FXニュース:米露宇三者会談に期待感

2025年8月19日
今日2025年8月19日火曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の安値でドルの高値の148円11銭付近から、円の高値でドルの安値の147円53銭付近の値幅約58銭で、本日17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は147円73銭付近と、...

 

東西FXニュース – 2025年08月19日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 米長期金利上昇時金利差
  • 米欧宇安全の保証に関与
  • 日経平均株価高値後反落
  • 今夜臨時の欧州首脳会談
  • 今夜ボウマン副議長発言
  • 今週パウエル議長発言も

今日2025年8月19日火曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の安値でドルの高値の148円11銭付近から、円の高値でドルの安値の147円53銭付近の値幅約58銭で、本日17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は147円73銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨日17時の147円44銭付近の前東京終値比で約29銭の円安ドル高であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と時間に沿った世界外国為替証拠金取引 (FX / Foreign Exchange) マーケット・トレンドの動向と分析はまず、昨日の日本市場終了後の昨夕の欧州市場と英国ロンドン外国為替市場では、米国ワシントンのホワイトハウスで米国政府のドナルド・トランプ大統領とウクライナ政府のウォロディミル・ゼレンスキー大統領と欧州の首脳会談を前にした期待感による世界的な安全資産の米国債売りと低リスク通貨の円売りの影響があり、昨夜18時2分頃に一時4.293%付近にまで低下していた米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が反発し、昨夜19時44分頃に一時4.302%付近と4.3%台に戻すなど債券利回りを受けた日米金利差拡大時の円売りドル買いがあった影響では、昨夜20時57分頃のドルは円相場で一時147円57銭付近と、昨夜17時の147円44銭付近の前東京終値よりも円安ドル高になっていた。

欧州英国市場の後半にあたる昨夜21時頃から時差で始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は一時147円55銭付近の始値となり、米国市場の始まりの昨夜21時過ぎ頃に米国債買いの抵抗が入り、米国長期金利が一時4.294%付近と一時4.2%台に下押しした時間があった影響では、昨夜21時7分頃にドルも円相場で一時147円52銭付近に下押しし、昨夜の米国市場の円の高値でドルの安値を記録した。

ただし、同時進行中の欧州市場では、欧州連合 (EU / European Union) の国防費増額などの拡張的な財政政策により、債券保有のリスクに応じた上乗せ金利であるタームプレミアムが拡大するとの観測があり、超長期債の利回りに上昇圧があり、昨夜ドイツ連邦30年債利回りが3.3%台で上昇し、一時3.35%台に向けるなど2011年7月以来の高利回りとなり、世界的な安全資産の米国債にも売り影響が波及し、米国長期金利も昨夜21時32分頃に一時4.317%付近と4.3%台に反発して上昇し、さらなる上昇に向けたことではドルは円相場で上昇トレンドになり、米国長期金利は昨夜22時56分頃の一時4.329%付近から昨夜23時過ぎの一時4.430%付近に向けて上昇しており、昨夜22時50分頃のドルは円相場で一時147円92銭付近に上昇していた。

米国市場では、昨夜23時に最新米国経済指標の発表があり、8月米国NAHB (National Association of Home Builders / 米国住宅建築業者協会) 住宅市場指数は、前回の33と市場予想の34を下回る32に下振れしたことは一時抵抗になった。

しかし、米国ニューヨーク債券市場では、同時進行中に欧州英国市場の影響もあって世界的な安全資産の米国債売りが続いており、世界最大規模の英国ロンドン外国為替市場で深夜24時のロンドン・フィキシングの主要取引通貨としてのドル買いと共に、米国10年債券利回りが深夜24時31分頃の一時4.353%付近に向けて一段と上昇していたことでは、債券利回りの日米金利差拡大時の円売りドル買いがあり、深夜24時11 分頃に対ドル円相場は一時147円99銭付近と、米国市場の円の安値でドルの高値を記録した。

一方、米国ニューヨーク株式市場では、米国長期金利上昇時の金利警戒感が意識され、米国主要株価三指数の中でも金利に敏感な米国ダウ工業株 (DJIA / Dow Jones Industrial Average) と米国S&P500種株価指数 (S&P500 / Standard and Poor’s 500 index) がマイナス圏になって小幅安の終値に向けており、前日には週内発表予定の米国半導体関税の警戒感により安値引けをしていた世界的なハイテク企業比率の高い米国ナスダック総合株価指数 (NASDAQ / National Association of Securities Dealers Automated Quotations Composite) は買い戻されて反発上昇して小幅高の終値に向けていたが、米国主要株価三指数中の二指数の低下を受けては、株価リスク回避による安全資産の米国債や低リスク通貨の円の買い戻しの抵抗もあったことでは、市場高値後のドルは円相場での上昇幅を縮小した。

