FXニュース:米休場時にも日本と欧米の金融政策の違いによる円安要因が影響

2022年6月20日
FXニュース:米休場時にも日本と欧米の金融政策の違いによる円安要因が影響


東西FXニュース – 2022年6月20日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 日銀の金利抑制の金融緩和継続による多通貨への円安要因が今日も継続
  • 米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事が7月も0.75%の利上げを支持
  • 欧州中央銀行(ECB)も来月7月利上げ予定で日欧金融政策の違いも影響

今日2022年6月20日月曜日の東京外国為替市場のFXの対ドル円相場の為替レートは、9時から17時の東京外為取引時間の円の安値が135円44銭前後から高値134円55銭前後の値動き幅約89銭で、17時の今日の東京市場終値は134円67〜69銭前後で、前営業日の同時刻比で約40銭の円安ドル高であった。

原因はまず、今日は米国市場が振替休日の休場で他の市場の値動きが出やすいが、先週の米連邦準備理事会(FRB)の通常の3倍の0.75%の大幅利上げが決定された後に、今月の日本銀行(日銀)の金融政策決定会合で最近の円安要因となっている金利抑制の金融緩和継続の発表があり、日米の金利政策の方向性の違いが明確になり、先週金曜の東京市場や欧州英国市場でも日米金利差による円安トレンドが優勢であったが、その後に時差で始まった米国ニューヨーク外国為替市場でも、134円90銭~135円00銭で前日比2円80銭の円安ドル高の終値を日本時間の土曜日の朝につけていた。

そのため、週末明けの今週の世界市場や日本市場でもその円安トレンドが影響し、今朝9時過ぎには東京外国為替市場で135円44銭付近にまで円相場が円安ドル高に下落していた。

また、先週17日の金曜までの市場時間には、それまでに次回の7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.75%の利上げ幅が当たり前になるとは限らないという発言をした米連邦準備理事会(FRB)パウエル議長や、0.75%の利上げに反対したFRBメンバーのジョージ・カンザスシティー連銀総裁の発言などが次回の米利上げ率を予測するための話題になっていたが、日本時間で昨日(米国時間では時差で18日の土曜日)に米国のダラスで開催された経済学会主催の会議に出席した米連邦準備理事会(FRB)のウォラー理事は、来月の米連邦公開市場委員会(FOMC)でも再び通常の3倍の75bp(75ベーシスポイント=0.75%)の大幅利上げの実施を支持すると発言したことが世界のFXニュースになった。

日銀の金利抑制の円売りが強まる一方で、それまで米国でドル売り要因となっていた利上げによる米景気後退懸念について、米連邦準備理事会(FRB)ウォラー理事はさらに、「私が懸念する最も重要な問題は、金利を早急に中立水準そして制限的な領域に引き上げることによって需要を抑え、インフレを抑制することがまず必要」としており、利上げで米景気後退が起きるとの懸念は「少しオーバーだ」と発言したことも、世界ニュースで伝わり、週末明けの今週の日本とアジアとオセアニアなどの今朝の世界市場で反応が見られた。

しかし、135円台中盤近くになると、今週はイベント後なので高値での利益確定のドル売りや、安値での持ち高調整の円買いなども入り始め、正午前には134円68銭付近まで円相場は持ち直した。

また、先週の世論調査では先日日銀の黒田総裁が発言撤回した家計の物価高の許容問題に関し、物価高を許容できないという回答が64%の過半数に達し、内閣支持率も60%以下に低下していた国内ニュースがあったが、今日の午後に岸田文雄首相が首相官邸で日本銀行の黒田東彦総裁と会談し、黒田東彦総裁は会談後の記者会見で「今後とも充分、為替市場の動向を注視し、政府と連携して適切に対応していきたい」と発言したことでは、現時点では可能性は低いが将来の為替介入などの可能性も否定できないことから、円が徐々に買い戻され、16時過ぎには今日の円の高値の134円55銭付近を一時記録したが、その後は持ち高調整なども入り、134円67〜69銭付近の前東京終値比で約40銭の円安ドル高で今夜17時の東京終値を付けた。

