FXニュース:以米軍イラン攻撃応報
2026年3月02日
東西FXニュース – 2026年03月02日
文/八木 – 東西FXリサーチチーム
主な点:
- リスク回避米国債買い
- 米卸売物価指数上振れ
- 米主要株価三指数下落
- 中東懸念原油先物高騰
- 日経平均株価大幅下落
- 地政学有事のドル買い
今日2026年3月2日月曜日の日本東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の高値でドルの安値の156円16銭付近から、円の安値でドルの高値の157円4銭付近の値幅約88銭で、今夜17時の今日の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は156円98銭付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の156円8銭付近の前東京終値比で約90銭の円安ドル高であった。
今日の為替相場の値動きの主な要因と市場時間に沿った世界外国為替証拠金取引 (FX / Foreign Exchange) マーケット・トレンドの動向と分析はまず、先週金曜日の夜の日本市場終了後の欧州市場と英国ロンドン外国為替市場では、先週のスイスでの米国政府とイラン政府の核問題協議が進展継続とされたものの合意には至らず、続報で米国側の核開発制限・停止の要求に対し、イラン側は高濃縮ウランの生産濃度を薄める提案をするなどの食い違いがあったことが報じられ、米国軍の軍事介入の可能性が高まり、欧州ユーロ圏から地理的に近い地域などがある中東イラン情勢の地政学リスク警戒感を受けて、世界的に流動性が高い安全資産でもあり有事に買われやすい基軸通貨のドルが買われた影響では、先週金曜日の夜18時14〜15分頃にかけてドルは円相場で一時156円23銭付近に上昇していた。
しかし、中東やアラブの産油国と運輸ルートに近いイラン情勢の緊迫感を受けて、世界の株式市場や原油などを含むコモディティ (Commodity / 商品先物) 市場などが不安定になることへの警戒感からは、世界的な安全資産の米国債が買われて米国債券価格上昇時の利回り低下が起き、米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が低下し、先週金曜日の夜18時14〜20分頃まで一時4.004%付近と4%台の推移だった米国長期金利が4%割れを起こして低下を続け、先週金曜日の夜21時2分頃には一時3.989%付近に低下したため、債券利回りの金利差トレードの主要通貨へのドル売りが入った影響では、先週金曜日の夜21時17〜19分頃にかけてドルは円相場で一時155円84銭付近に反落した。
その影響から、欧州英国市場の後半にあたる先週金曜日の夜22時頃から始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場の始値は一時155円89銭付近であったが、同時進行中の欧州市場でこの時間に発表された欧州ユーロ圏主要国ドイツの最新経済指標の2月独消費者物価指数 (CPI / Consumer Price Index) の前年同月比の速報値が前回の2.1%と市場予想の2.0%を下回る1.9%に下振れした影響などがあり、ドルは円相場で反発に向けていたため、この時間が同米国市場における円の高値でドルの安値となった。
米国債券市場では、中東イラン情勢の地政学リスク回避の世界的な安全資産の米国債買いの影響により米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利の低下が続いていたが、米国市場では最新米国経済指標の発表が始まり、先週金曜日の夜22時30分の1月米国卸売 (生産者) 物価指数 (PPI / Producer Price Index) は、前月比が前回の0.5%と前回修正の0.4%と市場予想の0.3%に対し0.5%で、前年同月比も前回の3.0%と市場予想の2.6%に対し2.9%といずれも市場予想以上で、食品とエネルギー除く基調的な1月米国PPIコア指数も、前月比が前回の0.7%と前回修正の0.6%と市場予想の0.3%を上回る0.8%に上振れし、前年同月比も前回の3.3%と市場予想の3.0%を上回る3.6%に上昇しており、市場予想以上の米国インフレ指標を受けて、次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) における米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) の米国政策金利据え置き予想が90%台の推移を続けるなどの金利差予想の影響ではドルは円相場で反発上昇し、先週金曜日の夜23時2分頃に対ドル円相場は一時156円23銭付近になり、同米国市場における円の安値でドルの高値を記録した。
