FXニュース:米イラン追加制裁控え
2026年8月24日
東西FXニュース – 2026年08月24日
文/八木 – 東西FXリサーチチーム
主な点:
- 原油と米長期金利上昇
- 米バイバック財政懸念
- 米カナダ50%追加関税
- 日政府の積極財政警戒
- 今週ジャクソンホール
今日2026年8月24日月曜日の日本東京外国為替市場の今朝9時から今夜17時までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の高値でドルの安値の158円71銭付近から、円の安値でドルの高値の159円19銭付近の値幅48銭で、今夜17時の今日の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は159円18銭付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の158円81銭付近の前東京終値比で約37銭の円安ドル高であった。
今日の為替相場の値動きの主な要因と市場時間に沿った世界外国為替証拠金取引 (FX / Foreign Exchange) マーケット・トレンドの動向と分析はまず、先週の日本市場終了後の欧州市場と英国ロンドン外国為替市場では、コモディティ (Commodity / 商品先物) 市場で米国WTI (West Texas Intermediate / ウエスト・テキサス・インターミディエート) 原油先物価格が先週金曜日の夜17時頃に一時1バレル86ドル台後半の上昇後に反落し、先週金曜日の夜18時頃に一時1バレル85ドル台後半に上昇幅を縮小したエネルギー・インフレ圧の一時緩和に連れて、時間外の米国債券取引でも先週金曜日の夜17時の前東京終値時には一時4.704%付近と4.7%台であった米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が、先週金曜日の夜18時頃に一時4.690%と4.6%台に低下したため、債券利回りの金利差トレードで米国長期金利低下時のドル売りが起きたことでは、先週金曜日の夜18時10分頃にドルは円相場で一時158円36銭付近と前東京終値よりも下落していた。
しかし、中東情勢の影響による原油供給などへの警戒感が続き、米国WTI原油先物価格が先週金曜日の夜19時台から一時1バレル87ドル台に上昇し、抵抗を交えながらも先週金曜日の夜20時台にも一時1バレル87ドル台に再上昇したため、世界的に流動性が高い基軸通貨で原油などのコモディティの主要取引通貨のドルが買い戻されたほか、世界的なエネルギー・インフレ圧を受けて米国長期金利も先週金曜日の夜20時頃に一時4.705%付近と再び4.7%台に上昇し、先週金曜日の夜20時18分頃の一時4.711%に向けて更なる米国長期金利の上昇を見せたことから債券利回りの金利差トレードでもドルが買い戻されて、先週金曜日の夜20時8分頃のドルは円相場で一時158円77銭付近に反発していた。
欧州市場と英国ロンドン外国為替市場の後半にあたる先週金曜日の夜21時頃から始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は、この時間の米国WTI原油先物価格が一時1バレル86ドル台後半に上昇幅を縮小したことを受けて一時158円69銭付近となり、原油に連れて米国長期金利も一時4.699%付近と再び4.7%台割れを見せたことなどから、原油と金利に連れやすいドルも円相場で先週金曜日の夜21時1分頃に一時158円62銭付近に一時下押ししたため、これが同米国市場における円の高値でドルの安値となっていた。
また、米国市場では、先日8月19日に米国財務省が米国債の買い入れ消却のバイバック (Buyback) 増額を発表後で米国財政懸念が燻っていたことなどもあり、コモディティ市場では金やプラチナ先物などの貴金属が安全資産してドル売りに対して買われた影響などもあり、金などの生産資源国通貨であるエキゾチック通貨の南アフリカランドなどがドルに対して買われた外貨影響も対ドル円相場にドル下落圧として波及していた時間があった。
しかし、中東情勢については、先日に米国政府のスコット・ベッセント財務長官やドナルド・トランプ大統領が、同市場からは週明けとなる今夜の翌米国市場で米国のイランに対する「かつて見たこともない」規模の新たな経済制裁を発表すると予告していたことなどから紛争拡大と経済戦争の世界経済への影響などが警戒されており、米国WTI原油先物価格が再び一時1バレル87ドル台に上昇し、連れて米国長期金利も4.7%台に再上昇して更なる上昇に向けたため、先週金曜日の夜22時29分頃から一時4.719%付近に上昇して高止まりしていた米国長期金利に連れて、先週金曜日の夜22時34分頃のドルは円相場で一時158円89銭付近に上昇し、前東京終値を上抜けた円安ドル高に転じ始めていた。
