FXニュース:米長期金利一時4.14%台
2025年12月08日
東西FXニュース – 2025年12月08日
文/八木 – 東西FXリサーチチーム
主な点:
- 今週米FRBのFOMC控え
- 米消費者態度指数が改善
- 米1年先インフレ期待鈍化
- 米PCE物価指数予想通り
- 米主要株価三指数は上昇
- 日GDP改定値が下方修正
- 日経平均株価は小幅反発
- 欧ECB専務理事の発言も
今日2025年12月8日月曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の高値でドルの安値の154円90銭付近から、円の安値でドルの高値の155円38銭付近の値幅約48銭で、本日17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は155円34銭付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の154円66銭付近の前東京終値比では約68銭の円安ドル高であった。
今日の為替相場の値動きの主な要因と市場時間に沿った世界外国為替証拠金取引 (FX / Foreign Exchange) マーケット・トレンドの動向と分析はまず、先週金曜日の夜の日本市場終了後の欧州市場と英国ロンドン外国為替市場では、先週金曜日の夜19時に発表された欧州ユーロ圏総合の最新重要経済指標の7〜9月第3四半期 欧州域内総生産 (GDP / Gross Domestic Product) 確定値の前期比が上方修正され、欧州主要株価指数の独DAX (Deutscher Aktien-index) が上昇し、時間外の米国債券取引で世界的な安全資産の米国債が売られて米国債券価格低下時の利回り上昇が起きていた。
先週金曜日の朝には一時4.093%付近にまで低下していた米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利は4.1%台に乗せて反発上昇し、先週金曜日の夜21時20分過ぎには一時4.120%付近と4.12%台の上昇も見せ始めたため、債券利回りの金利差トレードでドルが円相場で買われて上昇し、先週金曜日の夜21時21分頃にはドルも円相場で一時155円26銭付近と155円台に反発上昇していた。
米国長期金利は、先週金曜日の夜21時31分頃には一時4.121%付近に上昇したが、米国市場を控えた買い戻しも混ざったことでは、米国よりも時差が先行している欧州英国市場の後半にあたる先週金曜日の夜22時頃から始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場の始値は一時155円17銭付近であった。
米国市場では、今週12月9〜10日の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) における米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) の米国利下げ予想が80%台後半の優勢さを保っていたことに加えて、米国利下げ要求の政治圧を続ける米国政府のドナルド・トランプ大統領の次期FRB議長の最有力候補が同政権内のアメリカ合衆国国家経済会議 (NEC / National Economic Council) のケビン・ハセット委員長であるとの連日での観測報道の後に、先週金曜日の午後に米国ブルームバーグ通信 (Bloomberg) が、「日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) が今月会合で政策金利引き上げへ、利上げ継続姿勢を維持-関係者」と報じていたことから、今月だけでなく来年の日米金利差縮小予想も意識された影響では、先週金曜日の夜22時台にも一時4.122%付近に再上昇した米国長期金利が先週金曜日の夜23時台には一時4.101%付近に向けて一時反落した時間があった。
また、先週金曜日の夜22時30分に発表された北米カナダの11月失業率が前回の6.9%と市場予想の7.0%に対し6.5%と想定外に改善していたことから、カナダドルが世界的に流動性の高い安全資産でもあり主要通貨でもあるドルに対して買われた外貨影響の対ドル円相場への波及もあり、先週金曜日の夜22時40〜41分頃にドルは円相場で一時155円11銭付近に一時反落し、この日の米国市場における円の高値でドルの安値を記録していた。
