FXニュース:日自民維新連立政権合意

2025年10月20日
今日2025年10月20日月曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の安値でドルの高値の151円21銭付近から、円の高値でドルの安値の150円50銭付近の値幅約71銭で、...

 

東西FXニュース – 2025年10月20日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 日連立進展高市トレード
  • 米地銀信用警戒感が緩和
  • 米中貿易摩擦警戒感後退
  • 米長期金利上昇4%台に
  • 米主要株価三指数が上昇
  • 日経平均株価最高値更新
  • 日銀高田委員タカ派発言

今日2025年10月20日月曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の安値でドルの高値の151円21銭付近から、円の高値でドルの安値の150円50銭付近の値幅約71銭で、本日17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は150円74銭付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の149円68銭付近の前東京終値比で約1円6銭の大幅な円安ドル高であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と市場時間に沿った世界外国為替証拠金取引 (FX / Foreign Exchange) マーケット・トレンドの動向と分析はまず、先週金曜日の夜20時31分頃の日本市場終了後の欧州市場と英国ロンドン外国為替市場では、日本の「自民党と日本維新の会の連立協議が進展した」との報道を受けた高市トレードの円売りドル買いが入ったほか日経平均株価先物が反発上昇に向けており、また前日に米国地方銀行の信用リスクへの警戒感から反落していた米国主要株価先物にも過度な警戒感の緩和による買い戻しが入り、時間外取引の米国債券取引では世界的な安全資産の米国債が売られて米国債券価格低下時の利回り上昇が起き、米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利の反発を受けた金利差トレードのドルの買い戻しで、ドルは円相場で一時150円33銭付近に反発上昇した。

時差先行の欧州英国市場の後半にあたる先週金曜日の夜21時頃から始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場の始値は一時150円23銭付近であったが、この日にも米国政府機関の一部閉鎖が長引いており、経済への影響の警戒感から安全資産の米国債の買い戻しによる一時抵抗が混ざったことに加えて、欧州中央銀行 (ECB / European Central Bank) のクリスティーヌ・ラガルド総裁が国際通貨金融委員会 (IMFC / International Monetary and Financial Committee) に向けて、「欧州ユーロ圏のインフレの見通しは依然として不確実性が高く、世界の通商政策環境もなお不安定で上振れと下振れの両方のリスクをもたらしている」が、「同時に、新たな情報が入ってくるにつれて、上下両方向についてのリスクの幅は狭まった」としており、国際貿易に関する緊張感は依然として脅威であり続けてはいるが、欧州インフレに対するリスクは以前ほどの過度な警戒感はなくなってきたとの市場観測を受けて、米国長期金利上昇時に対ドルで売られていた欧州ユーロの買い戻しの一時抵抗が入った外貨影響もあり、先週金曜日の夜22時46分頃に対ドル円相場は一時150円16銭付近と、この日の米国市場の円の高値でドルの安値を記録した。

しかし、米国政府のドナルド・トランプ大統領が、中国に対する米国関税の上乗せは「持続可能ではない」とし、「中国とは上手くやっていけると思う」と中国政府の習近平 (Xi Jinping) 国家主席との米中首脳会談に対する前向きな発言をしたほか、米国政府のスコット・ベッセント財務長官も「中国との件は徐々に落ち着くだろう」と楽観的な発言をしたことが話題になり、米中貿易摩擦懸念の緩和を受けて、前日の米国地銀リスク警戒感がやや緩和されてきたことで買い戻しが入り始めていた米国主要株価三指数がマイナス圏からの反発上昇でプラス圏に向けたため、先物を含めた日米株価上昇時のリスク選好のリスクオン (Risk-on) で安全資産の米国債に再び売りが入り、米国長期金利が米国市場前半の一時3.9%台から米国市場後半の4.0%台に向け始めたことを受けた米国長期金利上昇時のドル買いが入り、同時に低リスク通貨の円売りも入ったため、ドルは円相場で上昇した。

