FXニュース:日本政府為替介入懸念減退で日米金利差拡大予想の円安が再燃

2022年9月12日
FXニュース:日本政府為替介入懸念減退で日米金利差拡大予想の円安が再燃|

 

東西FXニュース – 2022年9月12日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 米連邦準備理事会(FRB)関係者の大幅利上げタカ派発言が継続
  • 来週のFOMCで0.75%の米大幅利上げ継続予想の予測値が9割の優勢に
  • 欧州利上げ後の日欧金利差拡大等でユーロ円が一時145円台の円安に

今日2022年9月12日月曜日の日本の東京外国為替市場の9時から17時の外為取引時間の対ドル円相場の為替レートは、円の安値が143円50銭前後から高値142円34銭前後の値動き幅約1円16銭で、今夜17時の東京外国為替市場の終値は142円82〜83銭前後で、前営業日同時刻の前東京終値付近と比較すると、約46銭の円安ドル高であった。

原因は、先週は一時144円99銭付近に円安ドル高が急速に進行したことから、先週金曜の日本政府の岸田首相と日本銀行(日銀)の黒田総裁の会談では、海外市場で急速な円安への日本政府介入懸念による週末前の持ち高調整の円安抵抗が一時起き、欧州市場時間に一時141円50銭付近までの値動きはしたものの、週明けの今日には、口先介入の延長と日本市場では受け止められていたことなどから海外市場でも日本政府介入懸念が減退し、元々の世界トレンドであった日米の金融政策の違いの日米金利差拡大予想による円安ドル高が今日は再燃した。

また、先週末の金曜の夜から土曜の朝までの米国ニューヨーク外国為替市場では、来週の9月20~21日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えた米連邦準備理事会(FRB)関係者達のタカ派発言が相次いで継続し、0.75%の大幅利上げを3会合連続で実施する市場予想が約9割近い優勢になった。

原因は、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長などをはじめとする、かねてから米連邦公開市場委員会(FOMC)参加者などの関係者要人発言に加えて、9日の金曜にも米セントルイス連銀のブラード総裁が「0.75%の利上げに大きく傾いている。年末辺りには3.75%から4%の政策金利が望ましいと考えている」と発言をし、ウォラー理事も「今月のFOMCでは大幅な利上げを支持する」などのタカ派発言があった。

ただし、先週末の欧州市場と米国市場では、先週に急速に進んだ円安に対して日本政府の為替介入への警戒感があり、週末前の調整で高値圏からのドル売りが起きた直後であったために、土曜の朝6時の米国ニューヨーク終値は142円60~70銭で、前ニューヨーク終値比では円高ドル安の円安抵抗の影響が残っていた。

しかし、そのトレンドを受けた今週の日本の東京外国為替市場市場では、今朝までに米政策金利市場予測ツールのフェド・ウオッチ・ツール(Fed Watch Tool)でも、大幅利上げ後のターゲット金利が3.00〜3.25%となる市場予想が最も優勢な90%の予測値になっており、日米金利差拡大予想による円売りドル買いの円安ドル高トレンドが再燃した。

今朝10時前の仲値決済に向けては、日本企業の輸入実需の円からのドル買いが先行し、9時半前に142円95銭付近に達し、その直後には輸入企業のドル売り円買いも入り、10時半頃には今日の日本市場の円の高値でドルの安値の142円34銭付近を記録したが、そこからは日米金利差拡大予想の円売りドル買いが進み、15時過ぎに時差で朝の欧州英国市場が参入して今日の高値圏のドルの利益確定売りの抵抗を入れ始めるまでは、15時台に今日の日本市場の円の安値でドルの高値の143円50銭付近に円が売られてドルが買われ、円安ドル高市場になった。

そのため、17時の今日の東京外国市場のドル円の終値は142円82〜83銭付近で、前営業日同時刻の前東京終値付近と比較すると、約46銭の円安ドル高であった。

今夜この後にも米連邦準備理事会(FRB)関係者の要人達の発言予定があり、日本時間23時に米シカゴ連銀のエバンズ総裁の発言、明朝未明1時にはウォラー理事と米カンザスシティ連銀のジョージ総裁などの発言が予定されており、来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果と将来の為替相場の値動き予想で世界のFX投資家達に注目されている。

