FXニュース:日新首相指名高市トレード

2025年10月21日
今日2025年10月21日火曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の高値でドルの安値の150円47銭付近から、円の安値でドルの高値の151円61銭付近の値幅約1円14銭で、本日17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は151円16銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨日17時の150円74銭付近の前東京終値比で約42銭の円安ドル高であった...

 

東西FXニュース – 2025年10月21日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 米政府機関閉鎖終了観測
  • 米長期金利低下3.9%台
  • 米主要株価指数大幅続伸
  • 日片山財務相の観測報道
  • 日銀早期利上げ予想後退
  • 日経平均株価最高値続伸

今日2025年10月21日火曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の高値でドルの安値の150円47銭付近から、円の安値でドルの高値の151円61銭付近の値幅約1円14銭で、本日17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は151円16銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨日17時の150円74銭付近の前東京終値比で約42銭の円安ドル高であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と市場時間に沿った世界外国為替証拠金取引 (FX / Foreign Exchange) マーケット・トレンドの動向と分析はまず、昨日の日本市場終了後の欧州市場と英国ロンドン外国為替市場では、昨夜17時台に一部観測報道で日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) が来週10月29〜30日の日銀金融政策決定会合で今年度の国内総生産 (GDP / Gross Domestic Product) の見通しを上方修正する可能性が報じられた影響では昨夜18時8分頃にドルは円相場で一時150円27銭付近に下押ししたが、その直後の昨夜18時台には日本政府の自民党の高市早苗総裁と日本維新の会の吉村洋文代表が自民維新連立政権合意文書に署名したと報じられ、同市場からは翌日にあたる本日10月21日の臨時国会の首相指名選挙で高市早苗政権発足がほぼ確実視され始めたため高市トレードの円売りドル買いが再開してドルは円相場で反発し、昨夜20時42分頃に対ドル円相場は一時150円86銭付近に上昇していた。

時差先行の欧州英国市場の後半にあたる昨夜21時頃から始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場の始値は一時150円71銭付近であったが、昨夜の米国ニューヨーク株式市場で米国主要株価三指数の米国ダウ工業株 (DJIA / Dow Jones Industrial Average) と米国S&P500種株価指数 (S&P500 / Standard and Poor’s 500 index) と米国ナスダック総合株価指数 (NASDAQ / National Association of Securities Dealers Automated Quotations Composite) が揃ってプラス圏から上昇トレンドで始まった株価上昇時のリスク選好のリスクオン (Risk-on) で低リスク通貨の円が売られた影響では、昨夜22時37分頃にドルは円相場で一時150円85銭付近に上昇し、昨夜の米国市場における円の安値でドルの高値を記録した。

しかし、この日にも米国政府機関の一部閉鎖が長引いており、経済への影響の警戒感から安全資産の米国債の買い戻しが入った影響では、米国債券価格上昇に伴う利回り低下が起き、昨日の夕方の欧州英国市場では一時4.02%台に上昇していた米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が反落して一時3.99%台に低下したため、債券利回りを受けた金利差トレードの影響ではドルは円相場で反落し、昨夜23時38分頃に一時150円41銭付近と、昨夜の米国市場における円の高値でドルの安値を記録した。

ただし、米国政府のアメリカ合衆国国家経済会議 (NEC / National Economic Council) のケビン・ハセット委員長が米国CNBCのテレビ番組のインタビューにおいて、今月10月1日から始まった米国政府機関の一部閉鎖について、「今週中に終了する可能性がある」と発言したニュースが話題になったことでは、ドルの買い戻しが入り始めた。

また、ケビン・ハセット委員長は、先週末に全米各地で行われたドナルド・トランプ米国大統領に対する大規模なNo Kings (王は要らない) デモについて、「野党民主党は、デモ前の米国政府機関の再開は格好悪いと考えていた様だ」と指摘し、デモ終了を受けて、「事態は今週中に収束する可能性がある」とも述べ、その上で、もしも米国政府閉鎖が終わらなければ、米国ホワイトハウスは米国行政管理予算局 (OMB / Office of Management and Budget) と共に、「交渉のテーブルに着くために講じるべきより強力な措置を綿密に検討する必要があるだろう」と述べていた。

米国政府機関の一部閉鎖を受けては、政府系の米国雇用統計などの最新重要経済指標の発表が延期になる事態が起きていたため、今週金曜日の最新米国重要インフレ指標の米国消費者物価指数 (CPI / Consumer Price Index) は特別に発表される予定とされていたが、週内の米国政府機関閉鎖終了観測報道の影響では、来週の10月28〜29日の次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) で金融政策を決めるための追加データを待つことなく米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) の米国小幅利下げ予想がフェドウオッチで98.9%付近の優勢で、次回の米国金利据え置き予想値は1.1%付近であった影響では、米国長期金利低下時の金利警戒感緩和の影響もあってプラス圏で上昇していた米国主要株価三指数が大幅続伸の終値に向けたため、 米国株式市場後半の今朝未明の午前3時17分頃にドルは円相場で一時150円83銭付近に反発した。

