FXニュース：今週日米欧金融会合控え

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東西FXニュース – 2025年10月27日

文／八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点：

• 米中貿易摩擦懸念が緩和
• 米消費者物価指数下振れ
• 米購買者景気指数上振れ
• 米主要株価三指数が続伸
• 日経平均大幅高5万円台
• 来日日米財務相首脳会談

今日2025年10月27日月曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の高値でドルの安値の152円65銭付近から、円の安値でドルの高値の153円25銭付近の値幅約60銭で、本日17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は153円4銭付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の152円82銭付近の前東京終値比で約22銭の円安ドル高であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と市場時間に沿った世界外国為替証拠金取引 (FX / Foreign Exchange) マーケット・トレンドの動向と分析はまず、先週の日本市場終了後の欧州市場と英国ロンドン外国為替市場では、日本政府の高市早苗政権と日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) とのコミュニケーションの時間的制限などにより今月10月29〜30日の日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) の日銀金融政策決定会合での早期利上げ予想が市場で後退した円安進行や高市トレードの円安影響があった一方で、時間外の米国債券取引では米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が一時3.9%台から4.01%台に上昇した金利差トレードの円売りドル買いが入った影響では、先週金曜日の夜17時28分頃にドルは円相場で一時153円2銭付近と153円台への再上昇を見せていた。

しかし、時差先行の英国市場が先週末の英国夏時間終了に向ける中で、週遅れのサマータイムが11月の最初の週末まで続く米国市場では、米国政府機関の一部閉鎖が長引いていたものの特別発表の最新米国重要経済指標などを控えたイベントリスクがあり、一時153円台からはドルの利益確定売りと持ち高調整の抵抗も入ったことではドルは円相場で152円台後半に戻してから様子見でやや小動きになったため、先週金曜日の夜21時頃から始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場の始値は一時152円94銭付近であった。

米国市場では、先週金曜日の夜21時30分に最新米国重要経済指標でインフレ指標の9月米国消費者物価指数 (CPI / Consumer Price Index) の発表イベントがあり、前月比は前回と市場予想の0.4%を下回る0.3%に下振れし、前年同月比も前回の2.9%と市場予想の3.1%に対し3.0%と市場予想以下で、9月米国CPIコア指数も前月比が前回と市場予想の0.3%を下回る0.2%に鈍化したほか、前年同月比も前回と市場予想の3.1%を下回る3.0%であったことから、米国関税インフレ警戒緩和を受けて、米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) が今週10月28〜29日に開催予定の次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) における米国小幅利下げ予想が優勢さを保ち、発表時に米国小幅利下げによる日米金利差縮小予想でドルは円相場で一時152円26銭付近と152円台前半の米国市場の円の高値でドルの安値を記録した。

ただし、金利先物市場データの動向から米国政策金利の市場予想値を算出する米国シカゴ・マーカンタイル取引所 (CME / Chicago Mercantile Exchange） グループのフェドウオッチ (FedWatch) ツールでは、かねてから米国小幅利下げ予想が市場で確定値と考えられている70%を大幅に超えた90%台後半の優勢さを見せていたことではドルの下押しは限定的となり、今月の日銀の早期追加利上げの見送り予想が優勢であった円売りの影響が燻った円売りとドルの買い戻しが再び入り始めたことでは、ドルは円相場で反発を始めた。

また、米国ニューヨーク株式市場でも、米国主要企業の決算報告シーズンの影響に加えて、米中貿易摩擦懸念の警戒感が市場で緩和しており、米国主要株価三指数が揃ってプラス圏から始まり、史上最高値更新を視野に入れた続伸を見せ始めた米国主要株価上昇時のリスク選好のリスクオン (Risk-on) の低リスク通貨の円売りとドルの買い戻しが入り始めていた。

続いて、先週金曜日に夜22時45分に発表された最新米国経済指標で景気指標の10月米国製造業購買担当者景気指数 (PMI / Purchasing Managers’ Index) 速報値が前回と市場予想の52.0を上回る52.2に上昇し、10月米国サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) 速報値も前回の54.2と市場予想の53.5以上の55.2に上振れし、10月米国総合購買担当者景気指数 (PMI) 速報値も前回の53.9と市場予想の53.5を上回る54.8と、いずれも景気ボーダーラインの50を上回る好景気指標で市場予想以上に堅調であったことでも米国主要株価三指数上昇時の低リスク通貨の円売りがあったほか、安全資産の米国債売りの影響により先ほどの米国消費者物価指数 (CPI / Consumer Price Index) 下振れ後に一時3.9%台に反落していた米国長期金利が4.01%台に反発したため、債券利回りの金利差トレードの米国長期金利上昇時のドル買いの影響もあり、先週金曜日の夜22時50分頃にドルは円相場で一時153円2銭付近と、米国市場の円の安値でドルの高値を記録した。

