FXニュース:米長期金利が一時3.04%に上昇し日米金利差拡大の円安ドル高に

2022年8月23日
FXニュース:米長期金利が一時3.04%に上昇し日米金利差拡大の円安ドル高に

 

東西FXニュース – 2022年8月23日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 今週のジャクソンホールのパウエルFRB議長発言予想の円売りドル買いも
  • 日系輸出企業のドル売りと日経株安時のリスク回避の円買いが抵抗要因に
  • 欧州エネルギー問題のユーロ圏の景気懸念売りでユーロドルが等価割れ

今日2022年8月23日火曜日の日本の東京外国為替市場の9時から17時の外為取引時間の対ドル円相場の為替レートは、円の安値が137円70銭前後から高値137円9銭前後の値動き幅約61銭で、今夜17時の東京外国為替市場の終値は137円28〜29銭前後で、昨夜17時の前東京終値の136円83〜84銭前後と比較すると、約45銭の円安ドル高であった。

原因はまず、昨夜から今朝までの米国ニューヨーク外国為替市場で米長期金利が上昇し、一時3.04%の約1カ月ぶりの高水準を記録したことで、かねてからの円安ドル高要因だった日米金利差拡大でのドル買い円売りが再燃した。

最近の米長期金利上昇には、米連邦準備理事会(FRB)関係者達の積極的な米国利上げ継続予想に繋がるタカ派発言の連続コンボが影響していたが、今週はFRBのパウエル議長も米国カンザスシティー連銀主催の経済シンポジウムのジャクソンホール会議での発言を控えており、市場に影響力が強いパウエル議長も積極的な米利上げ継続姿勢を示すのではないかという予想と期待が高まっており、金利抑制の日本銀行(日銀)との日米の金融政策の方向性の違いからも日米金利差拡大予想でのドル買いと円売りが優勢であった。

また、後半が米国市場と同時進行の欧州市場では、ロシア国営のガスプロムが今月末の8月31日から9月2日まで、欧州のドイツ等に天然ガスを供給する主要パイプラインのノルドストリーム1を、供給量低下の現在の稼働率の20%から点検のために0%に停止すると発表したニュースを受けて、欧州のガス供給不足問題から天然ガス価格が高騰しており、この欧州エネルギー問題で欧州ユーロ圏のインフレの更なる悪化懸念と欧州景気不安のリスク回避のユーロ売りが強まり、世界的に流動性が高くまた相対的な米経済の強さから安全資産のドルが好んで買われて上昇し、ユーロドルが1ユーロ=1ドル以下のパリティー(等価)割れに約1ヶ月ぶりに再び下落したことから、ユーロなどの他の主要外貨に対するドル高が円相場にも波及し、ドル円相場も一時137円65銭の約1カ月ぶりの円安ドル高を記録した。

ただし、同時進行中の米国ニューヨーク株式市場では、米長期金利上昇により企業のローン金利等の上昇が将来の企業決算に影響を与える可能性から米株価が三指数共に下落し、リスク回避で安全資産のドルからも買える低リスク通貨の日本円も買われたことから、大幅な円安ドル高には抵抗が入った。

そのため、今朝の米国ニューヨーク外国為替市場の円相場の終値は137円45~55銭で、前ニューヨーク終値比では約50銭の円安ドル高で、5営業日連続の円安だった。

そのトレンドを受けて始まった今日の日本の東京外国為替市場では、早朝は米国市場と同じく日米金利差拡大による円安ドル高トレンドが継続して、朝9時頃に一時137円70銭付近の今日の日本市場でのドルの高値で円の安値を記録した。

しかし、今朝10時前の仲値決済では、月末前のドルの高値圏で日本の輸出企業のまとまったドル売り円買いオーダーが抵抗要因となり、11時台には今日の日本市場でのドルの安値で円の高値の一時137円9銭付近を記録した。

その後は再び、日本市場でも米連邦準備理事会(FRB)が積極的な利上げ継続の金融引き締めの金融政策を続ける予想が優勢で、米長期金利が3%台に上昇時には日米金利差拡大による円売りドル買いが優勢になりドルが再上昇したが、今朝までの米株価三指数下落の影響もあり、今日は日経平均株価が下落しており、日本株安時のリスク回避では低リスク通貨の円が買われる抵抗も入った。15時台には、今日の日経平均株価は28,452円75銭で、前日比341円75銭安の株安で大引けした。