また、米国政府のドナルド・トランプ大統領が、「中国の習近平国家主席と数週間以内に韓国で会う」と発言し、「中国と非常に公正で素晴らしい貿易に関するディールを共に結ぶことができると思う」と米中首脳会談への前向きな姿勢を見せた影響もあり、その一方で貿易交渉が合意に至らなければ11月1日から予定通り対中米国関税の上乗せ方針も示してはいたが、今月10月末の韓国でのアジア太平洋経済協力会議 (APEC / Asia-Pacific Economic Cooperation) での米中首脳会議に加えて、来年にも訪中する可能性を示唆したことも、米中貿易摩擦懸念の緩和を受けた株買いに繋がり、米国主要株価三指数は揃って大幅続伸の終値をつけたことでは、株価上昇時の低リスク通貨の円売りの影響もあった。

とはいえ、米国ニューヨーク債券市場では、米国利下げ予想の影響などで一時3.99%台に低下していた米国長期金利が、午前4時台には一時3.98%台にも低下したため、債券利回りの金利差トレードの影響では、ドルは円相場で市場高値を上抜けすることなく上昇幅を縮小した。

このため、昨夜21時頃から今朝6時頃までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場の値動きは、円の安値でドルの高値の150円85銭付近から、円の高値でドルの安値の150円41銭付近の値幅約44銭で、今朝6時頃のニューヨーク終値は150円75銭付近と、前営業日同時刻の150円61銭付近の前ニューヨーク終値比で約14銭の円安ドル高をつけていた。

今朝早朝のアジア・オセアニア市場に続き、今朝9時頃から始まった今日の日本の東京外国為替市場の対ドル円相場の始値は一時150円82銭付近と、本日10月21日の第219回臨時国会の首相指名選挙で、午後の衆参本会議で自民党の高市早苗総裁が第104代日本首相に指名される観測報道の影響では高市トレードの円売りドル買いから始まったが、今朝の一部報道では、高市早苗政権で「財務相に片山さつき元地方創生相を起用」と報じられた影響では、今年3月の英国ロイター (Reuters) 通信のインタビューで当時の対ドル円相場について、「120円が実力との見方が多い」という発言をしたが話題になった片山さつき財務相が円安是正に向ける可能性への市場警戒感が一時燻り、今朝9時54分頃にドルは円相場で一時150円47銭付近と、今日の日本市場における円の高値でドルの安値を記録した。

しかし、今朝までの米国主要株価三指数の大幅続伸に続き、今朝の東京株式市場では高市トレードの株買いが先行し、今日の日経平均株価がプラス圏から始まり、前日に続いて日経平均株価が史上最高値の続伸に向けた日米株価上昇時のリスク選好のリスクオンの影響では、国内第一安全資産の低リスク通貨の円売りが起きて、ドルは円相場で反発上昇した。

また、高市トレードの責任ある積極財政の財政赤字懸念の影響もあり、午後14 時前のニュースで衆参両院の本会議で日本政府の第104代首相に高市早苗首相が指名されたと報じられたことでも円が売られて円相場が下落した。

さらに、米国ブルームバーグ (Bloomberg) 通信などのニュース報道の影響があり、日銀内で「来週の日銀会合で利上げを急ぐ必要なし」との意見が出ているとの観測報道が世界市場で話題になり、午後からの欧州市場参入後の午後15時22分頃に対ドル円相場は一時151円61銭付近と151円台に上昇し、今日の日本市場の円の安値でドルの高値を記録した。

時間外の米国債券取引で米国長期金利低下の影響が続いていたこともあり、一時151円台後半の市場高値後のドルには利益確定や持ち高調整の抵抗も入り始めたが、午後15時30分頃には今日の日経平均株価が一時の史上初の5万円台を目前にした一時の上昇幅は市場後半の利益確定や持ち高調整の抵抗で縮小したものの、4万9316円6銭の終値をつけて前日比130円56銭高の+0.27%で大引けして史上最高値を続伸していた株価影響では低リスク通貨の円売りの影響が残ったため、ドルは円相場で151円台前半に留まった。

午後からの欧州市場と夕方からの英国ロンドン外国為替市場の参入を受けては、再びドルは円相場で151円台からの再上昇に向け始めたが、その前に日本市場が終盤を迎えたため、今夜17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は151円16銭付近で、昨日17時の150円74銭付近の前東京終値比では約42銭の円安ドル高になった。

