FXニュース:米長期金利低下時に日銀黒田総裁の発言でドルが126円台に急落

2022年5月26日
FXニュース:米長期金利低下時に日銀黒田総裁の発言でドルが126円台に急落


東西FXニュース – 2022年5月26日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 5月米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨発表後の日米市場反応は
  • 日米欧株低迷時の米国債リスクオフや低リスク通貨の円買いドル売りも影響
  • 欧州中央銀行(ECB)金融政策正常化加速予想減退のユーロ売り円買いも

今日2022年5月26日の木曜日の東京外国為替市場のFXの円相場の為替レートは、9時から17時までの東京外為取引時間の円の安値が127円58銭前後から高値126円56銭前後の値動き幅1円2銭程で、今夜17時の東京市場終値は126円60〜62銭前後で、同時刻の前東京終値の前日比では約51銭の円高ドル安であった。今日で7営業日連続の、東京終値前日比での円高ドル安の円相場の続伸となった。

昨夜から今朝の米国ニューヨーク市場と今日の午前の日本東京市場では、5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨が米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めによる米景気悪化懸念のリスク回避を特に強める内容ではなく、利上げなども予想済みであったために、過剰なイベントリスクが軽減して米株式相場が上昇し、低リスク通貨の円売りが優勢になっており、今朝はやや円安ドル高であったのだが、今日の午後に円高ドル安に市場反転した。

原因は、今日のそれまでの利益確定や調整売りに加えて、一時は大きく上昇した日経平均株価が下げたことで日本株低迷時のリスク回避の円買い注文が入った上に、午後に時差で朝の欧州市場の参入もあり、米国債リスク回避で米長期金利が2.7%台に低下していたために、日米金利差縮小時のドル売り円買いも入った。加えて、夕方に日本銀行の黒田総裁が衆院予算委員会で金融緩和からの出口戦略について、「米国の利上げで、どんどん円安になるということではない。金融市場の安定確保した出口戦略は、充分可能だと思う」と発言したことを理由に円が買われドルが売られて、15時頃までは127円台半ば付近だったドルが、17時前には一時126円56銭付近まで急落した。

そして、その影響の中で、東京前日比で円高ドル安の、今夜の126円60〜62銭前後の東京外国為替市場終値をつけた。

ただし、今夜この後にも為替の値動きに影響を与える可能性のある米国景気経済指標の発表が予定されており、今後も最新のニュースには注意する必要がある。

なぜなら、ここ最近の円安ドル高への反発は、記録的なインフレの米国で米企業や消費者調査などの経済指標の低迷や、世界の投資家向けの米企業決算報告等による株価下落等で、米景気経済の減速が懸念されていた影響が大きく、今朝発表の5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で米連邦準備理事会(FRB)の過度な積極的利上げで米経済がリセッション(景気後退)になるのではないかという懸念は一時減退したものの、他の米景気経済懸念要因による最近の米主要株価3指数にはまだ不安定な値動きが目立っており、株安時の米国債リスクオフやドルから買える安全資産や為替でのリスク回避の市場心理はまだ背景に残っているからだ。

今夜の日本時間21時半には、米経済指標の1〜3月期四半期の実質及び個人消費の国内総生産(GDP)とコアPCE(個人消費支出)が発表予定で、米景気指標の前週分新規失業保険申請件数と前週分失業保険継続受給者数も同時発表される予定である。

また、深夜過ぎの1時には米連邦準備理事会(FRB)のブレイナード次期副議長の発言も予定されている。明後日27日にも個人消費支出(PCE)の発表予定が続き、個人消費支出のうち、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコアPCEデフレーターは、特に米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として重視していることが有名で、世界の投資家達が注目している。

今日のユーロは、先述のドル売り円買いの波及もあり、17時の東京終値は135円30~33銭で前日比約51銭の円高ユーロ安であった。同様にドルが売られた影響でユーロは17時の東京終値は1.0687~1.0688ドルで、前日比0.03セントのドル安ユーロ高であった。

また、昨日のニュースでもお伝えした通り、欧州中央銀行(ECB)のパネッタ専務理事が金融緩和を緩やかに解除していくことの必要性を主張しており、それまではラガルド総裁の7月に利上げ可能との発言で欧州ユーロ圏の金融政策正常化の加速の予想で買われたものが持ち高調整で円に対して売られていた影響も残っていた。

英ポンドに対しても今日の円買いの影響が出ており、今夜17時の東京終値では159円26〜32銭で、前日比82銭の円高ポンド安であった。

今日のオーストラリアドルは、今朝発表された1〜3月期の豪民間設備投資が低迷していたことで豪ドル側が下落した影響も出ており、17時の東京終値は89円83〜87銭で前日比36銭の円高豪ドル安だった。

今日のスイスフランは、スイスでは今日がキリスト昇天祭の祝日の休業休場中で、現地実需が乏しいこともあり、今夜17時の東京終値は131円91〜97銭で、前日比32銭の円高スイスフラン安であった。

ちなみに、欧州ユーロ圏のスウェーデンと、独自通貨のクローネを持つノルウェーも、今日はキリスト昇天祭の祝日で休業休場中である。

今日の東西FXニュース執筆終了時の2022年5月26日の日本時間(JST)19時9分(英国夏時間(GMT+1)11時9分)付近の、クロス円を中心とした東京外為前日比の為替レートは下表の通りである。

通貨ペアJST 19:09の為替レート東京外国為替市場前日比
ドル/円126.73 〜 126.74-0.38(円高)
ユーロ/円135.80 〜 135.82-0.01(円高)
ユーロ/ドル1.0714 〜 1.0717+0.0030(ドル安)
英ポンド/円159.73 〜 159.79-0.35(円高)
スイスフラン/円132.05 〜 132.11-0.18(円高)
豪ドル/円89.97 〜 90.01-0.22(円高)


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