とはいえ、時差先行の欧州英国市場が英国夏時間終了の時差調整の週末に向けており、先ほど同様に一時153円台からドルの利益確定売りや持ち高調整も入りやすかったほか、米国市場で先週金曜日の夜23時に発表された10月米国ミシガン大学消費者態度指数の確報値が前回の55.0と市場予想の54.5を下回る53.6に低下した影響もあり、米国ニューヨーク債券市場では一時4.01%台に反発していた米国長期金利が一時3.99%台に下押し後に、戻りが一時4.00%台付近であった影響では、ドルは円相場で152円台後半になっていた。

一方、米国ニューヨーク株式市場では、先述の米国主要株価三指数の米国ダウ工業株 (DJIA / Dow Jones Industrial Average) と米国S&P500種株価指数 (S&P500 / Standard and Poor’s 500 index) と米国ナスダック総合株価指数 (NASDAQ / National Association of Securities Dealers Automated Quotations Composite) が米国関税インフレ警戒感後退と金利警戒感緩和の影響もあって揃ってプラス圏の推移を続けたままで前日比の高値の終値をつけており、株価上昇時の低リスク通貨の円売りの影響が残ったことでは、対ドル円相場は前ニューヨーク終値比で円安ドル高のニューヨーク終値に向けていた。

このため、先週金曜日の21時頃から先週土曜日の朝5時55分頃までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場の値動きは、円の高値でドルの安値の152円26銭付近から、円の安値でドルの高値の153円2銭付近の値幅約76銭で、先週土曜日の朝5時55分頃のニューヨーク終値は152円57銭付近と、前営業日同時刻の152円57銭付近の前ニューヨーク終値比で約29銭の円安ドル高をつけて、週末を迎えていた。

先週末中のニュースでは、英国夏時間終了に伴う英国冬時間への時差変更の一方で、10月25日土曜日から10月26日日曜日にかけて米国政府のスコット・ベッセント財務長官が、マレーシアの首都アラルンプールで行われた5度目の米中貿易会談に中国政府関係者と出席し、米中貿易交渉の終了後に、「中国側がレアアース（Rare-earth / 希土類）の輸出規制を1年間延期する代わりに、米国側も100%の対中米国関税の発動を見送る方向」であることを明らかにし、米国ABCニュースなどのインタビューで、「1年間延期して検討し直すことになると思う」と発言したニュースの影響があり、米中貿易摩擦警戒感の緩和を受けて、週明けのアジア・オセアニア市場では円売りドル買いが先行し、今朝8時17分頃にドルは円相場で一時153円18銭付近と、153円台への再上昇を見せていた。

今日の午後から米国政府のドナルド・トランプ大統領とスコット・ベッセント財務長官が日本に来日し、片山さつき財務相との日米財務相会談と明日の高市早苗首相との日米首脳会談をするニュースも先週末から話題になっており、日本市場の週明けの今朝9時頃から始まった今日の日本の東京外国為替市場の対ドル円相場の始値も一時153円8銭付近と153円台からに始まりとなっていた。

ただし、日本政府の木原稔官房長官が、為替相場について、「安定した推移が重要であり、政府としては無秩序な動きを見極めている」と発言した円安牽制からは、今週の日米欧英の金融会合のイベントを控える中で市場警戒感による早期の利益確定や持ち高調整がやや入った時間があったほか、今朝の日本市場の仲値決済後に10月の月末を控えた国内輸出企業の円建て決算用のまとまった円買いドル売りの需要があった影響では、今朝10時18分頃に対ドル円相場は一時152円65銭付近への一時反発を見せており、今日の日本市場の円の高値でドルの安値を記録した。

しかし、米中貿易摩擦警戒感緩和の影響が続き、今日の日経平均株価は週明けの朝からプラス圏の推移で史上初の5万円台に乗せた後にも大幅高になっており、高市トレードの円売り株買いの影響を受けてドルは円相場で反発上昇し、午後14時17分頃に対ドル円相場は一時153円25銭付近と、再び153円台の今日の日本市場の円の安値でドルの高値を記録しており、欧州英国市場が昨日から英国冬時間になり日本市場参入が1時間遅れの夕方からとなる中では、日本市場における日経平均株価上昇時のリスク選好のリスクオンの国内第一安全資産の低リスク通貨の円売りの値動きが優勢であった。

午後15時30分頃には、今日の日経平均株価は史上初の5万円台に上昇後の5万512円32銭の終値をつけ、前営業日比1212円67銭高の＋2.46%の大幅高の史上最高値で大引けした。

昨日に日本時間との時差が8時間遅れだった英国夏時間 (BST / British Summer Time)が終了し、今日は日本との時差が9時間遅れの英国冬時間のグリニッジ標準時 (GMT / Greenwich Mean Time) になった英国ロンドン外国為替市場と、英国市場よりも1時間前後の時差先行の欧州市場は今日の日本市場では先週よりも遅い夕方以降の参入となったため、米国市場は今週末までは米国夏時間が続くが、今朝から米中貿易摩擦懸念緩和を受けて世界的な安全資産の米国債売りの影響で米国長期金利が上昇していた金利差トレードの影響は日本市場と時間帯が近い世界市場でもあった一方で、夕方16時台の米国長期金利の一時4.046%付近に上昇後の上昇幅縮小が勢いを増したのは、今夜17時頃からの英国市場であったため、今夜17時の東京終値の頃の対ドル円相場は153円台に留まっていた。