しかし、米国市場でも最新米国経済指標の発表があり、先週金曜日の深夜24時の12月米国ミシガン大学消費者態度指数の速報値が前回の51.0と市場予想の52.0を上回る53.3に上振れしたことを受けては、景気好感による安全資産の米国債売りが再開し、発表後の深夜24時7分頃には米国長期金利が再び4.120%付近に反発し、先週土曜日の午前1時20分頃には一時4.140%付近と4.14%台での更なる上昇を見せたことでは、債券利回りの金利差トレードのドル買いが再燃し、この時間にドルは円相場で一時155円49銭付近と、この日の米国市場の円の安値でドルの高値を記録した。
ただし、同じく米国ミシガン大学が12月調査で発表した米国消費者による1年先の米国インフレ期待は前月の前回と市場予想の4.5%に対し4.1%に鈍化し、5〜10年先の米国インフレ期待も前回と市場予想の3.4%を下回る3.2%に低下した影響では、市場高値後のドルの利益確定売りや持ち高調整が入り始めて、ドルは円相場で上昇幅を縮小した。
一方、最新データではないが同時刻に発表されていた先々月10月1日から先月11月12日までの史上最長の43日間となった米国政府の一部閉鎖中に発表が延期されていた9月分の米国重要インフレ指標では、9月米国個人支出 (PCE / Personal Consumption Expenditures) 物価指数のPCEデフレーターの前年同月比は前回の2.7%に対し市場予想通りの2.8%で、価格変動の激しい食品とエネルギーを除き物価基調を測る9月米国PCEコア・デフレーターも前回と市場予想通りの0.2%で、9月米国PCEも前回の0.6%が前回0.5%に下方修正された上で市場予想通りの0.3%といずれも想定範囲内であったが、同時発表の9月米国個人所得は市場予想の0.3%をやや上回る前回と同じ0.4%であった。
米国ニューヨーク株式市場では、来年を含めた米国利下げ期待などでは米国主要株価三指数の米国ダウ工業株 (DJIA / Dow Jones Industrial Average) と米国S&P500種株価指数 (S&P500 / Standard and Poor’s 500 index) と米国ナスダック総合株価指数 (NASDAQ / National Association of Securities Dealers Automated Quotations Composite) が揃ってプラス圏に上昇した推移を続けており、株価上昇時のリスク選好のリスクオン (Risk-on) を受けた安全資産の米国債売りも入っていたことでは、米国ニューヨーク債券市場では午前2時台には米国長期金利は一時4.146%付近と4.14%台に上昇し、高止まりも見せた影響では、ドルは円相場で上昇幅を縮小後にも155円台の推移を続けた。
米国債券市場での米国長期金利上昇は米国主要株価の上昇継続にはやや抵抗となったものの、時差先行の欧州主要株価の高値引けの後に米国主要株価三指数も揃って前営業日比で小幅高の終値をつけており、日経平均株価先物も堅調な推移だった時間があったため、日米欧株価上昇時の低リスク通貨の円売りの影響が為替相場に影響を与えていた。
また、米国債券取引で先週土曜日の朝6時53分頃にも米国長期金利は一時4.141%付近と高利回りであった債券利回りの日米金利差の影響もあって、米国市場では週末を控えたドルの買い戻しも入りやすかった。
そのため、先週金曜日の夜22時頃から先週土曜日の朝6時55分頃までの先週末の米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場の値動きは、円の高値でドルの安値の155円11銭付近から、円の安値でドルの高値の155円49銭付近の値幅約38銭で、先週土曜日の朝6時55分頃のニューヨーク終値は155円33銭付近と、前営業日同時刻の155円10銭付近の前ニューヨーク終値比で約23銭の円安ドル高をつけて、週末を迎えていた。
週明けの今朝早朝のアジア・オセアニア市場では、今朝7時7分と10分頃にドルは円相場で一時155円18銭付近に下押したが、その後にはドルの買い戻しが入って今朝8時3分頃には一時155円29銭付近に反発していた。
今朝8時30分には今日の日本市場に先行して日本の最新経済指標の発表が始まり、10月日本毎月勤労統計調査の現金給与総額の前年同月比は前回の1.9%が前回2.1%に上方修正された上で市場予想の2.2%を上回る2.6%に上振れしたことは、賃金上昇を伴う2%のインフレ目標の日銀の利上げ予想が優勢さを保ったことでは、今朝8時31分頃の対ドルの円相場は一時155円24銭付近に反発した。