先週土曜日の午前1時15分頃から米国ワシントンにおけるイベントで次回10月28〜29日の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) の投票権を持つ米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) 高官の米国セントルイス連銀のアルベルト・ムサレム総裁の発言があり、「減速する米国労働市場を下支えするため、年内にあと1回の追加利下げを支持する可能性がある」としたが、市場予想で優勢であった年内2回を下回る米国利下げに慎重なタカ派寄りの発言となり、「経済の不確実性を踏まえ、政策判断は会合ごとに行うべき」で、「予め決められた道筋を進むべきではないと考えている」と慎重なデータ重視の姿勢を強調した。

米国政府機関の一部閉鎖で政府系の経済データの発表延期が相次ぐ中でも、今週10月24日の金曜日に予定されていた最新米国重要経済指標でインフレデータの9月米国消費者物価指数 (CPI / Consumer Price Index) の発表が特別に行われるとの観測もあったことから、米国インフレ警戒感を受けて先週に一時は数%の再浮上を見せていた次回の米国大幅利下げ予想が後退して再び0%以下の圏外に向けた一方で、1.1%付近ではあるが次回の米国金利据え置き予想値が復活したため、次回の米国小幅利下げ予想は90%台の優勢さを保ち続けていたが、一時浮上していた一部の米国大幅利下げ予想の後退に対し一部の米国金利据え置き予想の再浮上を受けて、米国長期金利が一時4.018%付近に上昇した。

米国ニューヨーク株式市場では、 米国長期金利の上昇受けては、揃ってプラス圏に反発上昇していた米国主要株価三指数の米国ダウ工業株 (DJIA / Dow Jones Industrial Average) と米国S&P500種株価指数 (S&P500 / Standard and Poor’s 500 index) と米国ナスダック総合株価指数 (NASDAQ / National Association of Securities Dealers Automated Quotations Composite) にやや抵抗が入った時間があったものの、前日には米地銀2行が融資に対する不正行為に対して訴訟したニュースを受けて一時急落していた米国金融株に規模が限定的との観測を受けた警戒感緩和の買い戻しが入ったほか、米中貿易摩擦懸念緩和を受けて、米国主要株価三指数は抵抗後には更に上昇して揃って高値引けの終値をつけたため、株価上昇時のリスク選好のリスクオンの影響により低リスク通貨の円が売りに対し、米国長期金利上昇時の主要通貨全般に対するドル買いの影響が続いた。

また、米国格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ (S&P / Standard & Poor’s) が、最近の欧州ユーロ圏のフランス政治懸念の影響を受けた財政健全性の警告と共にフランスの国家信用等級を以前のAA-ランクからA+に一段階格下げしたニュースがあり、欧州ユーロに対してもドルが買われた外貨影響が対ドル円相場に波及したほか、明日10月21日召集の日本政府の臨時国会で行われる首相指名選挙で、自民党の高市早苗総裁が選出される可能性が高まった観測報道の世界ニュースを受けた高市トレードの円売りも入っていた影響などもあったため、週末を控えた米国市場終盤の利益確定や持ち高調整によるドルの買い戻しも入る中で、先週土曜日の午前5時51分頃にドルは円相場で一時150円64銭付近と、150円台後半の米国市場の円の安値でドルの高値を記録した。

このため、先週金曜日の夜21時頃から先週土曜日の朝5時55分頃までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場の値動きは、円の高値でドルの安値の150円16銭付近から、円の安値でドルの高値の150円64銭付近の値幅約48銭で、先週土曜日の朝5時55分頃のニューヨーク終値は150円61銭付近と、前営業日同時刻の150円43銭付近の前ニューヨーク終値比で約18銭の円安ドル高をつけて、先週末を迎えた。