ただし、米国長期金利低下の影響では、先述の先週金曜日の夜18時14〜15分頃の欧州英国市場と同じ高値圏を二度目に上抜けしないテクニカル分析的なダブルトップ (Double Top) の売りサインからの反落があったことに続き、先週金曜日の夜23時台に米国ニューヨーク株式市場が始まり、中東イラン情勢への世界市場の警戒感に加え、市場予想以上の米国インフレによる金利警戒感なども意識され、米国AI (Artificial intelligence / 人工知能) 不安の影響なども燻る中で、米国主要株価三指数の米国ダウ工業株 (DJIA / Dow Jones Industrial Average) と米国S&P500種株価指数 (S&P500 / Standard and Poor’s 500 index) と米国ナスダック総合株価指数 (NASDAQ / National Association of Securities Dealers Automated Quotations Composite) が揃って前日比のマイナス圏に下落して始まり、株価下落時のリスク回避のリスクオフ (Risk-off) の安全資産の米国債買いの影響でも債券利回りの日米金利差縮小が起きてドルからでも買える低リスク通貨の円買いが入った時間があったことでは、先週金曜日の夜23時38分と43分頃にドルは円相場で一時155円93銭付近に下落した。
米国市場では最新米国経済指標の発表が続き、先週金曜日の夜23時45分の2月米国シカゴ購買部協会景気指数も前回の54.0と市場予想の52.1を上回る57.7に上振れし、米国景気要因のインフレ圧が改めて意識されたことでは米国金利予想の影響による政策金利の先高観で再びドルが買い戻されて156円台に反発し、深夜24時の12月米国建設支出の前月比も前回の−0.2%と市場予想の0.2%を上回る0.3%とプラス圏で上振れし、深夜24時頃にドルは円相場で一時156円21銭付近と再び156円台に反発していた。
一方、米国ニューヨーク債券市場では、中東イラン情勢や株価リスク回避などの安全資産の米国債買いの影響がドルの円相場での上値を抑え、先週土曜日の午前4時25分頃に米国長期金利が一時3.960%付近に低下した債券利回りの金利差トレードの影響により、先週土曜日の午前4時25〜27分頃にドルは円相場で一時155円89銭付近と、同米国市場における円の高値でドルの安値を始値時点と同レベルで再記録した。
しかし、米国市場よりも時差先行の地政学リスク警戒の欧州英国市場が終了し、米国主要株価三指数の米国ダウ工業株 (DJIA / Dow Jones Industrial Average) と米国S&P500種株価指数 (S&P500 / Standard and Poor’s 500 index) と米国ナスダック総合株価指数 (NASDAQ / National Association of Securities Dealers Automated Quotations Composite) が揃って一時の下げ幅をやや縮小して早朝に安値引けをすると、市場終盤の低リスク通貨の円売りとドルの買い戻しが入り、ドルは円相場で再び156円台に向けた。
このため、先週金曜日の夜22時頃から先週土曜日の朝6時55分頃までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場の値動きは、円の高値でドルの安値の155円89銭付近から、円の安値でドルの高値の156円23銭付近の値幅約34銭で、先週土曜日の朝6時55分頃のニューヨーク終値は156円5銭付近と、前営業日同時刻の156円13銭付近の前ニューヨーク終値比で約8銭の円高ドル安をつけて週末を迎えていた。
週末には、イスラエル軍と米国軍のイランへの先行攻撃のニュースがあり、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相や米国政府のドナルド・トランプ大統領がイラン最高指導者のアリー・ハメネイ師の死亡を伝え、イランが臨時指導部の設置を表明し、イランが米国軍などへの報復の続報が続き、中東イラン情勢の戦争状態の緊迫化を受けた世界的な地政学リスク回避が高まった。
また、ドナルド・トランプ大統領が米国の「4週間の軍事計画」について発言した影響で長期化への懸念が浮上していたところに、イランの報復と中東産油国の主要輸送ルートのホルムス海峡閉鎖や輸送タンカー攻撃と湾岸諸国の空域封鎖やアラブ首長国連邦 (UAE / United Arab Emirates) の国際空港でドローンの迎撃事故などが起き、海運影響や航空便のキャンセルなどが相次いだ続報もあり、原油先物価格高騰への警戒感により、原油を輸入に頼り島国であることから輸送コストの懸念がある日本の貿易コスト警戒感の低リスク通貨の円売りの一方で、世界的に流動性が高い基軸通貨のドルの有事の買いの影響が出始めていた。
