ドル続落、対円だけでなくユーロや英ポンドにも及ぶ|東西FXニュース

2022年2月02日
ドル続落、対円だけでなくユーロや英ポンドにも及ぶ

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 3日連続のドル続落で、円高傾向へ
  • ドル安はユーロやポンドに対しても及ぶ
  • 欧州の経済回復への期待からの影響も

2月2日の午後の東京為替市場では、一昨日と昨日に続いて円高ドル安が進行した。午前中までは米国でコロナ禍での雇用問題改善のための賃金値上げのニュースがあったことから米経済への期待が高まり、一時は安くなったドル買いの反発が起きたりと緩やかな下降に転じたが、欧州やロンドン市場の開いた日本時間の午後や夕方には更にドルは下落を見せ、円高ドル安が続いた。

また、ドルは円だけでなく、ユーロや英ポンドに対しても下落した。先週の1月18日には1.112台だった対ドルのユーロは、1.126で前日終値を付け、今日の欧州の早朝8時頃(日本時間17時頃)には、1.127前後の値動きで、一日のレンジは1.12663-1.12776のドル安ユーロ高。同じく先週1月27日に1.33台だった対ドルの英ポンドは、前日終値1.351で、一日レンジは1.34989-1.35347のドル安ポンド高。ロンドン株式市場開始の英国時間午前8時(日本時間17時)にも1.353前後で取引されている。

これらの値動きの原因には、先日の米連邦理事会(FRB)関係者の米国の今後の積極的利上げについての相次ぐ慎重な意見が、先週までの米国の積極的な金利政策への投資家の期待値を下げたドル売りのドル安の他にも、ユーロ圏の主要国であるドイツの独連邦雇用庁が1月の失業者数が前月から4万8000人減って失業率が5.1%も低下したと公表してユーロ経済回復に期待が集まるニュースがあったことや、欧州中央銀行(ECB)が金融政策の正常化に向けた議論を前倒しにするとの見方も加わって、さらにユーロ買いが進んだことが挙げられる。

また、明日3日に英中央銀行のイングランド銀行(BoE)の会議を控える英国などの他国でも、今後の金利上昇への期待値が投資家の間で高まったことも関与した。

そして、主要通過でもあるドルが不安定さを見せた際に、安定通過としての円などが買われた面が、円高を補足した面もある。そのため、日本時間の18時頃からは朝の欧州やロンドン市場が活発になり、さらに円高に加速をかけた。

そのため、ロンドン時間午前10時30分頃(日本時間19時30分)には、ドルに対する円は114.36台で取引されており、前日の114.651よりも円高が進んでおり、一日のレンジは114.319-114.800だった。



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