FXニュース:米国債バイバック増額
2026年8月20日
東西FXニュース – 2026年08月20日
文/八木 – 東西FXリサーチチーム
主な点:
- 米トランプ大統領発言
- 米債利回りとドル急落
- 米FOMC議事要旨公表
- 日米主要株価指数上昇
- 中東情勢の警戒感続く
今日2026年8月20日木曜日の日本東京外国為替市場の今朝9時から今夜17時までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の高値でドルの安値の158円17銭付近から、円の安値でドルの高値の158円73銭付近の値幅56銭で、今夜17時の今日の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は158円47銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨日17時の159円16銭付近の前東京終値比で約69銭の円高ドル安であった。
今日の為替相場の値動きの主な要因と市場時間に沿った世界外国為替証拠金取引 (FX / Foreign Exchange) マーケット・トレンドの動向と分析はまず、昨日の日本市場終了後の欧州市場と英国ロンドン外国為替市場では、昨夜18時12分頃のコモディティ (Commodity / 商品先物) 市場で中東情勢の長期化による供給警戒が続くなか、米国WTI (West Texas Intermediate / ウエスト・テキサス・インターミディエート) 原油先物価格が一時1バレル85.36ドル付近に上昇し、世界的に流動性が高い基軸通貨で原油などのコモディティの主要取引通貨であるドルに「有事のドル買い」が入ったほか、原油のエネルギー・インフレ圧に連動して時間外の米国債券市場でも米国10年債券利回りが指標となる米国長期金利が昨夜18時16分頃に一時4.701%付近と4.7%台に上昇したため、原油や金利に連れやすいドルは円相場で昨夜18時16分頃に一時159円27銭付近に上昇していた。
ただし、先日に米国とイランの覚書の60日間の停戦交渉期限が切れたことに対して「米国は延長を求めない」ことや、「現在は協議していないし予定もない」」と否定的な強行姿勢を見せていた米国政府のドナルド・トランプ大統領が、米国とイランの戦闘終結に向けた協議についての質問に対し、「いつか再開するかもしれない」と述べたことから、それまでにも水面下や裏ルートでの協議の可能性への観測報道などで燻っていた期待感がやや意識されたことなどもあり、その後の米国WTI原油先物価格が一時1バレル84ドル台に反落したことに連れて昨夜19時23分頃のドルも円相場で一時159円0銭付近に反落したが、中東情勢への警戒感やインフレ懸念も根強く、米国長期金利は昨夜19時30〜36分頃にかけて一時4.704%付近で高止まりを見せるなど、金利先高観が続いていたことでは債券利回りの金利差とトレードの影響などがありドルが買い戻されたため、昨夜20時41〜42分頃のドルは円相場で一時159円19銭付近に反発したが、その後から始まる米国市場に向けて世界的な安全資産でもある米国債の買い戻しが入り始めたことでは、米国長期金利が昨夜20時59分頃に一時4.691%付近と4.7%台割れになったため、ドルも円相場で上昇幅を縮小した。
その影響から、昨夜の欧州市場と英国ロンドン外国為替市場の後半にあたる昨夜21時頃から始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場は一時159円14銭付近となり、この時間の1分間の値動きの中で瞬時に記録していた一時159円16銭付近の前東京終値レベルが同米国市場における円の安値でドルの高値となり、その後はドル下落に向けた。
その後のドル下落の主な原因は、昨夜21時半頃に米国財務省が長期的な流動性支援を目的に、9月9日〜11月4日に残存期間10〜20年債と20〜30年債のセクターの期間長めの名目利付債を対象に米国債買い戻し消却のバイバック (Buyback) の増額計画を発表し、1回あたり20億ドルから少なくとも40億ドルに倍増するというニュースを受けて、米国債券市場では先日8月17〜18日に世界的な原油インフレや米国政府の債務警戒などで米国30年債利回りが一時5.34%付近に上昇するなど2007年以来の歴史的な高利回りを記録して8月18日に米国20年債と米国30年債を対象に20億ドル規模の米国債買い入れオペが実施された後にも高利回り圏の推移を続けていた米国30年債利回りが一時5.18%付近に向けて急低下し、他の米国債にも影響が波及したことから米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利も昨夜21時41分頃の一時4.648%付近に向けて急落したため、債券利回りの金利差トレードの影響による主要通貨に対するドル売りが起きたため、昨夜21時39分頃のドルは円相場で一時158円16銭付近と158円台に急落した。