また午後になり、米連邦準備理事会(FRB)による積極的利上げ継続予想による米長期金利上昇が3.01%前後で高止まりしてくると、日米金利差拡大による円売りドル買いも落ち着いてきており、時差で朝の欧州英国市場の参入もあり、今夜発表予定の最新の米国経済指標に向けての持ち高調整なども入り始め、17時の今日の東京外国為替市場の終値は、137円28〜29銭付近で、前日同時刻の前東京終値比では約45銭の円安ドル高となった。

今夜この後に発表予定の最新の米国経済指標では、日本時間22時45分の8月の製造業とサービス部門と総合の購買担当者景気指数(PMI)や、23時の8月の米リッチモンド連銀製造業指数や7月新築住宅販売件数などが、世界のFX投資家達に注目されている。

今日のユーロは、前述の欧州エネルギー問題と景気懸念によるリスク回避のユーロ売りで安全資産のドルや低リスク通貨の円が買われたことなどが原因で、17時の今日の東京外国為替市場の終値は、ユーロ円は136円35~37銭付近の前日同時刻比で約55銭の円高ユーロ安だった。

今夜17時のユーロドルも、欧州景気不安のリスク回避で安全資産のドルに対してユーロが売られたことで、1ユーロ=1ドル以下のパリティ(等価)割れの0.9932~0.9933ドルの前日比で約0.72セントのドル高ユーロ安の東京終値をつけていた。また、今日のユーロドルは、一時0.9901ドル付近の2002年以来と言われる歴史的な安値も記録した。

今日の夕方に発表のあった最新の欧州ユーロ圏の経済指標では、フランスの8月購買担当者景気指数(PMI)の速報値が、製造業は前回の49.5と市場予想の49に対し49であったが、サービス部門は前回の53.2と市場予想の53に対して51.0であった。ドイツは製造業が前回49.3と市場予想の48.2に対して49.8であったが、サービス部門は前回の49.7と市場予想の49に対して48.2に低下していた。欧州ユーロ圏総合では、製造業が前回の49.8と市場予想の49に対して49.7で、サービス部門は前回の51.2と市場予想の50.5に対して、前回と市場予想以下の50.2で、いずれもサービス部門の購買担当者景気指数(PMI)の低下が目立っていた。

なお、今夜この後の欧州市場では、日本時間23時に欧州ユーロ圏の最新経済指標の8月の消費者信頼感の発表なども予定されている。

英ポンドも、英国景気懸念でユーロ同様に安全資産のドルや低リスク通貨の円に対して売られた影響などで、17時の今日の東京外国為替市場の円相場の終値は161円51〜57銭で、前日同時刻比で約28銭の円高ポンド安であった。

今夜17時半に時差で朝の英国ロンドン市場では、英国の最新経済指標の8月購買担当者景気指数(PMI)の速報値が発表されたが、製造業の方が前回52.1と市場予想の51.1に対して46.0と市場予想を超えて大幅に低下しており、サービス部門の方は前回の52.6と市場予想の52.0に対して52.5だった。

今日の株安時のリスク回避市場では、比較的リスク市場に弱いと考えられているオーストラリアの豪ドルも低リスク通貨の円に対して売られたことから、17時の東京外国為替市場の終値では94円46〜50銭の前日同時刻比で約10銭の円高豪ドル安であった。

今日の東西FXニュース執筆終了時の2022年8月23日の日本時間(JST)19時16分(英国夏時間(GMT+1)11時16分)付近の、クロス円を中心とした東京外為前日比の為替レートは下表の通りである。

通貨ペア JST 19:16の為替レート 東京外国為替市場前日比
ドル/円 137.44 〜 137.46 +0.61(円安)
ユーロ/円 136.32 〜 136.34 -0.58(円高)
ユーロ/ドル 0.9917 〜 0.9919 -0.0087(ドル高)
英ポンド/円 161.55 〜 161.61 -0.24(円高)
スイスフラン/円 142.05 〜 142.11 -0.48(円高)
豪ドル/円 94.44 〜 94.48 -0.12(円高)


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