続いて、今朝8時50分に発表された日本の最新重要経済指標の7〜9月第3四半期日本実質国内総生産 (GDP / Gross Domestic Product) の改定値は、前期比が前回の−0.4%と市場予想の−0.5%に対し−0.6%に下方修正されたほか、年率換算も前回の−1.8%と市場予想の−2.0%を下回る−2.3%に下方修正されたことを受けては、景気要因のインフレ圧低下により日銀の追加利上げペースが穏やかなものになる可能性が意識されたことでは、今朝8時51分頃にドルも円相場で一時155円38銭付近に反発上昇した。
同時発表だった10月日本国際収支の貿易収支も、前回の2360億円と市場予想の2005億円に対し983億円と市場予想以下になり、同月の経常収支も季調前が前回の4兆4833億円と市場予想の3兆1095億円を下回る2兆8335億円で、季調済も前回の4兆3476億円と市場予想の2兆9932億円を下回る2兆4764億円と、米国関税政策の影響などもあっていずれも前回と市場予想よりも黒字額が縮小していたが、赤字ではなかったことでは円相場はやや下げ渋っていた。
今朝9時頃から始まった今日の東京外国為替市場の対ドル円相場の始値は一時155円31銭付近であったが、先物では上昇していた日経平均株価が今朝の東京株式市場の始まりと共に売られてプラス圏から反落し、数分間後にはマイナス圏の推移に転じた株価下落時のリスク回避のリスクオフ (Risk-off) の影響では、国内第一安全資産の低リスク通貨の円買いが起きて円相場が上昇し、今朝11時9分頃に対ドル円相場は一時154円90銭付近と一時154円台の今日の日本市場の円の高値でドルの安値を記録した。
しかし、東京株式市場の午前の部の終盤には安値からの株の買い戻しが入って日経平均株価が下げ幅を縮小し、昼休み後の午後の部の始まりにはプラス圏からの始まりとなったことでは市場高値後の低リスク通貨の利益確定売りや持ち高調整が入りやすくなり、一時154円台だった安値感からはドルの買い戻しも入りやすくなったことに加えて、日米株価上昇の影響もあって時間外の米国債券取引での世界的な安全資産の米国債売りの影響もあって午後15時3分頃には米国長期金利は一時4.151%付近に上昇し、午後15時30分には今日の日経平均株価は5万581円94銭の終値をつけ、前営業日比90円7銭高の+0.18%の小幅高で大引けしたため、ドルは円相場で155円台に反発していた。
夕方から欧州市場が参入し、午後16時に発表された最新欧州経済指標で欧州ユーロ圏主要国ドイツの10月独鉱工業生産の前月比が前回の1.3%と前回下方修正の1.1%と市場予想の0.5%を上回る1.8%に上振れし、前年同月比も前回マイナス圏だった−1.0%と前回下方修正の-1.4%と市場予想の−0.5%を上回るプラス圏の0.8%に改善された欧州景気好感の影響による欧州ユーロ買いが円相場でも入った影響があったほか、時間外の米国債券取引で世界的な安全資産である米国債売りに伴う利回り上昇にも影響を与えていた。
また、日本市場の午後に米国ブルームバーグ通信 (Bloomberg) が、欧州中央銀行 (ECB / European Central Bank) のイザベル・シュナーベル専務理事が、ECBの次の金利調整の動きは利上げになるのではという一部投資家の予想に対して、「異論はない」と発言したことが報じられて市場で話題になった影響があり、日欧金利差予想を受けた円売り欧州ユーロ買いも起きていた。
今夜17時頃から世界最大規模の英国ロンドン外国為替市場の本格参入が始まると、米国長期金利が更なる上昇に向け始めたため、債券利回りの日米金利差を受けて今夜17時0分の1分間の値動きの中でドルは円相場で一時155円38銭付近と、今日の日本市場の円の安値でドルの高値を瞬時記録していた。
このため、今日17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は155円34銭付近で、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の154円66銭付近の前東京終値比で約68銭の円安ドル高になった。
なお、今夜その後の英国ロンドン外国為替市場では、今夜20時台には米国長期金利は一時4.159%付近と更なる上昇を見せており、今夜21時9分頃にはドルも円相場で一時155円66銭付近に上昇している。