そのため、週明けの今朝早朝のオセアニア市場では、米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利低下の影響を受けて今朝6時45分頃に一時155円82銭付近だったドルが円相場で反発し、今朝8時54分頃にはドルは円相場で一時156円66銭付近と156円台後半に上昇していた。
米国ニューヨーク・マーカンタイル取引所 (NYMEX / New York Mercantile Exchange) では、米国WTI(West Texas Intermediate / ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近4月物が、今朝8時過ぎには一時バレルあたり75.33ドルに高騰しており、先週末比で約12.4%もの急騰となり、期近物としては昨年2025年6月以来の高値をつけるなど、原油先物価格への警戒感が高まっていた。
その影響から、今朝9時頃から始まった今日の日本東京外国為替市場の対ドル円相場の始値は一時156円64銭付近の円安ドル高で始まり、今朝9時7分頃にはドルは円相場で一時156円81銭付近に上昇したが、今朝の東京株式市場で今日の日経平均株価がマイナス圏から始まって大幅安に下落すると、株価リスク回避のリスクオフで国内第一安全資産の低リスク通貨の円の買い戻しが入った影響では、昼の12時28分頃にドルは円相場で一時156円16銭付近に上昇幅を縮小し、今日の日本市場における円の高値でドルの安値を記録した。
また、今朝10時30分頃から日本銀行 (日銀/ BoJ / Bank of Japan) の氷見野副総裁の発言があり、和歌山県金融経済懇談会の挨拶において、「利上げの影響はこれまでのところ限定的」であることや、「政策金利の緩やかな引き上げを通じて、だんだん中立に近づけていく」と、日銀の追加利上げ方向の維持姿勢を示したなどことも円の買い戻しに繋がった。
世界市場でも、昼のニュース続報では、一部の米国メディアが、「ドナルド・トランプ大統領がイランの新指導部から対話の打診を受けて、協議する意向を示した」と報じたことから中東イラン情勢への一時期待感が浮上していた。
しかし、その後の続報では、イランの臨時政府指導部が、「米国とは交渉しない」と表明し、米軍基地にミサイル攻撃があったことでは、中東イラン情勢緊迫感への市場警戒感が再燃し、世界的に流動性が高い基軸通貨のドルの有事買いが起きて、ドルは円相場で再び上昇した。
東京株式市場では、今朝の一時の市場底値からは日経平均株価が下げ幅を縮小したものの、午後15時30分に今日の日経平均株価は5万8057円24銭の終値をつけ、前営業日比793円3銭安の-1.35%の大幅安で大引けし、株式市場終了後に株価下落時の低リスク通貨の円買いが弱まった一方で、中東イラン情勢の地政学リスクの影響を受けやすい欧州市場に向けて世界的に流動性が高い基軸通貨でもあるドルは有事で買われやすくなっており、日本市場時間の時間外米国債券取引では今朝8時54分頃に一時3.923%付近に急落後の米国10年債の利回りが指標の米国長期金利が米国債券価格上昇後の売り抵抗などで下げ幅を縮小して夕方16時27分頃の一時3.982%付近に向けていた債券利回りの影響によるドル買いも入り、夕方16時13分と46〜47分頃にかけてドルは円相場で一時157円4銭付近と157円台に上昇し、今日の日本市場における円の安値でドルの高値を記録した。
中東イラン情勢が長期化する場合には、原油価格への警戒感がある一方で、日銀が様子見する可能性があることへの観測報道の影響や、為替相場のボラティリティ注視と為替介入警戒感の燻りなどもあり、日本市場終盤の円の買い戻しの抵抗も混ざったことでは157円台から156円台後半に下押しした時間があったため、今日17時の今日の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は156円98銭付近で、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の156円8銭付近の前東京終値比で約90銭の円安ドル高になった。
ただし、今夜その後の17時38分頃の英国ロンドン外国為替市場では、基軸通貨のドルは円相場で一時157円25銭付近と今日の日本市場でつけたドルの円相場での高値を上抜けし、その後にも更なる上昇を見せている。