週明けの今朝早朝のアジア・オセアニア市場では、ドルは円相場で一時150円36銭付近まで上昇幅を縮小後に、本日中にでも日本政府の自民党と日本維新の会が政策協議で合意する期待感が高まる中で、今日の日本市場に向けて今朝7時頃から高市トレードの円売りが再開したほか、時間外の米国債券取引では一部の米国大幅利下げ予想の後退と金利維持予想の再浮上を受けて今朝7時頃に米国長期金利が一時4.027%付近に上昇した時間があったため、債券利回りの金利差トレードの影響もあって、今朝8時19分頃にドルは円相場で一時150円97銭付近に上昇し、その影響から、今朝9時頃からの今日の日本の東京外国為替市場の対ドル円相場の始値は一時150円92銭付近で、今日の日本市場は20日で日本の貿易企業の決済日が集中しやすい5と10が付く日の五十日 (ごとおび / ゴトーび) で日本企業の輸入実需の円売りドル買いが活発になったほか、今朝の東京株式市場で先週末の日経平均株価先物から高市トレードの反発上昇を見せていた日経平均株価がプラス圏から始まり、更に上昇して史上最高値更新に向けた株価上昇時のリスク選好のリスクオンの国内第一安全資産の低リスク通貨の円売りがドルなどの主要通貨に対して入ったため、今朝10時22分頃に対ドル円相場は一時151円21銭付近と、一時151円台の今日の日本市場の円の安値でドルの高値を記録した。

また、この時間には、日本政府の自民党と日本維新の会の連立政権樹立合意の報道の影響があり、12項目についての合意がほぼまとまり、自民党の高市早苗総裁と本日10月20日の夜18時から会談して正式に連立政権の合意書に署名するとされ、日本維新の会の代表である吉村洋文大阪府知事が今朝、自民党の高市早苗総裁に電話で、「連立合意する。共に日本を前に進めていきましょう」と伝えたと報じられたニュースの影響のよる円売りも入っていた。

ただし、先週末の東京終値の149円台から週明けの今朝に一時151円台の大幅な円安ドル高が進行したことを受けては、五十日の円安ドル高時には日本の国内輸出企業の円買いドル売りも入りやすくなることもあり、市場高値後のドルには利益確定や持ち高調整の抵抗が入り、ドルは円相場で上昇幅を縮小して150円台に戻し始めた。

今日の昼の12時50分頃から広島市の講演における日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) の政策委員会の高田創日銀審議委員のタカ派発言の影響もあり、日銀が目指す2%の物価安定目標について、「物価目標の実現はおおむね達した」と指摘し、日銀の金融政策の正常化に向けた日本の政策金利について、「利上げに向け、機が熟した」と発言し、今月10月29~30日の日銀金融政策決定会合での追加利上げに積極的な姿勢を示したことが話題になったことも円の買い戻しに繋がったほか、国内債券市場では新発10年債の利回りが指標となる国内長期金利が1.67%台に向けて上昇し、午後14時30分頃に対ドル円相場は一時150円50銭付近と、今日の日本市場の円の高値でドルの安値を記録した。

しかし、午後15時30分頃に今日の日経平均株価は今朝からプラス圏の推移を続けたままで4万9185円50銭の終値をつけ、前営業日比1603円35銭高の+3.37%の大幅高で大引けしたことでは、株価上昇時のリスク選好のリスクオンの円売りの影響が残ったほか、午後からの欧州市場と夕方からの英国ロンドン外国為替市場の参入を受けて、米国長期金利が午後16時15分頃には一時4.029%付近と再び上昇したため、ドルも円相場で150円台後半に再上昇した。

このため、今日17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は150円74銭付近で、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の149円68銭付近の前東京終値比では約1円6銭の大幅な円安ドル高になっていた。