この日の米国ニューヨーク債券市場では、午前2時に米国20年債入札を控えていたことなどもあり、前述の米国財務省の米国債務買い戻しとなる米国債バイバック増額計画を受けた米国債買いが米国債券価格上昇時の利回り低下に影響を与え、他の米国債にも影響の波及が続いていたことに加えて、ドナルド・トランプ米国大統領や娘婿ジャレッド・クシュナー氏の発言の影響などで米国とイランの将来的な再交渉の可能性が全くのゼロでないことも意識され、昨夜21時40〜41分頃にかけて米国WTI原油先物価格が一時83.45ドル付近と83ドル台に下押しした時間があったため、その後の反発が一時84ドル台に留まっていた昨夜22時17分頃には米国長期金利が一時4.643%付近と更に低下し、昨夜23時35分頃にも一時4.646%付近と反発が鈍く、主要通貨全般に対する金利差トレードのドル売りが続いたことでは外貨影響の対ドル円相場への波及などもあり、昨夜23時39分頃のドルは円相場で一時158円4銭付近まで売られ、同米国市場における円の高値でドルの安値を記録した。
ただし、中東情勢への市場警戒感も根強く、米国WTI原油先物価格が反発上昇し、午前2時11分頃に一時1バレル85.84ドル付近と85ドル台に再上昇し、世界的なエネルギー・インフレ圧の影響があったほか、午前2時の米国20年債入札が一時の期待感の一方でやや低調な結果で終えたことの影響の波及なそから、午前2時16分頃に米国長期金利が一時4.681%付近に反発し、その後の午前3時の米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) が前回7月28〜29日開催分の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) 議事要旨の公表を控え、FRBのケビン・ウォーシュ議長がFOMC声明文書の簡略化やフォワードガイダンスを省略していたことや、前回の米国政策金利維持の多数決決定では3人の米国利上げ支持の反対票が入っていたことから、タカ派発言などに警戒したドル買いや持ち高調整なども様子見の一方で入り、午前2時51分頃のドルは円相場で一時158円62銭付近に買い戻されて下げ幅を縮小していた。
しかし、午前3時に米国連邦準備制度理事会 (FRB) が7月28〜29日開催分の米国連邦公開市場委員会 (FOMC) 議事要旨を公表すると、「多くの参加者が、米国インフレ率が低下しない場合は、追加利上げが必要になる可能性が高いと評価した」、「一部のFOMCメンバーは目標の2%にインフレ率を縮小させるほど金融環境が引き締まっていないことへの懸念を示した」などの市場の想定範囲内のタカ派の見解もあったものの、「米国インフレ率について、大半の参加者は年末に向けて低下するとの見通しに言及」などややハト派寄りの見解もあったことでは、最近の米国インフレ指標が鈍化したことなどもあり、市場予想以上のタカ派ではなかったとの受け止めなどから早期米国利上げ予想が30%台の後退を続け、市場予想の影響もあって米国長期金利が再び低下して午前5時3〜10分頃にかけての一時4.640%付近に向けたため、午前5時2分頃のドルも円相場で一時158円9銭付近に下落した。
一方、米国ニューヨーク株式市場では、金利警戒感の緩和を受けて米国主要株価三指数の米国ダウ工業株 (DJIA / Dow Jones Industrial Average) と米国S&P500種株価指数 (S&P500 / Standard and Poor’s 500 index) と米国ナスダック総合株価指数 (NASDAQ / National Association of Securities Dealers Automated Quotations Composite) が揃って上昇して小幅高の終値をつけたことでは、米国主要株価上昇時のリスク選好のリスクオン (Risk-on) による安全資産の米国債売りなどもあったことでは、株の高値引け後の外国為替市場終盤にあたる午前5時58分頃の米国長期金利は一時4.651%付近に下げ幅を縮小していた。
とはいえ、同市場では先述の米国財務省の米国債バイバック強化計画を受けた米国長期金利低下によるドル売りの影響が、円相場だけでなく主要通貨全般に対して起きていた外貨影響の波及などもあったため、この日の主要通貨全般に対するドル指数 (U.S. Dollar Index / ドルインデックス) が一時98.77付近に低下して今年5月29日以来の低水準となり、前ニューヨーク終値比で大幅な円高ドル安が進行していた。
このため、昨夜21時頃から今朝6時頃までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場の値動きは、円の安値でドルの高値の159円16銭付近から、円の高値でドルの安値の158円4銭付近の値幅約1円12銭で、今朝6時頃のニューヨーク終値は158円17銭付近と、前営業日同時刻の159円61銭付近の前ニューヨーク終値比で約1円44銭の大幅な円高ドル安をつけた。