また、明日13日の夜には、米連邦準備理事会(FRB)の今後の金融政策や為替相場の値動きに影響を及ぼす可能性が高い最新の米国重要経済指標の8月の米消費者物価指数(CPI)の発表予定があり、既に持ち高調整も入り始めており、今後も最新のFXニュースや速報が注目されている。

一方、今日のユーロ円も、先週の欧州中央銀行(ECB)の大幅利上げ後の日欧金利差拡大による円安ユーロ高が再び進行しており、今日の午後16時台に一時145円63銭付近の2014年12月以来の記録的な円安ユーロ高になり、今夜17時の今日の東京外国為替市場の終値も145円25~27銭付近で、前営業日同時刻比では約1円54銭の大幅な円安ユーロ高であった。

また、今日は日経平均株価も午後15時に28,542円11銭の前営業日比327円36銭高で大引けし、日米株高時のリスクオン市場では持ち高調整の円売りでユーロが買われた影響も出た。

今日のユーロドルも欧州実質金利上昇後の市場反応が強まっており、また、先週末の米国市場では米株上昇時にリスクオンのユーロ買いもあったことでユーロが上昇をしており、明日の夜の米消費者物価指数(CPI)の発表前の持ち高調整のドル売りでユーロが買われたことなどから、今夜17時の東京外国為替市場の終値は1.0170~1.0171ドルで、前営業日同時刻比で約0.75セントのユーロ高ドル安だった。また、一時は1.0198ドル付近にユーロが上昇し、8月中旬以来の市場高値を記録した。

今日の夕方にはこのユーロドルの影響があり、他の主要外貨である円相場でのドルの上昇幅がやや抑えられて、日米金利差拡大予想の円売りドル買いの円安トレンドの中でも今日は前日比で1円を超える様な大幅な円安ドル高の終値にはならなかったことの一因に波及していた。

一方で、今日の英ポンドの円相場は、17時の今日の東京外国為替市場の終値では166.82〜88銭で前営業日同時刻比では約1円60銭の大幅な円安ポンド高になっていた。

原因は、先週末の英国ロンドン市場で、英国政府のインフレ物価景気対策による英国景気懸念の一時減退によるポンド買いが起きたことに加えて、日本市場では英国中央銀行のイングランド銀行(BoE)の利上げ継続予想が優勢で、日英金利差拡大予想の円安ポンド高が進行した。

加えて、今日の午後15時に英国の最新経済指標の発表が連続し、7月の英月次国内総生産は前月のマイナス0.6%から0.2%のプラス圏に転じ、7月の英製造業生産指数も前月のマイナス1.6%から0.1%のプラス圏に改善していた。7月の英鉱工業生産の前年同月比は前回の2.4%から1.1%に低下していたが、前月比では前回の-0.9%から-0.3%に改善されており、7月の英貿易収支は前回の-113.87億ポンドと市場予想の-113.00億ポンドに対し-77.93億ポンドに赤字幅が改善されていたことなどで、今日の円相場では英ポンドが買われる機会が増えていた。

欧州通貨のユーロと英ポンドに対する今日の大幅な円安の影響もあり、今夜17時の今日の東京外国為替市場の終値の円相場は、スイスフランに対しても149円47〜53銭付近の前営業日同時刻の前東京終値比で約1円4銭の大幅な円安スイスフラン高であった。

また、今夜17時にはユーロ同様に利上げ後でまたリスクオン市場で買われやすいオーストラリアの豪ドルに対しても、今日の東京外国為替市場の豪ドルの円相場の終値は98円18〜22銭付近で、前営業日同時刻の前東京終値比で約60銭の円安豪ドル高で、今日は主要通貨に対する全面的な円安が顕著な日本市場となった。

今日の東西FXニュース執筆終了時の2022年9月12日の日本時間(JST)19時8分(英国夏時間(GMT+1)11時8分)付近の、クロス円を中心とした東京外為前日比の為替レートは下表の通りである。

通貨ペア JST 19:08の為替レート 東京外国為替市場前日比
ドル/円 142.84 〜 142.86 +0.49(円安)
ユーロ/円 144.72 〜 144.73 +1.01(円安)
ユーロ/ドル 1.0129 〜 1.0131 +0.0034(ドル安)
英ポンド/円 166.66 〜 166.72 +1.44(円安)
スイスフラン/円 149.27 〜 149.33 +0.84(円安)
豪ドル/円 97.99 〜 98.03 +0.41(円安)


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