FXニュース:米重要経済指標発表を控え

2024年5月30日
FXニュース:米重要経済指標発表を控え

 

東西FXニュース – 2024年5月30日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 米ベージュブック経済拡大
  • 米景気要因影響インフレ圧
  • 債券利回り受け日米金利差
  • 日米株価下落でリスク回避
  • イベントリスクの買い控え
  • 米GDPとPCEデフレーター

今日2024年5月30日木曜日の日本の東京外国為替市場の9時頃から17時頃までの対ドル円相場の為替レートは、円の安値でドルの高値の157円63銭付近から、円の高値でドルの安値の156円53銭付近の値幅約1円10銭で、今夜17時の今日の東京外国為替市場のドル円の終値は156円97〜99銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨日17時の157円12〜13銭付近の前東京終値比で約15銭の円高ドル安であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と時間に沿った世界FX市場のトレンド動向の分析は、まず昨日の日本市場終了後の昨夜21時頃の英国ロンドン外国為替市場では、欧州ユーロ圏主要国ドイツの最新経済指標の5月の独消費者物価指数 (CPI / Consumer Price Index) の速報値が発表され、前月比は前回の0.5%と市場予想の0.2%に対し0.1%に鈍化し、前年同月比は前回の2.2%よりは上昇したものの市場予想通りの2.4%であったことから、欧州中央銀行 (ECB / European Central Bank) の利下げの方が、米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) の利下げよりも先行するという市場予想が優勢さを保ち、債券市場では米国長期金利が一時4.573%付近に上昇し、日米金利差の円売りドル買いや、欧州ユーロに対してもドルが買われたため、昨夜21時頃から始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は一時157円27銭付近の始値であった。

ただし、プレ・マーケットが始まっていた米国ニューヨーク株式市場では、金利上昇警戒感もあり、米国主要株価が下落傾向であったため、リスク回避のリスクオフ (Risk-off) の安全資産買いで、利回り上昇時に価格が低下していた米国債や低リスク通貨の円を買う反発もあったことでは、米国10年債の利回りが指標の米国長期金利は昨夜21時35分頃に一時4.565%付近に反落し、債券利回りを受けた日米金利差縮小時の円買いドル売りも相まって対ドルの円相場が反発したことでは、昨夜21時37〜39分頃と21時42〜44分頃と22時2分頃にドルは円相場で一時157円16銭付近の米国市場の円の高値でドルの安値を記録した。

しかし、その後には米国長期金利が反発上昇に向かい、ドルの買い戻しが入り始めた。昨夜23時に発表された最新米国経済指標の5月の米国リッチモンド連銀製造業指数は、前回の-7と市場予想の-6を上回る0に改善されたため、景気要因の米国インフレ圧が意識され、米国長期金利は発表時の一時4.596%付近から4.62%台に向けて上昇したため、日米金利差拡大時の円売りドル買いでドルは円相場で上昇し、午前1時31分頃には一時157円71銭付近の米国市場の円の安値でドルの高値を記録した。

午前2時には米国ニューヨーク債券市場で米国7年債の入札があり、低調な入札結果を受けた米国債価格低下に伴う利回り上昇の影響が他の種類の米国債に波及し、米国10年債の利回りが指標の米国長期金利は更に上昇し、午前2時10分頃の一時4.630%付近の今年5月以来の日米金利差拡大に向けたため、ドルは円相場で午前2時2分頃と2時4分頃と2時11〜12頃に、市場高値の一時157円71銭付近で何回も高止まりを見せていた。

午前3時には、米国のニューヨーク、アトランタ、ボストン、シカゴ、ミネアポリス、フィラデルフィア、セントルイス、クリーブランド、ダラス、カンザスシティー、リッチモンド、サンフランシスコの12の地区の連邦準備銀行が経済状況をまとめた米国地区連銀経済報告のベージュブック (Beige Book) が公開され、「米国の経済活動は、前回の報告時点から拡大を続けた」ことや、「物価は、緩やかなペースで上昇」、「短期的な物価上昇は、緩やかなペースで継続する見通し」とタカ派の内容であったことを受けて、米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) の2週間前の水曜日に発表されて、米国の金融政策を変更するかどうかの判断材料に用いられていることが知られているため、最近相次いでいた米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) 高官達のタカ派発言が意識されたことでも、ドルは円相場で高値圏の推移を続けた。

