FXニュース: 今夜19時過ぎに日米金利差で再び130円台の円安ドル高に

2022年6月03日
FXニュース: 今夜19時過ぎに日米金利差で再び130円台の円安ドル高に


東西FXニュース – 2022年6月3日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 米連邦準備理事会(FRB)指標の最新5月米雇用統計が今夜発表で持ち高調整も
  • 石油輸出国機構(OPEC)増産規模と米備蓄減少の相殺で原油高ドル売りも影響
  • 欧州中央銀行(ECB)利上げ予想で一時139円84銭近い円安ユーロ高

今日2022年6月3日の金曜日の東京外国為替市場のFXの対ドル円相場の為替レートは、9時から17時までの東京外為取引時間の円の安値が130円5銭前後から高値129円69銭前後の値動き幅36銭程で、今夜17時の東京市場終値は129円87〜88銭前後で、同時刻の東京終値前日比でわずか約1銭の横ばいレンジに近い僅差の円高ドル安であった。しかし、その後の欧州市場では、円安ドル高に市場反転している。

原因はまず、今夜は21時半に米連邦準備理事会(FRB)も重要視している重要景気経済指標の米雇用統計の発表を控えており、米ドルのイベントリスク前で持ち高調整があった。

また、結果が分かるまでは積極的な売買を控える投資家の慎重な動きも出てきている。

そのため、今日の東京市場後半では米株ダウ先物も小幅な動きで、米国債の米長期金利も2.91%台で上昇が停滞中していた。また、今日は中国と香港が休場で、午後からの市場に多大な影響を持つ英国ロンドン市場も祝日連休中なので、昨夜から今朝までのニューヨーク市場と今朝からの東京市場での影響、そして英国を除く欧州本土市場の影響が大きかった。

昨夜から今朝までのニューヨーク市場では、昨日発表された石油輸出国機構(OPEC)と非加盟国も含むOPECプラスの原油増産合意の規模を国際エネルギー機関(IEA)などが分析したところ、米国での石油在庫量が予想以上に減少していたことが判明し、OPEC増産分と米在庫不足分の相殺による原油不足問題の浮上で、OPECで増産幅が広げられたとしてもウクライナ侵攻で欧米が禁輸制裁対象としているロシア全土の原油生産量の減少幅を完全には補充できない可能性が強まってきたことから、原油先物価格が1%近くも高騰すると共に、米国の車社会にはガソリン不足は深刻であることから米景気不安のドル売りが資源国の豪ドルや欧州通貨などにも起きた影響で、対円でもドルが下落しており、今朝のニューヨーク終値でも129円85~95銭で、同時刻のニューヨーク前日比で25銭の円高ドル安であった。

一方で、米連邦準備理事会(FRB)のブレイナード副議長が、今後数回に渉る連邦公開市場委員会(FOMC)で50ベーシスポイント(bp)の0.5%の利上げを実施していくことは米国のインフレ対策には合理的であるとし、米国のインフレが改善しなければ9月に利上げを休止する理由はほぼないとしており、米利上げ継続による日米金利差拡大予想での円売りドル買いの円安要因は続いていた。

利上げは為替の場合には海外からの投資を集めやすくなる利点のある一方で、米国内での投資には借用金の利率などにも影響を与えるために、米株式主要株価の3指数はレイナード副議長のインタビュー発言の報道後に一時下落していた。ただし、原油高時にも電気自動車や新家電には省エネタイプが多いのでハイテク株など一部には値上がりした銘柄もあったが、マイクロソフトは株価上昇の傍らでドル高の影響を考慮し、第4四半期の利益と売上高予測を下げて対応していた。

また、同ニューヨーク市場中に発表された最新の5月のADP全米雇用報告では、民間部門の雇用者数が、堅調な米雇用市場で市場予想が30万人増だったことに対して、12.8万人増にとどまっていることが判明し、市場予想を大きく下回った。このことによって、前回のニューヨーク市場で130円台を超えたドル買いの要因となった米好景気見通しが今回は減退し、米金利上昇や金融引き締めの一方で堅調だと思われていた米労働需要の上昇率が減速し始めている可能性があり、米景気予想の期待幅減少によるドル売りもあった。

その影響を受けて始まった今日の日本東京市場では、今朝10時前の仲値決済に向け、9時過ぎに130円台にドルが買われて一時上昇した。理由は、今日は3日ではあるが、週末の5日の繰り上げで、実質的に5と10のつく日に集中しやすい五十日決済日なので、原油高も受けて輸入企業による実需と追加の円からのドル買いや外貨買いが起きたことが影響した。

その後には高値でのドルの利益確定売りや、輸出企業のドル売りからの円の買い戻しで10時を過ぎるとドルは再び129円69銭付近に大きく下げたが、米長期金利は高水準で推移しており、日米金利差によるドル買い要因などから、昼や午後にはドルが買い戻される形で上昇し、今朝の下げ幅を縮めていき、上昇基調で前日とレンジに近い今日の東京終値をつけた。また、今夜その後の欧州市場では、日米金利差と安全資産のドルが買われる動きから、ドルが上昇し、19時頃には再び130円台の円安ドル高に市場反転もしている。

今日のユーロは、先述の米原油在庫不足時のドル売りがユーロにも波及したことと、欧州中央銀行(ECB)の金融政策の正常化予想と、欧州株式市場の上昇でリスクオンのユーロ買いで上昇しており、日本市場時間でも一時は139円80銭近い円安ユーロ高を記録していた。

そのため、17時の今日の東京外国為替市場の終値でも、円は対ユーロで6営業日連続の円安の139円68~71銭で、前日比89銭の円安ユーロ高であった。

ユーロは対ドルでも上昇し、17時の東京終値では1.07ドル56~57セントで同時刻の前日東京終値比では0.7セントのドル安ユーロ高だった。

また、今日の東京終値17時の頃から今夜18時頃までに発表された欧州ユーロ圏の最新の経済指標の5月サービス部門購買担当者景気指数と4月小売売上高は予想以下のものが多く、欧州ユーロ圏のインフレ対策で欧州中央銀行(ECB)が金融政策の正常化を強めるという予想を後押しする形になった。

そのため、17時の東京終値の後の18時前にも、欧州中央銀行(ECB)利上げ予想で一時139円84銭近い円安ユーロ高を欧州市場で更新した。

今夜この後に世界の投資家達が注目しているのは、米連邦準備理事会(FRB)に影響を与える米雇用統計で、日本時間では21時半から、最新の 5月非農業部門雇用者数変化、5月失業率、5月平均時給が発表予定で、それに続き、22時45分から米5月サービス部門購買担当者景気指数と5月総合購買担当者景気指数、そして23時には総合の5月ISM非製造業景況指数が発表予定で、前回の発表後にも為替相場への影響が見られたので、今後も最新のFXニュースや速報には注意が必要である。

今日の東西FXニュース執筆終了時の2022年6月3日の日本時間(JST)19時16分(英国夏時間(GMT+1)11時16分)付近の、クロス円を中心とした東京外為前日比の為替レートは下表の通りである。

通貨ペアJST 19:16の為替レート東京外国為替市場前日比
ドル/円130.06 〜 130.07+0.18(円安)
ユーロ/円139.69 〜 139.70+0.90(円安)
ユーロ/ドル1.0739 〜 1.0740+0.0053(ドル安)
英ポンド/円163.44 〜 163.50+0.18(円安)
スイスフラン/円135.60 〜 135.66+0.04(円安)
豪ドル/円94.26 〜 94.30-0.07(円高)


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