FXニュース:日銀の金融緩和継続で日米金利差拡大予想の133円台後半の円安続伸

2022年6月08日
FXニュース:日銀の金融緩和継続で日米金利差拡大予想の133円台後半の円安続伸


東西FXニュース – 2022年6月8日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 米長期金利3%超で米欧金利差拡大のドル買いユーロ売りの後の市場反転理由
  • 欧州中央銀行(ECB)理事会前の日欧金利差拡大予想で143円台の円安ユーロ高に
  • 豪中銀利上げ発表後の豪ドルも日豪金利差や資源輸入実需等で円安豪ドル高

今日2022年6月8日の水曜日の東京外国為替市場のFXの対ドル円相場の為替レートは、9時から17時の東京外為取引時間の円の安値が132円72銭前後から高値133円63銭前後の値動き幅91銭程で、今夜17時の東京市場終値は133円61〜62銭前後で、同時刻の東京終値前日比で約85銭の円安ドル高だった。

今日は2002年4月以来の133円台後半の円安記録を更新した。今日の東京外国為替市場の対ドルの円相場は朝から下落し、午後はさらに下げ幅を広げる形でドルが上昇したが、今夜17時の東京終値後に時差で朝の欧州英国市場でも更に円安記録が更新しており、18時頃からは英国ロンドン市場で133円80銭台に達していた。

原因はやはり、日米金利差拡大と拡大予想によるドル買いと円売りの影響が大きい。堅調な米景気経済指標を受けて、米連邦準備理事会(FRB)が積極的な金融引き締めで利上げを進める予想であることに比べ、対照的に日本銀行(日銀)は大規模緩和継続の金利抑制で、日米の金融政策の方向性の違いから日米金利差拡大予想が強まっており、今日は米長期金利も3%を超える上昇が目立ち、円売りドル買いの円安ドル高への動きが優勢であった。

今日の国会の衆院財務金融委員会で日本銀行の黒田東彦総裁は、先日の東京都内の講演での「家計の値上げ許容度も高まってきている」という黒田発言について、物価高が家計への負担となる懸念のある世論とずれがあるとして批判が起きており、立憲民主党の桜井周議員からも「消費者と認識が違う」と発言の撤回を求められ、黒田総裁は「適切な表現ではなかった」と撤回と謝罪はしたが、その後に英経済誌フィナンシャル・タイムズ(FT)のオンラインイベントに参加した黒田総裁は、「日銀は緩和継続で経済を支える必要がある。為替レートは日銀の政策のターゲットではない」と発言し、現在の円安要因である日銀の金利抑制の大規模緩和の金融政策の継続を強調した。

そのため、利上げ方向の金融政策の米欧英豪に対し、金利抑制の大規模緩和継続の日本銀行との金融政策の方向性の違いから、円安に歯止めがかからない状態になっていた。

今日のユーロ対ドルは、米連邦準備理事会(FRB)が積極的な金融引き締めを続ける予想で米長期金利が3%を超えて上昇していたことでは米欧金利差によるドル買いのユーロ売りが優勢で、対ドルではユーロは続落し、17時の東京終値では1.0684~1.0686ドルで前日比0.03セントのドル高ユーロ安であった。しかし、欧州中央銀行(ECB)にも金融政策の正常化の利上げ予想が強まっているために、その後の欧州市場ではユーロ買いの抵抗も入った。また、今夜18時に速報で発表された最新の欧州経済指標の1〜3月期のユーロ圏GDP確報値が、前期比と前年同期比共に予想を上回っていたために今夜19時頃には市場反転が起きて、東京終値前日比ではドル安ユーロ高のレンジにも入っていた。

今日のユーロ対円は、明日に予定されている欧州中央銀行(ECB)理事会を前に、金融政策の正常化で7月頃に利上げ予想の欧州中央銀行(ECB)理事会と、前述の金利抑制の大規模緩和継続の日銀との日欧の金融政策の方向性の違いから、日欧金利差拡大予想の円売りユーロ買いが起きており、ユーロの円相場は9営業日連続で上昇し、今日の17時の東京終値は142円77~79銭で、前日比89銭の円安ユーロ高であった。

また、今夜のユーロにもドルに対する円安が波及しており、17時の東京終値の後に時差で朝の欧州市場では更に円安ユーロ高が進み、日本時間18時半前には一時は143円台に下落し、2015年1月以来の円安ユーロ高の記録を更新していた。

今日の英ポンドも、先述の金利抑制の日本銀行に対して、英国中央銀行のイングランド銀行(BoE)も英国の記録的なインフレを受けて政策金利の利上げ継続予想が強まっており、日英金利差拡大予想の円売りのポンド買いが優勢で、外貨に対する円安の影響もあり、今夜17時の東京終値は167円59〜65銭で、前日比63銭の円安ポンド高だった。

オーストラリアの豪ドルも、昨日に発表された豪中央銀行のオーストラリア準備銀行(RBA)のインフレ対策での予想以上の利上げ後の反応の影響もあり、今日は日豪金利差拡大や外貨に対する円安の波及もあり、今日17時の東京終値は96円8〜12銭で、前日比17銭の円安豪ドル高であった。

オーストラリアは資源国でもあるために、豪ドルには円からの輸入実需もあり、今朝10時頃の仲値決済の後には一時96円20銭付近の、2015年6月以来の円安豪ドル高も記録していた。

円安要因の多かった今日の東京市場と欧州市場ではあるが、今夜この後の日本時間23時には米国経済指標の米卸売在庫の発表が予定されており、23時半には米週刊石油在庫統計も発表される予定で、いずれも前回発表時にはマイナス10ピップスを超える円相場への米国側からの抵抗の影響があったことから、今夜から明日の米国ニューヨーク市場で原油価格や為替相場に影響を与える可能性もあるために投資家達に注目されている。

今日の東西FXニュース執筆終了時の2022年6月8日の日本時間(JST)19時7分(英国夏時間(GMT+1)11時7分)付近の、クロス円を中心とした東京外為前日比の為替レートは下表の通りである。

通貨ペアJST 19:07の為替レート東京外国為替市場前日比
ドル/円133.78 〜 133.80+1.02(円安)
ユーロ/円143.36 〜 143.37+1.48(円安)
ユーロ/ドル1.0714 〜 1.0718+0.0027(ドル安)
英ポンド/円167.66 〜 167.72+0.70(円安)
スイスフラン/円136.89 〜 136.95+0.52(円安)
豪ドル/円96.09 〜 96.13+0.18(円安)


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