一方、前述の米国ニューヨーク株式市場では、金利上昇警戒感が続いており、米国主要株価三指数が揃って下落し、米国ダウ工業株30種 (Dow Jones Industrial Average) は前日比で大幅安。米国ナズダック総合 (NASDAQ Composite) と米国S&P500種 (Standard and Poor’s 500) も前日比で小幅安の終値に向かったことでは、リスク回避のリスクオフによる安全資産の米国債買いや低リスク通貨の円買いが円相場でのドルの上値を抑える抵抗となっていた。

また、今夜この後や明日に最新米国重要経済指標の発表イベントを控えていることでも、市場終盤には利益確定やイベント前の持ち高調整やイベントリスクの買い控えが入り始めた。

ただし、安全資産の米国債買いの抵抗を交えながらも、米国の景気要因のインフレ圧を受けた米国高金利長期化予想や米国政策金利の金利先高観では、米国ニューヨーク債券市場の終値時点の米国長期金利は4.610%と、前日比では0.054%高であった。

このため、昨夜から今朝までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は、円の高値でドルの安値の157円16銭付近から、円の安値でドルの高値の157円71銭付近の値幅約55銭の値動きで、今朝6時頃のニューヨーク終値は157円64銭付近と、前営業日同時刻の前ニューヨーク終値の157円17銭付近と比べて約47銭の円安ドル高をつけていた。

今朝早朝のアジア・オセアニア市場に続き、今朝9時頃から始まった今日の日本の東京外国為替市場の対ドル円相場は一時157円63銭付近の始値および今日の日本市場の円の安値でドルの高値となり、今夜と明日の最新米国重要経済指標の発表イベントを控えたイベントリスクの持ち高調整と円の買い戻しやドルの買い控えの影響があったほか、前述の米国主要株価三指数下落の影響もあって、今日の東京株式市場で日経平均株価が大幅に下落したため、日米株価下落時のリスク回避のリスクオフ (Risk-off) でも国内第一安全資産の低リスク通貨の円が買われたため、対ドルの円相場が上昇を続けた。

今朝9時55分の日本市場の仲値決済に向けては、今日は30日で日本の貿易企業の決済日が集中しやすい5と10が付く日の五十日 (ごとおび / ゴトーび) であったため、国内輸出企業の円買いドル売りが優勢であったことでも、円がドルに対して上昇した。

また、今朝の日本市場の時間外の米国債取引で一時4.628%付近に再上昇後の米国長期金利が昨夜の高利回りを上抜けしないまま、今日の午後には一時4.590%付近に向けて大幅に反落して低下した一方で、日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) の追加利上げ予想が市場で燻る中で、新発10年物の日本国債の利回りが指標となる国内長期金利は一時1.1%付近の高利回りを記録したことも、日米金利差縮小時の円買いの円相場を支えていた。

今日の午後15時台には、今日の日経平均株価は一時の前日比900円超の下落幅は縮めたものの、3万8054円13銭の終値をつけ、前日比502円74銭安の大幅高で大引けしたため、リスクオフの円買いムードが続き、米国長期金利の低下を受けた日米金利差縮小時の円買いドル売りの影響もあり、対ドルの円相場は午後16時14分頃に一時156円53銭付近の今日の日本市場の円の高値でドルの安値を記録した。

ただし、夕方の英国ロンドン外国為替市場では、米国長期金利が一時4.590%付近で下げ止まって反発を始めたこともあり、世界的に流動性が高い取引通貨でもあるドルが買い戻され始めたことでは、日本市場終盤にはドルは円相場で今日の下げ幅を縮め始めた。

このため、今夜17時の今日の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は156円97〜99銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨夜17時の157円12〜13銭付近の前東京終値比では約15銭の円高ドル安になった。