今夜この後の今夜この後の米国市場では、最新米国重要経済指標などの発表予定などがあり、日本時間の経済指標カレンダーのスケジュールは、今夜23時45分に2月米国製造業購買担当者景気指数 (PMI) 改定値と、深夜24時に米国景気関連の重要指標の2月米国ISM (Institute for Supply Management / 全米サプライマネジメント協会) 製造業景況指数などを控えている。
中東イラン情勢の続報が注目される中で、世界の株式市場と債券市場や貴金属や原油などを含めたコモディティ (商品先物) 市場などの為替相場への影響と、中東や湾岸などを含む世界情勢の先行きや、米中関係やロシアとウクライナや日中や欧米と北南米などの情勢に加え、世界の政治・経済の最新ニュースとドナルド・トランプ米国大統領と高市早苗首相や各国政府および中央銀行関係者等の要人発言などのファンダメンタルズ分析は、最新経済指標データやテクニカル分析と共に世界のFXトレーダー達の為替相場の値動き予想材料となっている。
一方、欧州ユーロは、今日17時の東京外国為替市場のユーロ円相場の終値は183円95銭付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の184円46銭付近の前東京終値比で約51銭の円高ユーロ安であった。
主な要因は、欧州ユーロ圏から地理的に近い中東イラン情勢の戦争状態を受けて、地政学リスク警戒感による欧州ユーロ売りが世界的に流動性が高い安全資産のドルに対してあった外貨影響がユーロ円相場に波及したほか、今日の日経平均株価下落時の低リスク通貨の円買いでも欧州ユーロや英国ポンドなどが売られていた。
そのため、ユーロドルも、今日17時の今日の東京外国為替市場の終値は1.1718ドル付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の1.1818ドル付近の前東京終値比で約1.00セントの大幅なユーロ安ドル高であった。
英国ポンドも、今夜17時の今日の東京外国為替市場のポンド円相場の終値は209円78銭付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の211円58銭付近の前東京終値比で約1円80銭の大幅な円高ポンド安であった。
主な要因は、中東イラン情勢の影響があり、地理的に近い欧州周辺地域の地政学リスクの高まりに加え、昨日3月1日付けで英国政府のキア・スターマー首相が、「米国が対イラン攻撃で英国の基地を使用するという要請を受け入れた」と公表しており、同日のイラン革命防衛隊の声明では、中東周辺の主要石油輸送ルートのホルムズ海峡などで米国だけでなく英国の石油タンカーがミサイルで攻撃されたと表明されるなどのニュースもあり、今日の続報では欧州連合 (EU / European Union) 加盟国のキプロス島の一部にある英国主権基地領域の英国空軍アクロティリ基地がイランのドローンの攻撃を受けたとも報じられ、英国国防省は「被害は限定的で死傷者はいない」と発表したが、英国軍施設が攻撃を受けたのはリビア武装勢力による1986年の攻撃以来であったことから地政学リスクへの警戒感が高まっていた。
ただし、今夜その後の英国ロンドン外国為替市場では、原油価格への警戒感を受けては、北海油田を持つ産油国でもある英国の英国ポンドは円相場で買い戻されて反発したほか、対ドルでの円安の外貨影響の波及などもあり、今夜21時台には円安ポンド高に市場反転している。
今日の東西FXニュース執筆終了前の2026月3月2日の日本時間 (JST / Japan Standard Time) の21時52分(チャート画像の時間帯は英国冬時間 (GMT / Greenwich Mean Time / JST-9) の英国ロンドン外国為替市場の12時51分頃) の人気のクロス円を中心とした為替レートは下表の通りである。
| 通貨ペア | JST 21:52の為替レート | 日本市場前営業日JST 17:00前東京終値比 |
| ドル/円 | 157.30 〜 157.31 | +1.23 (円安) |
| ユーロ/円 | 184.15 〜 184.17 | +0.29 (円安) |
| ユーロ/ドル | 1.1706 〜 1.1708 | −0.0110 (ドル高) |
| 英ポンド/円 | 210.67 〜 210.73 | +0.15 (円安) |
| スイスフラン/円 | 202.22 〜 202.28 | +0.30 (円安) |
| 豪ドル/円 | 111.05 〜 111.09 | −0.10 (円高) |
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