米国市場では、先週金曜日の夜22時45分頃に最新米国経済指標の発表が始まり、8月米国製造業購買担当者景気指数 (PMI / Purchasing Managers’ Index) 速報値は前回と市場予想の53.9以下の53.2であったが、これに対して先行して先週金曜日の夜17時頃に欧州市場で発表されていた欧州ユーロ圏総合の8月欧州製造業購買担当者景気指数 (PMI) 速報値は前回の51.9と市場予想の51.8以上の52.8であったが、市場予想以下ではあったものの欧米の速報値の比較では欧州52.8に対し米国53.2であったことでは、8月米国サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) 速報値が前回の54.6と市場予想の54.0を上回る56.8に上振れし、これに対する比較可能な欧州の同指標の速報値が51.7で英国の同指標も52.8であったこともあり、8月米国総合購買担当者景気指数 (PMI) 速報値も前回の54.5と市場予想の53.9を上回る56.0に上振れすると、比較可能な経済指標の外貨影響の波及などもあり発表時のドルは円相場で一時158円90銭付近に上昇した。
市場予想以上の米国景気要因のインフレ圧が、中東情勢の影響による世界的な原油などのエネルギー輸送ルートの封鎖や産油国周辺での紛争などによる供給懸念のエネルギー・インフレ圧に加えた米国長期金利の上昇に影響を与え、米国ニューヨーク債券市場では米国財政懸念による米国債売りの影響でも米国債券価格低下時の利回り上昇が起きやすかったこともあって米国長期金利更なる上昇を見せており、先週土曜日の午前2時52分頃に一時4.745%付近に上昇し、先週土曜日の午前3時52分頃になっても一時4.742%付近と4.74%台の高止まりを続けるなど債券利回りの日米金利差拡大を受けた円売りドル買いが起きていたため、先週土曜日の午前5時51〜53分頃にかけてドルも円相場で一時159円5銭付近の高止まりを見せて、同米国市場における円の安値でドルの高値を記録した。
ただし、米国政府のスコット・ベッセント財務長官が、「米国債のバイバック (Buyback / 買い入れ消却) は20億ドルからの増額を発表していた40億ドルをさらに上回る可能性がある」と発言していたことや、「米国債券市場に対する豊富なツールキットを用意している」と発言していたことなどが市場で話題になったことでは、警戒感から米国債券の安値後の買い戻しが混ざっており、米国長期金利が先週土曜日の午前5時52分頃の一時4.739%付近に向けて上昇幅を縮小した影響もあり、市場高値後のドルは円相場で上昇幅を縮小し始めた。
米国ニューヨーク株式市場でも、前日に米国主要株価三指数が揃って安値引けしていたことなどから安値後の株の買い戻しが入り、米国主要株価三指数の米国ダウ工業株 (DJIA / Dow Jones Industrial Average) と米国S&P500種株価指数 (S&P500 / Standard and Poor’s 500 index) と米国ナスダック総合株価指数 (NASDAQ / National Association of Securities Dealers Automated Quotations Composite) が揃って小幅高に上昇した株価上昇時のリスク選好のリスクオン (Risk-on) の安全資産の米国債売りがあった一方で、リスクオンでは世界的に流動性が高い基軸通貨で対欧州通貨の安全資産でもあるドルが原油高や米国長期金利上昇で買われた後に売られる抵抗などもあったことから、一時159円台の市場高値後のドルは円相場で週末を控えた日本政府と日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) の為替介入警戒感もあって158円台後半に反落したニューヨーク終値に向けた。
また、同米国市場から翌週となる今週8月28日から米国カンザスシティー連邦準備銀行が主催する米国ワイオミング州ジャクソンホールにおける国際金融シンポジウムのジャクソンホール会議のイベントを控えており、米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) のケビン・ウォーシュ議長の講演での発言など各国中銀総裁の出席が予定されていることから、イベント前の週末の利益確定や持ち高調整なども様子見のために入りやすかった。
このため、先週金曜日の夜21時頃から先週土曜日の朝5時55分頃までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場の値動きは、円の高値でドルの安値の158円62銭付近から、円の安値でドルの高値の159円5銭付近の値幅約43銭で、先週土曜日の朝5時55分頃のニューヨーク終値は158円95銭付近と、前営業日同時刻の159円5銭付近の前ニューヨーク終値比で約10銭の円高ドル安をつけて週末を迎えていた。