今夜この後の米国ニューヨーク外国為替市場では、最新米国重要経済指標の発表予定や次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC) の投票権を持つ米国連邦準備制度理事会 (FRB) 高官の発言予定などがあり、日本時間の経済指標カレンダーのスケジュールは、今夜21時30分に1〜3月四半期の米国実質国内総生産 (GDP / Gross Domestic Product) の改定値、同四半期の米国GDP個人消費の改定値、同四半期の米国コアPCEと、前週分の米国新規失業保険申請件数と前週分の米国失業保険継続受給者数、4月の米国卸売在庫が同時発表されるイベント時間があり、続いて今夜23時に4月の米国住宅販売保留指数、深夜24時0分に週間米国原油在庫、25時5分頃から次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC) の投票権を持つ米国連邦準備制度理事会 (FRB) 高官の米国ニューヨーク連邦銀行のウィリアムズ総裁の発言予定などを控えている。

また、明日の5月31日金曜日の夜にも、最新米国重要経済指標の4月の米国個人消費支出 (PCE / Personal Consumption Expenditures) 物価指数のPCEデフレーターの発表予定のイベント予定も注目されている。

一方、欧州ユーロは、今夜17時の東京外国為替市場の今日のユーロ円相場の終値は169円67〜69銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨日17時の170円45〜46銭付近と比べて約78銭の円高ユーロ安であった。

主な要因は、先述の通り、欧州ユーロ圏主要国ドイツのインフレ指標を受けて、欧州中央銀行 (ECB) の利下げ開始時期が近づいてきているという市場予想の影響があったほか、今日の日経平均株価の大幅下落を受けたリスク回避のリスクオフの低リスク通貨の円買いの影響で、欧州ユーロに対しても円相場が上昇した。

ユーロドルは、今夜17時の東京外国為替市場の終値は1.0807〜1.0809ドル付近で、前営業日同時刻にあたる昨夜17時の1.0847〜1.0849ドル付近と比べると約0.40セントのユーロ安ドル高であった。

主な要因は、日米株価下落時のリスク回避のリスクオフの影響で、世界的に流動性が高い安全資産のドルや低リスク通貨の円が、リスク市場に弱い欧州ユーロに対して買われたほか、昨夜のドイツのインフレ指標を受けて、欧州利下げの方が米国利下げ時期よりも早期という市場予想が優勢であった。

なお、本日17時の東京終値後の今夜18時の英国ロンドン外国為替市場で発表された欧州ユーロ圏総合の最新経済指標の5月の欧州消費者信頼感の確定値は、前回と市場予想通りの-14.3の横ばいであったが、同時発表の5月の欧州経済信頼感は前回の95.6と市場予想の96.2に対し96.0で、4月の欧州失業率は前回と市場予想の6.5%に対し6.4%と強弱混合であった。

英国ポンドは、今夜17時の今日の東京外国為替市場の英ポンド円相場の終値は199円46〜52銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨夜17時の200円44〜50銭付近と比べて約98銭の円高ポンド安であった。

主な要因は、他の主要通貨であるドルや欧州ユーロに対する今日の低リスク通貨の円買いや金利差縮小時の円高圧が、欧州ユーロの影響を受けやすい英国ポンドに対しても波及した。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2024年5月30日の日本時間(JST)18時56分(チャート画像の時間帯は、3月最終日曜日から英国夏時間 (BST / British Summer Time) に1時間時差変更され、日本から時差8時間遅れになった英国ロンドン外国為替市場の英国夏時間 (BST / GMT+1 / JST-8) の10時56分頃) の人気のクロス円を中心とした東京外為前営業日比の為替レートは下表の通りである。(なお、米国市場でも3月第二日曜日から、米国夏時間 (EDT / Eastern Daylight Time / GMT-4 / JST-13) になっている。)

通貨ペア JST 18:56の為替レート 日本市場前営業日JST 17:00の前東京終値比
ドル/円 156.90 〜 156.92 -0.22 (円高)
ユーロ/円 169.68 〜 169.69 -0.77 (円高)
ユーロ/ドル 1.0813 〜 1.0814 -0.0034 (ドル高)
英ポンド/円 199.48 〜 199.54 -0.96 (円高)
スイスフラン/円 172.98 〜 173.04 +0.74 (円安)
豪ドル/円 103.75 〜 103.79 -0.78 (円高)


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