今日の日本市場終了後の欧州市場と英国ロンドン外国為替市場では、今夜17時台後半に一部報道で日銀が2025年度の日本の国内総生産 (GDP / Gross Domestic Product) を小幅に上方修正する可能性を報じた影響では再び日銀の追加利上げ予想による円買いが入り、今夜18時8分頃にドルは円相場で一時150円27銭付近まで下押しした時間があったが、今夜18時台のニュースでは、今朝報じられていた通り、自民党の高市早苗総裁と日本維新の会の吉村洋文代表が会談し、自民維新の連立政権合意文書に署名したと報じられ、明日10月21日の臨時国会での首相指名選挙で高市早苗政権が発足する見込みが高まり、「ほぼ確実」との観測が高まり、高市トレードの円売りドル買いが再開したことでは、今夜19時11分頃にはドルは円相で一時150円84銭付近と150円台後半に再上昇している。

今夜この後の米国市場では、米国政府機関の一部閉鎖が続く中で特に注目度が高い最新米国経済指標の発表予定はないものの、今週金曜日の10月24日には最新米国重要インフレ指標の9月米国消費者物価指数 (CPI / Consumer Price Index) の発表が特別に行われるとの観測が市場で意識されている。

なお、来週の10月28〜29日の次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) の日程が近づくにつれて、米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) 高官達は、発言自粛期間のブラックアウトを控えているが、引き続き、世界の株式市場と債券市場と金や原油先物などを含むコモディティ (商品先物) 市場などの為替相場への影響や、米中貿易交渉の行方とウクライナ情勢などの世界情勢や世界政治経済のニュースに加えて、米国政府のドナルド・トランプ大統領などを含む世界の政治・経済の要人発言などのファンダメンタルズニュース分析は、最新経済指標データやテクニカル分析と共に世界のFXトレーダー達の値動き予想材料となっている。

一方、欧州ユーロは、今日17時の東京外国為替市場のユーロ円相場の終値は175円78銭付近で、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の175円34銭付近の前東京終値比で約44銭の円安ユーロ高であった。

主な要因は、今日の日経平均株価が高市トレードの再燃により大幅に上昇し、史上最高値更新をつけた株価影響の低リスク通貨の円売りに対して、ドルだけでなく欧州ユーロや英国ポンドも円相場で買われて上昇した。

そのため、英国ポンドも、今夜17時の今日の東京外国為替市場の英ポンド円相場の終値は202円22銭付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の201円12銭付近の前東京終値比では約1円10銭の大幅な円安ポンド高になった。

ユーロドルは、今夜17時の東京外国為替市場の終値は1.1662ドル付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日の夜17時の1.1715ドドル付近の前東京終値比で約0.53セントのユーロ安ドル高であった。

主な要因は、先述の通り、欧州ユーロ圏のフランスの格下げの影響などがあり、米中貿易摩擦懸念緩和や米国大幅利下げ予想の後退を受けた米国長期金利上昇時のドル買いが影響を及ぼしたほか、円相場におけるドル上昇圧の外貨影響もユーロドル相場に波及していた。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2025月10月20日の日本時間(JST / Japan Standard Time)の19時59分(チャート画像の時間帯は英国夏時間 (BST / British Summer Time / JST-8) の英国ロンドン外国為替市場時間の11時59分頃) の人気のクロス円を中心とした為替レートは下表の通りである。なお、米国市場は2025年3月9日から11月2日まで米国夏時間 (DST / Daylight Saving Time / JST-13) に日本との時差が1時間短縮に調整されており、欧州英国市場も2025年3月30日から10月26日まで英国夏時間のサマータイム (BST / British Summer Time / JST-8) に時差調整されていることには注意が必要である。

通貨ペア JST 19:59の為替レート 日本市場前営業日JST 17:00前東京終値比
ドル/円 150.71 〜 150.73 +1.03 (円安)
ユーロ/円 175.64 〜 175.66 +0.30 (円安)
ユーロ/ドル 1.1652 〜 1.1656 −0.0063 (ドル高)
英ポンド/円 202.01 〜 202.07 +0.89 (円安)
スイスフラン/円 190.10 〜 190.16 +0.48 (円安)
豪ドル/円 97.81 〜 97.85 +1.06 (円安)

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