今夜この後の米国市場では、債券市場で米国債の入札予定があり、日本時間の経済指標カレンダーのスケジュールは、27時に米国3年債入札予定を控えている。
今週12月9〜10日の次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) を控え、米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) の現役高官達は発言自粛のブラックアウト期間に入っているが、世界の株式市場と債券市場と金や原油先物などを含むコモディティ (商品先物) 市場などの為替相場への影響と、ウクライナ情勢や中東や中米などの世界情勢に加えて、世界政治経済のニュースやドナルド・トランプ米国大統領や高市早苗首相などを含む要人発言などのファンダメンタルズ分析は、最新経済指標データやテクニカル分析と共に世界のFXトレーダー達の値動き予想材料となっている。
一方、欧州ユーロは、今日17時の東京外国為替市場のユーロ円相場の終値は181円12銭付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の180円33銭付近の前東京終値比で約79銭の円安ユーロ高であった。
主な要因は、日米株価上昇を受けた低リスク通貨の円売りが欧州ユーロや英国ポンドなどに対して入った時間があったほか、日銀の利上げペースが穏やかになる可能性が意識された一方で、今後の欧州ユーロに欧州景気要因のインフレ圧などから欧州金利据え置き予想に加えて、一部での今後の欧州利上げの可能性に対して欧州中央銀行 (ECB / European Central Bank) のイザベル・シュナーベル専務理事が異論を唱えなかったことも円相場に影響を与えていた。
そのため、英国ポンドも、今夜17時の今日の東京外国為替市場の英ポンド円相場の終値は207円1銭付近で、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の206円44銭付近の前東京終値比では約57銭の円安ポンド高になった。
ユーロドルは、今夜17時の東京外国為替市場の終値は1.1660ドル付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の1.1659ドル付近の前東京終値比で約0.01セントの小幅なユーロ高ドル安であった。
主な要因は、前述の欧州中央銀行 (ECB / European Central Bank) のイザベル・シュナーベル専務理事が今後の欧州利上げの可能性の一部の市場予想に対して異論を唱えなかったことは欧州ユーロがドルでも買われる一因になったが、米国長期金利上昇を受けてはドルが買われる要因もあったことから、今夜17時東京終値時点では僅差のユーロ高ドル安となっていたが、今夜その後の英国ロンドン外国為替市場では米国長期金利が更に上昇したため、今夜21時台にはユーロ安ドル高への市場反転も見せている。
今日の東西FXニュース執筆終了前の2025月12月8日の日本時間(JST / Japan Standard Time) の21時11分(チャート画像の時間帯は英国冬時間 (GMT / Greenwich Mean Time / JST-9) の英国ロンドン外国為替市場時間の12時11分頃) の人気のクロス円を中心とした為替レートは下表の通りである。なお、米国市場も2025年11月2日から米国冬時間 (EST / Eastern Standard Time / GMT-5 / JST-14) になっており、欧米のサマータイム終了後の日本時間との時差調整があったことには注意が必要である。
| 通貨ペア | JST 21:11の為替レート | 日本市場前営業日JST 17:00前東京終値比 |
| ドル/円 | 155.61 〜 155.63 | +0.97 (円安) |
| ユーロ/円 | 181.26 〜 181.27 | +0.94 (円安) |
| ユーロ/ドル | 1.1647 〜1.1648 | −0.0011 (ドル高) |
| 英ポンド/円 | 207.16 〜 207.22 | +0.78 (円安) |
| スイスフラン/円 | 193.12 〜 193.18 | +0.52 (円安) |
| 豪ドル/円 | 103.21 〜 103.25 | +0.82 (円安) |
注意:
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