マーケットコメント:テックの終焉?セクターで見た株式上昇率!
2024年9月10日東西FXマーケットコメント – 2024年9月10日
文/宇佐美幸弥 – 東西FXリサーチチーム
セクター別で見た2024年8月のS&P500騰落率
上記のグラフは2024年8月のセクター別のS&P500の株式騰落率「(YCHARTSより)」を示している。このグラフによれば、8月のベストパフォーマンスセクターは5.99%で生活必需品セクター(Consumer Staple)である。その後、5.73%の不動産セクター(Real Estate)、5.06%のヘルスケアセクター(Healthcare Sector)、4.81%の公益事業セクター(Utilities)が続いている。
一方、これまでマーケットを牽引してきたテックセクター(Technology)は0.7%と第9位に落ち込んでいることがわかる。このように、8月はテックセクターに代わり他のセクターが強く、セクター間での資金循環が加速していることがわかる。
こうした背景には、FRBの利下げ期待や米国選挙による不確実性の増大などがあるのではないだろうか? 個人的には、利下げ期待が不動産の好調を、米国選挙による不確実性の増大が公益事業セクターやヘルスケアなどDefensiveセクターの好調に起因していると考えている。
S&P500テクニカル分析〜値動きと今後のトレンド〜
以下のチャートは2024年以後の日足S&P500の株価チャートを示している。このチャートでは、S&P500は9月6日に25日移動平均線と75日移動平均線にぶつかり、9月9日に反発している。
過去のプライス変動を見ると、75日移動平均線で2回跳ね返っていることがわかる。一方で、MACDではMACDラインがシグナルラインを下回るデッドクロスが起きており、株価の下落シグナルが出ている。フォーメーション分析の観点でも、直近最高値を更新するのに失敗し、ダブルトップを形成しているのが見て取れる。
これらのことを考慮すると、今週株式市場では上値の重い展開が予想される。もし75日移動平均線を割るような展開となれば、中長期的な軟調の兆しとなる可能性もある。
(Yahoo Financeより)
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