今日のユーロは、17時の今日の東京終値は141円60~63銭で、前営業日の同時刻比で約37銭の円安ユーロ高であった。原因は、欧州中央銀行(ECB)も来月7月に利上げを予定しており、日銀の金利抑制の大規模緩和継続で、日欧の金融政策の違いから円売りユーロ買いが優勢になっていたことが影響していた。

ユーロ対ドルは、先週末の欧州英国市場では欧州中央銀行(ECB)の臨時会合の発表の影響で欧州の国債利回りの低下した際に欧米金利差の拡大を意識したユーロからのドル買いが優勢だった影響で、今夜17時の東京終値時点では1.0514~1.0515ドルで、前営業日の同時刻の東京終値比で0.03セントの僅差のユーロ安ドル高であった。

しかし、その後の欧州英国市場では、今日は米市場休場で米国側でのドル実需が少ないことと、米インフレ懸念による持ち高調整のドル売りもあり、また今日は日本時間の夕方の欧州朝市場でドイツなどの欧州株に株価回復傾向が見られたために、投資用のユーロ買いや欧州実需でのユーロ買いもあり、高値でのドルの利益確定売りとユーロの持ち高調整が進み、18時過ぎには1.0545付近までユーロが買われて、ユーロ高ドル安に市場反転していた。

また、昨日のフランス国民議会の下院の577議席数を巡る決選投票では、マクロン仏大統領の与党連合が議席を減らして過半数を下回っていたが、それ以前に予想が出ていたために今日のユーロ市場への大きな影響はなかった。

しかし、今後の欧州中央銀行(ECB)のラガルド議長の発言などには、欧州のみならず世界市場も注視している。なぜなら、今日15時に発表されたドイツの生産者物価指数5月分も、前月の2.8%と予想の1.5%に対し、今回は1.6%で、予想よりもややインフレ傾向が見られたために、欧州中央銀行(ECB)もインフレ抑制で今後の利上げを加速させる可能性もあるためである。

今日の英国ポンドは、英景気減退懸念で一時売られており、また先述の午後の政府と日銀会談後の円買いの影響もあり、17時の東京終値時点では164円62〜68銭で、前営業日比で約26銭の円高ポンド安であったが、その後に時差で朝の英国市場では、今日は英国株価が一部回復しており、米株式市場が休みのためにニューヨークのウォール・ストリートに並ぶ英国ロンドン・シティへの株式投資用でも英ポンドが買われており、今夜19時前までには円安ポンド高に市場反転した。

日本時間の朝に発表された英国ライトムーブ住宅価格では前月比で前回ほどの上昇でなく、前回2.1%に対して今回0.3%で、長らく高騰していた英国の不動産投資は飽和期に入ってきている可能性もあり、11時頃に英国ポンドが対円でも売られて今日の安値をつけていたが、午後になると、英国中央銀行のイングランド銀行(BoE)も先週に利上げをして1.25%の政策金利になっており、資金は金利の高い国で運用した方が有利になるために、日英金利差に加えて、株などが有利な条件である場合には、投資用実需でのポンド買いも見られた。

先週利上げをしたスイスフランにも、17時の東京終値は139円48〜54銭で前営業日比37銭の円安スイスフラン高だった。スイスにも名門の投資銀行などがあり、金利上昇時には投資に有利になり資金が集まる可能性が高い。

資源国であり、以前に利上げもされたオーストラリアの豪ドルも、日銀の金利抑制の金融緩和発表後には円安要因があり、今日の17時の東京終値は93円99〜94円3銭で前営業日比で41銭の円安豪ドル高であった。

今日の東西FXニュース執筆終了時の2022年6月20日の日本時間(JST)19時30分(英国夏時間(GMT+1)11時30分)付近の、クロス円を中心とした東京外為前日比の為替レートは下表の通りである。

通貨ペアJST 19:30の為替レート東京外国為替市場前日比
ドル/円134.79 〜 134.80+0.52(円安)
ユーロ/円141.92 〜 141.94+0.69(円安)
ユーロ/ドル1.0528 〜 1.0529+0.0011(ドル安)
英ポンド/円164.99 〜 165.05+0.11(円安)
スイスフラン/円139.91 〜 139.97+0.80(円安)
豪ドル/円94.24 〜 94.28+0.66(円安)


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