年の原油生産は日量1191万バレル、23年は1277万バレルと、21年の1119万バレルを上回る見込み。これまでの過去最高は3年前の19年の1229万バレルだった。

世界の石油在庫が歴史的な低水準にとどまっているため、供給が途絶えた場合に市場が需要を満たすのが難しくなる可能性があるとアナリストは警告している。

                        
  • 金価格が9ヶ月ぶりに安値を更新。金価格の上昇に歯止めか?

上昇を続けてきた金価格に若干の落ち着きが見られてきた。

先週、アジア市場にて12日の取引で金価格が一時9カ月ぶりの安値に下落した。13日に予定される6月の米消費者物価指数(CPI)の発表を前にドル高が進み、相場を押し下げた。

金のスポット価格は午前中時点で1オンス=1725.05ドル程度。週ベースでは前週までに4週続落し、週明け11日の取引でも値下がりした。世界経済の減速見通しから投資家はドルを安全資産と見なして資金を投入。ドルは今月これまでに2%余り上昇している。

アメリカ市場でも同様に金価格は今週下落した。

ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心となる8月限の終値は前営業日比2.2ドル安の1トロイオンス=1703.6ドルとなった。米連邦準備理事会(FRB)の大幅な利上げ観測を受けたドル高によってドル建て金価格に割高感が生じ、動きを重くしたことが最大の原因と思われる。加えて米株の堅調な推移も、リスク回避資産である金の購入意欲を減少させたのでは無いかと専門家は予想している。今後、金価格は再び上昇するのか、それとも下落をしていくのか。来週の相場が一つの重要な指針となりそうだ。

今週の経済指標カレンダー
時間 経済指標(イベント) 通貨 重要度
月曜日 – 2022年7月18日
1日中 日本 – 海の日 祝日
07:45 消費者物価指数 (前期比) (Q2) NZD
07:45 消費者物価指数 (前年比) (Q2) NZD
21:15 住宅着工件数 (6月) CAD
22:00 サンダースBOE金融政策委員発言 GBP
火曜日 – 2022年7月19日
01:30 ドイツ連銀のブルクハルト・バルツ氏発言 EUR
05:00 ネット長期TICフロー (5月) USD
未定 HIA新築住宅販売戸数 (前月比) AUD
10:30 金融政策委員会議事要旨 AUD
11:00 オーストラリア準備銀行 ブロック総裁補発言 AUD
15:00 平均賃金(含ボーナス) (5月) GBP
15:00 失業保険申請件数 (6月) GBP
15:00 雇用者数(対前3ヶ月) (前月比) (5月) GBP
15:00 失業率 (5月) GBP
18:00 コア指数 (前年比) (6月) EUR
18:00 消費者物価指数 (前年比) (6月) EUR
18:00 消費者物価指数 (前月比) (6月) EUR
21:30 建築許可 (前月比) (6月) USD
21:30 建築許可件数 (6月) USD
21:30 住宅着工、変化 (前月比) (6月) USD
21:30 住宅着工件数 (6月) USD
水曜日 – 2022年7月20日
00:00 世界乳製品取引価格指数 NZD
02:45 BOEベイリー総裁発言 GBP
05:30 米国石油協会 週間原油在庫 USD
08:10 ロウRBA総裁発言 AUD
15:00 消費者物価指数 (前月比) (6月) GBP
15:00 消費者物価指数 (前年比) (6月) GBP
15:00 生産者物価指数(原材料価格) (前月比) (6月) GBP
15:00 生産者物価指数 (前月比) (6月) EUR
21:30 コアCPI (前月比) (6月) CAD
21:30 消費者価格指数コア (前年比) (6月) CAD
21:30 消費者物価指数 (前月比) (6月) CAD
21:30 原材料価格指数 (前月比) (6月) CAD
22:15 中国新規借入 CNY
23:00 中古住宅販売 (前月比) (6月) USD
23:00 中古住宅販売戸数 (6月) USD
23:30 原油在庫量 USD
23:30 クッシング原油在庫 USD
木曜日 – 2022年7月21日
07:45 貿易収支 (前月比) (6月) NZD
07:45 貿易収支 (前年比) (6月) NZD
08:50 季節調節済み貿易収支 JPY
08:50 輸出 (前年比) (6月) JPY
08:50 貿易収支 (6月) JPY
10:30 ナショナル・オーストラリア銀行景況感指数 AUD
12:00 日銀展望レポート (前年比) JPY
未定 日銀記者会見 JPY
12:00 政策金利発表 JPY
21:15 預金ファシリティ率 (7月) EUR
21:15 欧州中銀限界常設貸出ファシリティー EUR
21:15 ECB金融政策発表 EUR
21:15 政策金利発表 (7月) EUR
21:30 失業保険申請件数 USD
21:30 フィラデルフィア連銀製造業景気指数 (7月) USD
21:30 フィリー連銀雇用 (7月) USD
21:30 新築住宅価格指数 (前月比) (6月) CAD
21:45 欧州中央銀行記者会見 EUR
金曜日 – 2022年7月22日
08:30 全国コアCPI (前年比) (6月) JPY
09:30 Nikkeiサービス業PMI JPY
15:00 小売売上高コア(前年比) (前月比) (6月) GBP
15:00 小売売上高コア(前月比) (前年比) (6月) GBP
15:00 小売売上高(前年比) (前月比) (6月) GBP
15:00 小売売上高(前月比) (前年比) (6月) GBP
16:15 製造業購買担当者景気指数 (7月) EUR
16:15 サービス業購買担当者景気指数 (7月) EUR
16:30 製造業購買部協会景気指数 (7月) EUR
16:30 サービス業購買部協会景気指数 (7月) EUR
17:00 製造業購買担当者景気指数 (7月) EUR
17:00 マーケット総合PMI (7月) EUR
17:00 サービス業購買部協会景気指数 (7月) EUR
17:30 総合PMI GBP
17:30 製造業購買部協会景気指数 GBP
17:30 サービス業購買部協会景気指数 GBP
19:00 CBI製造業受注指数 (7月) GBP
21:30 コア小売売上高 (前月比) (5月) CAD
21:30 小売売上高 (前月比) (5月) CAD
22:45 製造業購買管理者指数 (7月) USD
22:45 マーケット総合PMI (7月) USD
22:45 サービス業購買部協会景気指数 (7月) USD
土曜日 – 2022年7月16日
04:30 米国商品先物取引委員会 英ポンド
投機的ネットポジション
GBP
04:30 CFTC原油の投機的なネットポジション USD
04:30 米国商品先物取引委員会 金
投機的ネットポジション
USD
04:30 米国商品先物取引委員会 Nasdaq 100
投機的ネットポジション
USD
04:30 米国商品先物取引委員会 S&P500
投機的ネットポジション
USD
04:30 米国商品先物取引委員会 豪ドル
投機的ネットポジション
AUD
04:30 米国商品先物取引委員会 円
投機的ネットポジション
JPY
04:30 米国商品先物取引委員会 ユーロ
投機的ネットポジション
EUR


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