時差で先行していた欧州市場が終了し、英国市場も終了となる米国市場の後半の米国現地時間午後にあたる日本時間の今朝未明の午前2時頃のニュースでは、米国のホワイトハウスでウクライナ政府のウォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談した米国政府のドナルド・トランプ大統領が、「ウクライナの長期的な『安全の保証』のため米国として支援する」と発言し、欧州首脳も加えた会談の冒頭に、「現在の前線を考慮した領土交換の可能性を話し合う必要がある」とし、「現時点では戦闘停止の段階にない」ことや「次のステップは三者会談」と、米露宇首脳会談の開催に向けたことでは和平合意までに相応の時間がかかることが意識されたものの、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、先日のドナルド・トランプ大統領の「ウォロディミル・ゼレンスキー大統領次第だ」の発言に応ずる様に、「ウクライナの安全は米国にかかっている」と発言していたことでは、三者会談開催に向けたウクライナ和平への期待感が高まり、午前2時13分頃に一時147円66銭付近に上昇幅を縮小していたドルは円相場で反発し、米国市場終盤の午前5時16分頃には一時147円93銭付近に再上昇した。

米国主要株価三指数中の二指数が安値引けをした株価リスク回避の影響もあり、安全資産の米国債の買い戻しも入っていたことでは、今朝6時頃のニューヨーク終値の前の米国長期金利は一時4.338%付近に上昇幅を縮小してドルの円相場での上値を抑えていたが、ドルは円相場で147円台後半に留まる底堅さを見せていた。

このため、昨夜21時頃から今朝6時頃までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は、円の高値でドルの安値の147円52銭付近から、円の安値でドルの高値の147円99銭付近の値幅約47銭で、今朝6時頃のニューヨーク終値は147円89銭付近と、前営業同時刻の147円19銭付近の前ニューヨーク終値比で約70銭の円安ドル高をつけた。

今朝早朝のアジア・オセアニア市場でも、今朝未明の米宇首脳会談後に英国、フランス、ドイツなどの欧州連合 (EU / European Union) と北大西洋条約機構 (NATO / North Atlantic Treaty Organization) の首脳達を加えた会談のニュースが話題になり、今朝の続報では米国政府のドナルド・トランプ大統領がロシア政府のウラジーミル・プーチン大統領と電話会談し、「ウクライナの安全の保障で米国は欧州と連携」することを伝え、「ウラジーミル・プーチン露大統領とウォロディミル・ゼレンスキー宇大統領との三者会談の手配を始めた」と発表したため、和平交渉の進展とウクライナと地理的に近い欧州ユーロ圏の地政学リスク緩和への期待感により欧州ユーロが低リスク通貨の円に対して買われて上昇した外貨影響の対ドル円相場への波及もあり、今朝8時16分頃にドルは円相場で一時147円98銭付近へと再び上昇し、今朝9時頃から始まった今日の東京外国為替市場の対ドル円相場は一時147円92銭付近の始値となった。

今朝の世界ニュースでは、政府や企業の債務支払い能力を評価し、格付けを行う米国格付け会社のS&P (Standard and Poor’s / スタンダード・アンド・プアーズ) グローバル・レーティングが米国のソブリン格付けのAA+/A─1を据え置き、米国関税政策による歳入で大規模な減税・歳出法による財政への影響を相殺するとの見込みから、見通しを「安定的」とし、声明で「財政状況は依然として米国債格付けにおける主要な弱点」と指摘した一方で、「現時点では、相当の関税収入が最近の予算関連法による財政赤字拡大を相殺する可能性がある」との見方を示し、「減税と歳出増を含むトランプ減税・歳出法に伴う財政悪化は、実効関税率が上昇する中で、大幅な関税収入によっておおむね相殺されると予想している」とし、また、米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) が「インフレ抑制と金融市場の脆弱性への対処という課題を乗り切る」との見通しも示したことから、今朝10時32分頃にドルは円相場で一時148円11銭付近と、一時148円台に乗せて上昇し、今日の日本市場の円の安値でドルの高値を記録した。

しかし、高値後の欧州ユーロに円相場で利益確定売りや持ち高調整の抵抗が入った外貨影響の波及があったほか、一時148円台の高値後のドルにも円相場で利益確定や持ち高調整の売り抵抗が強まって上昇幅を縮小した。

また、今日の東京株式市場では、前日に史上最高値を更新後の日経平均株価が、今朝のプラス圏から利益確定や持ち高調整の影響もあって反落し、マイナス圏に転じた日経平均株価下落時のリスク回避のリスクオフ (Risk-off) による国内第一安全資産の低リスク通貨の円の買い戻しも入り、今朝10時45分頃にはドルは円相場で一時147円62銭付近と147円台に反発して戻していた。

今日の日経平均株価は、一時反発したものの再び反落し、午後15時30分頃に4万3546円29銭の終値をつけて、前日比168円2銭安の-0.38%とマイナス圏で大引けした。

また、今日の国内国債市場では、財務省が実施した20年債入札が低調であった影響が他の種類の日本国債にも波及し、新発10年物の日本国債利回りが指標となる国内長期金利が上昇し、一時1.600%と今年7月25日以来の高利回りとなったことでも、債券利回りを受けた日米金利差縮小時の円買いが入っていた。

