日銀当座預金残高


「日銀当座預金残高」とは、日本の各金融機関が他の金融機関との決済に控えて日銀に無利息の当座預金口座を開き資金を預けている量のことで、金融機関が自由に使える資金の量を示す。

銀行、証券会社など、700ほどの金融機関が預金しており、個人や企業への払い戻し、金融機関どうしの送金、コール取引などの決済に利用される。また、日銀当座預金は金融機関が顧客からの預金の一定割合を預け入れなければならない「準備預金制度」によってなりたっている。各金融機関は準備預金を超えた部分の預金を企業への融資にあてるため、日銀当座預金が潤沢であれば、市場に出回る資金の流通量も潤沢になる。

日銀が行なう量的緩和政策の下では、この仕組みを利用し、日銀当座預金の残高を増やすことで、経済の活性化を狙うものである。日銀は金融機関から国債、手形などを担保として日銀当座預金口座に資金を入れ、残高を増やし、市場には潤沢な資金が提供されることになる。