FXニュース: 米雇用統計上昇等で日米金利差拡大予想が強まり円安ドル高に

2022年6月06日
FXニュース: 米雇用統計上昇等で日米金利差拡大予想が強まり円安ドル高に


東西FXニュース – 2022年6月6日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 円安時の原油価格高騰も貿易赤字懸念で低リスク通貨の円のリスク売りに
  • 日欧の金融政策の方向性の違いによる円安ユーロ高も140円台を記録
  • 英首相の辞任を求める不信任投票が現地今夜予定で英ポンドがイベント前

今日2022年6月6日の月曜日の東京外国為替市場のFXの対ドル円相場の為替レートは、9時から17時までの東京外為取引時間の円の安値が130円84銭前後から高値130円43銭前後の値動き幅41銭程で、今夜17時の東京市場終値は130円78〜79銭前後で、同時刻の東京終値前日比で約90銭の円安ドル高であった。今朝の東京市場前の7時頃には、一時130円99銭付近の円安ドル高も記録していた。

原因は、先週末の東京終値後に時差で13時間遅れの米国ニューヨーク市場時間で発表された最新の米雇用統計5月分で、景気動向に敏感と考えられている非農業部門の雇用者数が市場予想の32万8000人増以上を超えて前月比39万人も増えており、市場予想を上回る伸び率から米景気懸念が一時減退し、米連邦準備理事会(FRB)の積極的な金融引き締めによる日米金利差拡大予想が強まり、米長期金利も一時3%近くに上昇し、日米金利差拡大でのドル買い円売りが強まった影響が出た。そのため、今朝7時頃の東京始業前の世界円相場でも、一時130円99銭付近の5月9日以来の円の安値を記録した。

また、今朝の円安時に原油価格が高騰していたことも、世界一の対外純資産額保有により低リスク通貨とされている日本円の貿易赤字懸念リスクによる売りに繋がっていた。

前回のニュースでもお伝えした通り、欧州連合(EU)によるウクライナ情勢でのロシア産の石油禁輸制裁で、石油輸出国機構(OPEC)プラスによる増産が期待されていたが、米国の石油備蓄量減少での需要増問題が浮上し、原油先物相場が今朝は1バレル120ドル台に高騰していた。

今日の日本市場でも、米連邦準備理事会(FRB)の利上げ方向の金融引き締めに対し、相反的な日本銀行の金利抑制の大規模金融緩和継続の金融政策の方向性の違いによる日米金利差拡大予想での円安要因は継続していたが、ドルの高値圏での利益確定売りや持ち高調整での円買いの一時抵抗も入り、米長期金利や原油先物の上昇が一休止していた時には円が買い戻される抵抗での横ばいに近い動きになる時間帯もあった。

今日は、日本銀行(日銀)の黒田東彦総裁が、「日本経済は金融引き締めを行う状況には全くない」と東京の講演で発言し、日銀は円安でも現状維持であることを改めて認識させた。

今日のユーロは、欧州ユーロ圏の主要国のドイツやフランスやスウェーデンがキリスト教の聖霊降臨祭月曜日の祝日休場で現地実需は少ないにも関わらず、世界市場や日本市場では欧州中央銀行(ECB)による7月の利上げ予想も強まっており、今週に予定されているECB理事会を視野に入れた円からのユーロ買いの投資が増えたことなどで、今夜17時の東京外国市場終値の対ユーロの円相場は7営業日で続落し、140円45~48銭で前営業日の東京終値比で約75銭の円安ユーロ高であった。

また、今夜その後に時差で朝の英国市場では、17時過ぎに更に円安ユーロ高が進み、一時140円62銭付近の2015年6月以来の円の安値を記録した。

今日の英ポンドも英国の記録的なインフレを受けて、英国中央銀行のイングランド銀行(BoE)による利上げ継続予測による日英金利差拡大予想が優勢で、今夜17時の東京終値時点は、163円44〜50銭で前営業日の東京終値に比べて約18銭の円安ポンドであった。その後のロンドン市場では連休明けの現地実需もあり、18時頃には164円台の円安ポンド高に続伸していた。

しかし、今日の夕方のニュースでは、英ポンドにはイベントリスクが出てきた。英国のインフレによる景気不安の傍らで、ボリス・ジョンソン英首相が英国では罰金付きで警察が集会などを取り締まっていた新型コロナのロックダウン規制中に、一般市民は罰金対象であった違法パーティーを最近調査されるまでは罰金対象にならずに行っていたというパーティーゲート・スキャンダルが継続しており、英政治不安も英国通貨のリスク要因であったが、日本時間の夕方に時差で朝の英国では、連休明けの英国で現地時間の今夜(日本時間では明日未明で米国ではニューヨーク市場時間)の18時から20時に、ジョンソン首相の辞任を求める不信任投票を実施することを保守党(トーリー)の1922委員会のグラハム・ブレイディ委員長が党議員に通知し、今日のトップニュースになった。

英国では、先週末の96歳の女王在位70周年のプラチナ・ジュビリー祝いの連休のルードから一転して、連休明けの今日はボリス・ジョンソン英首相のパーティーゲート・スキャンダルによる不信任投票で、英首相の辞任を求める議員投票が行われることとなった。

ボリス首相本人は辞任をするつもりはないという意向ではあるが、先月に内部調査報告書が公表されてからは辞任や退陣を求める声が強まっており、もしも現首相の退陣が決まった場合には即日で後任も決める予定となっており、現地で今夜20時頃から即開票が予定されている投票結果によっては、今後の英ポンドも影響を与える可能性もあるので、日本時間19時(英国時間11時で投票の7時間ほど前)時点でも、すでに発表前のリスクオンの買いとリスクオフの売りとが混在してきており、この後のイベント時の値動きが注目されている。

今日のオーストラリアの豪ドルにも外貨に対する円安の影響が波及しており、今夜17時の東京終値は94円38〜42銭で、前営業日の終値と比較すると約12銭の円安豪ドル高だった。

今日はスイスも祝日休場で現地需要は少ないが、外貨に対する円安の波及と、円の代わりにスイスフランが安全資産として買われる機会もあり、今夜17時の東京終値は136円0〜6銭で、前営業日比約17銭の円安スイスフラン高であった。

今日の東西FXニュース執筆終了時の2022年6月6日の日本時間(JST)19時4分(英国夏時間(GMT+1)11時4分)付近の、クロス円を中心とした東京外為前日比の為替レートは下表の通りである。

通貨ペアJST 19:04の為替レート東京外国為替市場前日比
ドル/円130.73 〜 130.74+0.85(円安)
ユーロ/円140.46 〜 140.48+0.76(円安)
ユーロ/ドル1.0743 〜 1.0744-0.0013(ドル高)
英ポンド/円164.14 〜 164.20+0.82(円安)
スイスフラン/円136.05 〜 136.11+0.22(円安)
豪ドル/円94.41 〜 94.45+0.15(円安)


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