なお、今夜その後の英国ロンドン外国為替市場では、高市トレードによる円売りの影響が続き、今夜19時51分頃にドルは円相場で一時152円5銭付近と152円台への上昇も見せている。

今夜この後の米国市場では、米国政府機関の一部閉鎖継続中で特に市場注目度が高い最新米国経済指標の発表予定はないものの、今週金曜日の10月24日の最新米国重要インフレ指標の9月米国消費者物価指数 (CPI / Consumer Price Index) の特別発表が注目されているほか、米国主要企業の決算報告シーズンが続いており、今夜この後の米国株式紫綬終了後の明日の朝には米国ネットフリックスの決算報告なども控えている。

来週の10月28〜29日の次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) を控えて米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) の高官達は発言自粛のブラックアウトとなるが、世界の株式市場と債券市場と金や原油先物などを含むコモディティ (商品先物) 市場などの為替相場への影響や、米中貿易交渉の行方とウクライナ情勢などの世界情勢や世界政治経済のニュースに加えて、米国政府のドナルド・トランプ大統領などを含む世界の政治・経済の要人発言などのファンダメンタルズニュース分析は、最新経済指標データやテクニカル分析と共に世界のFXトレーダー達の値動き予想材料になっている。

一方、欧州ユーロは、今日17時の東京外国為替市場のユーロ円相場の終値は175円69銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨日17時の175円78銭付近の前東京終値比で約9銭の小幅な円高ユーロ安であった。

主な要因は、今日の日経平均株価の史上最高値続伸の影響では、午後15時26分頃には欧州ユーロは低リスク通貨の円に対して一時176円24銭付近に上昇したが、午後15時半に東京株式市場終了に伴う利益確定や持ち高調整の抵抗が日本市場終盤の円の買い戻しと共に入った影響ではこの時間には一時175円台に反落したため前日比で小幅な円高ユーロ安になっていたが、今夜その後の欧州英国市場では高市トレードの影響もあって欧州ユーロは円相場で今夜18時には再び176円台に反発上昇して円安ユーロ高に戻している。

ユーロドルは、今夜17時の東京外国為替市場の終値は1.1664ドル付近と、前営業日同時刻にあたる昨夜17時の1.1662ドル付近の前東京終値比で約0.02セントのより小幅なユーロ高ドル安であった。

主な要因は、時間外の米国債券取引で米国10年債の利回り低下の影響によるドル売りが影響を及ぼしていた時間であったことから小幅なユーロ高ドル安の東京終値になっていたが、夕方にプラス圏から始まった欧州主要株価指数の独DAX (Deutscher Aktien-index) が、仏財政への警戒感が燻る中で今夜その後に反落を見せた時間には、ドルが円相場で上昇幅を拡大した外貨影響の波及もあり、今夜19時台にはユーロ安ドル高の市場反転も見せている。

英国ポンドは、今夜17時の今日の東京外国為替市場の英ポンド円相場の終値は202円40銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨日の夜17時の202円22銭付近の前東京終値比では約18銭の円安ポンド高であった。

主な要因は、高市トレードの円売りに加えて、英国10年債の利回りが4.5%台で上昇した影響があり、今朝は一時1.681%付近に上昇していた日本の新発10年債の利回りが指標となる国内長期金利が午後の観測報道の影響などで来週の日銀の早期の追加利上げ予想の後退を受けて反落し、午後に一時1.65%付近まで低下した債券利回りの金利差トレードの日英金利差の為替相場への影響があった。

ただし、本日付けで英国統計局が発表した9月の英国公的部門の純借入額は前年同月比で8.6%増加しており、英国政府の増税の可能性が意識されたことは上値を一時押さえた。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2025月10月21日の日本時間(JST / Japan Standard Time)の19時46分(チャート画像の時間帯は英国夏時間 (BST / British Summer Time / JST-8) の英国ロンドン外国為替市場時間の11時46分頃) の人気のクロス円を中心とした為替レートは下表の通りである。なお、米国市場は2025年3月9日から11月2日まで米国夏時間 (DST / Daylight Saving Time / JST-13) に日本との時差が1時間短縮に調整されており、欧州英国市場も2025年3月30日から10月26日まで英国夏時間のサマータイム (BST / British Summer Time / JST-8) に時差調整されていることには注意が必要である。

通貨ペア JST 19:46の為替レート 日本市場前営業日JST 17:00前東京終値比
ドル/円 151.93 〜 151.95 +1.19 (円安)
ユーロ/円 176.39 〜 176.41 +0.61 (円安)
ユーロ/ドル 1.1608 〜 1.1610 −0.0054 (ドル高)
英ポンド/円 203.22 〜 203.28 +1.00 (円安)
スイスフラン/円 191.10 〜 191.16 +1.06 (円安)
豪ドル/円 98.53 〜 98.57 +0.61 (円安)

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