週末のニュースでは、米国とカナダの貿易交渉が決裂して米国政府のドナルド・トランプ大統領はカナダから米国への食料品や工業製品などの一部輸入品約200億ドル規模に50%の追加米国関税を発表し、それに対抗してカナダ政府のマーク・カーニー首相も同規模の報復関税措置を取る意向を表明したことから、カナダドルが対ドルで売られて週明けの窓開け下落を見せた外貨影響のドル上昇圧の対ドル円相場への波及などがあったことでは、今朝5時頃のドルは円相場で一時159円2銭付近に上昇していた。
しかし、世界的な原油輸送ルートのホルムズ海峡封鎖を表明していたイランが、先週金曜日に中東情勢の周辺産油国のイラク政府のアリ・ザイディ首相が、「トルコのジェイハン港を経由した石油輸出拡大や、シリアのバニヤス港とヨルダンのアカバ港を通じた原油輸出開始に動いている」と述べていたことに続き、先週土曜日にイラン・イスラム共和国国営通信 (IRNA / Islamic Republic News Agency) が、「イランがイラクの複数の石油タンカーのホルムズ海峡通過を認めた」と報じていたことを、今朝早朝に欧米主要メディアの英国ロイター通信 (Reuters) なども報じたため、今朝早朝のオセアニア市場では、週明けの今朝7時頃から時間外取引が再開する米国WTI原油先物価格の下落が予想されたため、世界的に流動性が高い基軸通貨で原油の主要取引通貨でもあるドルが先行して売られた影響では、今朝6時36分頃のドルは円相場で一時158円55銭付近に反落した。
ただし、今朝7時頃から時間外取引が再開した米国WTI原油先物価格の下落幅は、先週末の取引終了前の一時1バレル86ドル台後半に対し、今朝7時頃に一時1バレル86ドル台前半の86.37ドル付近とやや限定的な始まりで、今夜発表予定の米国のイランに対する追加の新経済制裁による経済戦争を警戒した中東情勢懸念の根強さを示しており、今朝8時41分頃の下げ幅も一時1バレル86.22ドル付近と86ドル台前半の底堅さを見せていたため、今朝8時41〜43分頃のドルは円相場で一時159円0銭付近に反発していた。
とはいえ、原油供給期待もあったことでは、今朝9時頃には米国WTI原油先物価格が一時1バレル85.96ドル付近と85ドル台に下げ始めたため、今朝9時頃から始まった今日の日本東京外国為替市場の対ドル円相場の始値は一時158円88銭付近と158円台になっていた。
週明けの日本市場の今朝9時55分の仲値決済に向けては、原油先高観の一時緩和を受けたドル需要が減少していたことに対して、仲値決済後の国内輸出企業の円買いドル売りが優勢になり、また今朝10時台の一時1バレル84.84ドル付近の84ドル台に向けて米国WTI原油先物価格が下げていた時間もあったことなどから、連れて時間外の米国債券取引で米国長期金利が今朝9時57分頃に一時4.719%付近に低下したため、債券利回りの金利差トレードの円買いドル売りの影響もあり、今朝9時59分頃のドルは円相場で一時158円71銭付近に上昇幅を縮小し、今日の日本市場における円の高値でドルの安値を記録した。
しかし、今夜この後に米国政府がイランに対する新たな追加経済制裁の内容についての記者会見を予定しており、様子見の一方で警戒感が高まっており、先週土曜日にイラン・イスラム共和国最高安全保障委員会 (最高国家安全保障会議) のモフセン・レザイ事務局長が、「対イラン制裁に加担する国は敵と見なす」として、米国に協力する国には、「ホルムズ海峡から一滴の石油も出さない」と警告していたことが話題になり、日米の協力関係などへの警戒感で米国WTI原油先物価格に買い戻しが入り反発を始めると、日本円からの原油主要取引通貨のドル買いが入り、ドルは円相場で反発上昇を始めた。
ただし、今朝の原油価格下落時には一時プラス圏に反発上昇していた日経平均株価が、原油コストの反発などを受けてマイナス圏への反落を始めると、日経平均株価下落時のリスク回避のリスクオフ (Risk-off) による国内第一安全資産の低リスク通貨の円の買い戻しも混ざったことは抵抗となっていたが、午後15時30分に今日の日経平均株価が6万5528円9銭の終値をつけて前日比488円27銭安の−0.74%で大引けすると、株価影響による円買い抵抗が収束したため、午後からの欧州市場と夕方からの英国ロンドン外国為替市場の参入を受けてドルは円相場で上昇幅を拡大し、夕方16時43〜45分と17時の1分間の値動きの中などでドルは円相場で一時159円19銭付近と159円台に買われ、今日の日本市場における円の安値でドルの高値を記録したほか、その後の欧州英国市場での更なる上昇に向けた。
また、時差の関係で夕方が週明けとなった英国市場では、昨日日曜日の英国経済紙フィナンシャル・タイムズ (FT / Financial Times) に、米国政府のスコット・ベッセント財務長官が、「米国のイランに対する圧力が『最終局面』を迎える」と述べており、今夜の記者会見で発表予定の米国のイランへの経済制裁は、「これまでと比べ『最大規模』になる」とし、これに対してイラン政府関係者も対抗措置を警告したことなどから、中東情勢長期化が警戒されたドル買いが起きており、更に先週金曜日に共同通信が、「日本政府の2027年度予算について、各省庁の概算要求総額が、初めて130兆円を超える見通しとなったことが分かった」、「2026年度の当初予算の122兆円を上回り、4年連続で過去最大を更新する公算が大きい」などと報じた日本政府の積極財政による財政懸念の円売りも為替相場に影響を与えていた。