午後からの欧州市場に続き、夕方から世界最大規模の英国ロンドン外国為替市場が参入すると、今夜この後に前回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) で早期の米国小幅利下げ支持の金利据え置き反対票を投じるなど、ハト派に転向後の米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) のミシェル・ボウマン副議長の発言予定があることから警戒感があり、今週8月22日にはFRBのジェローム・パウエル議長の要人発言予定も控えているものの、今夜のイベントリスクが意識されたことでは、ドルの利益確定売りや持ち高調整が先行し、夕方16時7分頃にドルは円相場で一時147円53銭付近と、今日の日本市場の円の高値でドルの安値を記録した。

ただし、ウクライナに近い欧州周辺の地政学リスク緩和への期待感を高める米露宇三者会談に向けた今日のニュースを受けては、今朝の米国債格付け維持を受けた米国債買いの影響で一時4.333%付近に低下後の米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が反発し、今夜17時頃の一時4.348%付近に向けて再上昇し、ドルの買い戻しが円相場で入り始めたことでは、市場安値後のドルは円相場で反発した。

前日にも米国関税インフレへの警戒感などから、次回9月16〜17日開催予定の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) における米国大幅利下げ予想値が0.0%に消失後で、その代わりに米国金利維持予想値が一時16.9%付近に上昇しており、それに対する次回の米国小幅利下げ予想値は一時83.1%付近と、市場で確定値と考えられている70%を超えた優勢さは保ってはいたものの一時の90%台から後退していたことも、米国長期金利の再上昇に影響を与えていたが、今夜この後の米国市場におけるミシェル・ボウマン副議長のハト派発言の可能性への警戒感からは今夜17時頃の一時4.348%付近からは米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利は反落も始めたが、その前にドル円は今夜17時の日本市場の東京終値をつけた。

このため、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は147円73銭付近で、昨夜17時の147円44銭付近の前東京終値比では約29銭の円安ドル高になった。

今夜この後の米国市場では、最新米国経済指標の発表予定と次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) の投票権を持つ米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) 高官の発言予定などがあり、日本時間の経済指標カレンダーのスケジュールは、今夜21時30分に7月米国住宅着工件数と7月米国建設許可件数と、27時10分頃から次回のFOMCメンバーのFRBのミシェル・ボウマン副議長の発言予定などを控えている。

また、ウクライナ和平に向けた米露宇三者会談についての続報や、今週に発表が予定されている米国半導体関税についての発表や、世界の株式市場と債券市場と原油先物価格などを含むコモディティ市場などの為替相場への影響と、世界情勢や政治経済のニュースと要人発言などのファンダメンタルズの分析は、最新経済指標データやテクニカル分析と共に世界のFXトレーダー達の値動きの予想材料になっている。

一方、欧州ユーロは、今夜17時の東京外国為替市場の今日のユーロ円相場の終値は172円59銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨日17時の172円23銭付近の前東京終値比では約36銭の円安ユーロ高であった。

主な要因は、ウクライナ情勢をめぐる地政学リスク緩和への期待感から欧州ユーロが買われたが、今日の日経平均株価の反落では株価影響による低リスク通貨の円の買い戻しも入ったことでは小幅域に留まった。

そのため、ユーロドルも、今日17時の東京外国為替市場の終値は1.1683ドル付近で、前営業日同時刻にあたる昨日17時の1.1681ドル付近の前東京終値比で約0.02セントの小幅なユーロ高ドル安だった。

また、欧州市場でも、今夜この後に臨時の欧州連合 (EU / European Union) 首脳会談を控えており、今朝未明のウクライナ和平に向けた話し合いが期待されている。

英国ポンドは、今夜17時の今日の東京外国為替市場の英ポンド円相場の終値は199円77銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨日の夜17時の199円64銭付近の前東京終値比では約13銭の円安ポンド高であった。

主な要因は、英国インフレへの警戒感などから、次回の英国中央銀行のイングランド銀行 (英中銀 / BoE / Bank of England) の英中銀金融政策委員会 (MPC / Monetary Policy Committee) における英国金利据え置き予想の上昇などにより、今日は英国10年債の利回りが指標の英国長期金利が一時4.767%付近に上昇し、日英金利差が影響を及ぼした。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2025年8月19日の日本時間(JST / Japan Standard Time)の20時7分(チャート画像の時間帯は英国夏時間 (BST / British Summer Time / JST-8) の英国ロンドン外国為替市場時間の12時7分頃) の人気のクロス円を中心とした為替レートは下表の通りである。なお、米国市場は2025年3月9日から11月2日まで米国夏時間 (DST / Daylight Saving Time / JST-13) に日本との時差が1時間短縮に調整されており、欧州英国市場も2025年3月30日から10月26日まで英国夏時間のサマータイム (BST / British Summer Time / JST-8) に時差調整されたことには注意が必要である。

通貨ペア JST 20:07の為替レート 日本市場前営業日JST 17:00前東京終値比
ドル/円 147.66 〜 147.67 +0.22 (円安)
ユーロ/円 172.64 〜 172.65 +0.41 (円安)
ユーロ/ドル 1.1691 〜 1.1692 +0.0010 (ドル安)
英ポンド/円 199.68 〜 199.74 +0.04 (円安)
スイスフラン/円 183.45 〜 183.51 +0.71 (円安)
豪ドル/円 95.86 〜 95.90 −0.15 (円高)

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