とはいえ、今週は英国冬時間と週遅れの米国夏時間との市場時差の間で、明日の日米首脳会談に続く米中首脳会談の予定があるほか、週内に日米欧の金融政策決定会合による政策金利発表を控えるイベントウィークであり、今週10月28〜29日の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) に続き、10月29〜30日には日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) の日銀金融政策決定会合があり、10月30日には欧州中央銀行 (ECB / European Central Bank) 理事会も控えており、来週11月6日には英国中央銀行 ( BoE / Bank of England) の金融政策委員会 (MPC / Monetary Policy Committee) も予定されているため、月末だけでなくイベントを控えた持ち高調整や様子見の値動きも抵抗も入り始めていたことでは、ドルは円相場で上昇幅を縮小し始めていた。

このため、今日17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は153円4銭付近で、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の152円82銭付近の前東京終値比で約22銭の円安ドル高となったが、今夜その後の欧州英国市場では一時152円台にも反落している。

今夜この後の米国市場では米国政府機関の一部閉鎖の影響もあって特に重要な経済指標の発表予定はないものの、米国債券市場では米国債の入札予定を控えており、深夜24時30分に米国2年債入札と26時に米国5年債入札が行われるほか、米国株式市場でも米国主要企業の決算報告シーズンが続くため、世界の株式市場と債券市場と金や原油先物などを含むコモディティ (商品先物) 市場などの為替相場への影響や、米中首脳会談貿やウクライナ情勢などの世界情勢や世界政治経済のニュースに加えて、米国政府のドナルド・トランプ大統領や日本政府の高市早苗首相などを含む世界の政治や経済の要人発言などのファンダメンタルズニュース分析は、最新経済指標データやテクニカル分析と共に世界のFXトレーダー達の値動き予想材料となっている。

今日の午後から日本に来日した米国政府のドナルド・トランプ大統領が、今日の皇族会見後の明日の朝に日本政府の高市早苗首相と日米首脳会談を予定しているほか、片山さつき財務相とスコット・ベッセント財務長官の日米財務相会談などの国内ニュースも注目されている。

また、今週は10月28〜29日の米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) と10月29〜30日の日銀金融政策決定会合の日米金融政策イベントと、10月30日の欧州中央銀行 (ECB / European Central Bank) 理事会を控えており、金融政策や見通しの影響が注目されているが、FRB高官達はイベント前の発言自粛のブラックアウト期間に入っている。

一方、欧州ユーロは、今日17時の東京外国為替市場のユーロ円相場の終値は177円80銭付近で、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の177円59銭付近の前東京終値比で約21銭の円安ユーロ高であった。

主な要因は、今週の日銀金融政策決定会合での早期追加利上げ予想の後退や、米中貿易摩擦懸緩和を受けて低リスク通貨の円売りが影響を及ぼし、今日の日経平均株価が史上初の5万円台に向けた先物からの上昇トレンドだった日経平均株価上昇時のリスク選好のリスクオンの値動きでは円売りユーロ買いが入りやすくなり、今朝の週明けのアジア・オセアニア市場でも今朝8時台の円相場でのドル上昇の外貨影響の波及もあって、今朝8時19分頃にユーロ円は一時178円14銭付近と1999年の単一通貨としての欧州ユーロ導入以来の史上最大の円安ユーロ高を記録していた。

欧州と経済圏が近く連れやすい英国ポンドも、今夜17時の今日の東京外国為替市場の英ポンド円相場の終値は203円74銭付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の203円50銭付近の前東京終値比では約24銭の円安ポンド高になっていた。

ユーロドルは、今夜17時の東京外国為替市場の終値は1.1619ドル付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の1.1620ドル付近の前東京終値比で約0.01セントの小幅なユーロ安ドル高であった。

主な要因は、米中貿易摩擦警戒感の緩和の影響によるドル買いや、世界的な安全資産の米国債売りの影響により米国債券価格低下時の利回り上昇が起きており、今日の夕方には米国長期金利が一時4.04%台に上昇し、東京終値の頃の17時に上昇幅を縮小しながらも一時4.039%付近であったことから金利差トレードの影響があったが、米国小幅利下げ予想が優勢さを保っていたことではドルが売られた時間もあり、また今日の日経平均株価の史上最高値を受けたリスクオンの円売りによる欧州ユーロ買いの外貨影響などもあったことではユーロドルは小幅域の東京終値となり、今夜その後の欧州英国市場では小幅なユーロ高ドル安への市場反転なども見せている。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2025月10月27日の日本時間（JST / Japan Standard Time）の20時47分（チャート画像の時間帯は英国冬時間 (GMT / Greenwich Mean Time / JST-9) になった英国ロンドン外国為替市場時間の11時47分頃) の人気のクロス円を中心とした為替レートは下表の通りである。なお、米国市場は2025年11月2日までは米国夏時間 (DST / Daylight Saving Time / JST-13) にあたり、英国市場から週遅れの今週末に米国冬時間への1時間の時差調整を控えていることには、日本時間との欧米市場との時差には注意が必要である。

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