このため、今夜17時の今日の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は159円18銭付近で、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の158円81銭付近の前東京終値比で約37銭の円安ドル高になった。
また、今夜その後の欧州英国市場では、今夜17時30〜35分頃にかけてドルは円相場で一時159円28銭付近に買われて高止まりも見せていたが、何分もかけても上抜けしない天井感があったことではその後に上昇幅をやや縮小している。
今夜この後の米国市場では、特に重要度が高い最新米国経済指標の発表予定などはないものの、米国政府のイランへの新経済制裁発表の記者会見が注目を集めているほか、今週のジャクソンホールのイベントなども注目されている。
世界市場では、米国とイランとイスラエルとレバノンと周辺国および仲介国や関連国のパキスタンやオマーンなどの中東情勢と、原油などの世界的なエネルギー主要輸送ルートのホルムズ海峡と主要産油国サウジアラビアとイエメンの親イラン武装組織フーシ派の紅海とバブ・エル・マンデブ海峡などの中東情勢のニュース続報が引き続き注視されており、原油などのコモディティと債券利回りや株式市場の為替相場への影響と、ロシアとウクライナ情勢の続報や、米中関係および日中関係などの世界情勢と世界の政治・経済のニュースとドナルド・トランプ米国大統領や高市早苗首相と各国政府・中央銀行関係者等の要人発言などのファンダメンタルズの分析は、最新経済指標データやテクニカル分析と共に、世界のFXトレーダー達の為替相場の値動きの市場予想材料になっている。
一方、 欧州ユーロは、今日17時の東京外国為替市場のユーロ円相場の終値は185円71銭付近でと、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の185円68銭付近の前東京終値比で約3銭の円安ユーロ高であった。
主な要因は、先述の共同通信の報道の影響などがあり、日本政府の高市早苗政権の積極財政による財政悪化に警戒した円売り要因が欧州英国市場で意識され、欧州ユーロや英国ポンドに対して円安の今日の東京終値となった。
そのため、英国ポンドも、今日17時の東京外国為替市場のポンド円相場の終値は217円0銭付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の216円64銭付近の前東京終値比で約36銭の円安ポンド高であった。
ユーロドルは、今日17時の東京外国為替市場の終値は1.1667ドル付近と、前営業日同時刻にあたる先週金曜日17時の1.1692ドル付近の前東京終値比で約0.25セントのユーロ安ドル高であった。
主な要因は、中東情勢の長期化に警戒した原油先高観や米国長期金利上昇圧などを受けて、「有事のドル買い」が今夜この後の米国のイランの新経済制裁発表に警戒して入りやすかった。
今日の東西FXニュース執筆終了前の2026年8月24日の日本時間 (JST / Japan Standard Time) 20時22分 (チャート画像の時間帯は英国夏時間 (BST / British Summer Time / GMT+1 / JST-8) の英国ロンドン外国為替市場の12時22分頃) の人気のクロス円を中心とした為替レートは下表の通りである。欧州英国市場は2026年3月29日日曜日〜2026年10月25日日曜日が英国夏時間となり、米国でも2026年3月8日日曜日〜2026年11月1日日曜日が米国夏時間で共にサマータイム入りしており、冬時間の頃と比較すると日本時間と1時間の時差短縮の調整があったことには注意が必要である。
| 通貨ペア | JST 20:22の為替レート | 日本市場前営業日JST 17:00東京終値比 |
| ドル/円 | 159.18 〜 159.19 | +0.26 (円安) |
| ユーロ/円 | 185.69 〜 185.70 | +0.53 (円安) |
| ユーロ/ドル | 1.1664 〜 1.1666 | +0.0013 (ドル安) |
| 英ポンド/円 | 216.93 〜 216.99 | +0.86 (円安) |
| スイスフラン/円 | 198.33 〜 198.39 | +0.21 (円安) |
| 豪ドル/円 | 113.96 〜 114.00 | +0.80 (円安) |
注意:
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