今朝早朝のオセアニア市場でも、昨夜の米国財務省の米国債バイバック倍額計画を受けて今朝7時2分と5分頃のドルは円相場で一時158円3銭付近に下落したが、今朝7時から時間外取引が再開した米国WTI原油先物価格が一時84ドル台の推移を続けるなど高止まり感があったことでは、世界的なエネルギー・インフレ圧や米国政府債務懸念なども意識され、今朝8時58分頃のドルは円相場で一時158円28銭付近に反発していた。
続いて、今朝9時頃から始まった今日の日本東京外国為替市場の対ドル円相場の始値は一時158円26銭付近となり、今朝9時3分頃の一時158円16.5銭付近の約158円17銭付近が今日の日本市場の円の高値でドルの安値となり、その後はドルの買い戻しが続いた。
日本市場では、今朝9時55分の仲値決済に向けて今日は20日で日本の貿易企業の決済日が集中しやすい5と10が付く日の五十日 (ごとおび / ゴトーび) であったこともあり、前日の159円台から158円台になったドルの買い意欲も強く、日本企業の輸入実需の円売りドル買いなどが優勢になり、仲値後の今朝10時11分頃のドルは円相場で一時158円52銭付近に買われていた。
また、今朝早朝に米国主要株価三指数が高値引けをしていたブルマーケット (Bull market / 強気市場) の影響の波及などもあり、東京株式市場では今日の日経平均株価がプラス圏に上昇して始まり、上昇幅を大幅域に拡大した日経平均株価上昇時のリスク選好のリスクオン (Risk-on) による国内第一安全資産の低リスク通貨の円売りも起きたため、株式市場の午前の部の高値引け後に、午後の部もプラス圏の堅調な推移のままで終盤に向けた高値引け予想が増えてくると、午後14時44分頃にドルは円相場で一時158円73銭付近に買われ、今日の日本市場における円の安値でドルの高値を記録した。
午後15時30分頃に、今日の日経平均株価はプラス圏の推移のままで6万6216円79銭の終値をつけて前日比890円37銭高の+1.36%の大幅高で大引けし、株価影響の円売りが収束したことに加えて、午後からの欧州市場と英国ロンドン外国為替市場の参入では、時間外の米国債券市場で夕方16時2分頃の米国長期金利が一時4.649%付近にやや下押ししていた影響などもあり、欧州ユーロや英国ポンドなどにもドル売りが起きていた外貨影響の波及もあり、夕方16時7分頃のドルは円相場で一時158円32銭付近に下げたが、コモディティ市場では中東情勢への警戒感も根強く、夕方16時台の米国WTI原油先物価格が一時1バレル85ドル台に再上昇したことを受けては、連れて米国長期金利も夕方16時51分頃に一時4.660%付近と昨夜の米国債バイバック計画発表後の下げ幅の縮小を再開したため、原油や金利に連れやすいドルも円相場で再び下げ幅を縮小した。
このため、今日17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は158円47銭付近で、昨日17時の159円16銭付近の前東京終値比で約69銭の円高ドル安になった。
今夜この後の米国市場では、最新米国経済指標の発表予定や米国債入札などがあり、日本時間の経済指標カレンダーのスケジュールでは、今夜21時30分に8月米国フィラデルフィア連銀製造業景気指数と前週分米国新規失業保険申請件数と前週分米国失業保険継続受給者数の同時発表があり、続いて今夜23時に7月米国景気先行指標総合指数と、26時に米国30年物価連動国債 (TIPS / Treasury Inflation-Protected Securities) の入札などを控えている。
世界市場でも、米国とイランとイスラエルとレバノンと周辺国および仲介国や関連国のパキスタンやオマーンなどの中東情勢と、原油などの世界的なエネルギー主要輸送ルートのホルムズ海峡と主要産油国サウジアラビアとイエメンの親イラン武装組織フーシ派の紅海とバブ・エル・マンデブ海峡などの中東情勢のニュース続報が注視され、原油などのコモディティと債券利回りや株式市場の為替相場への影響と、ロシアとウクライナ情勢の続報や、米中関係および日中関係などの世界情勢と世界の政治・経済のニュースとドナルド・トランプ米国大統領や高市早苗首相と各国政府・中央銀行関係者等の要人発言などのファンダメンタルズの分析は、最新経済指標データやテクニカル分析と共に、世界のFXトレーダー達の為替相場の値動きの市場予想材料になっている。
一方、 欧州ユーロは、今日17時の東京外国為替市場のユーロ円相場の終値は185円28銭付近でと、前営業日同時刻にあたる昨日17時の184円57銭付近の前東京終値比で約71銭の円安ユーロ高であった。
主な要因は、日米主要株価上昇時のリスク選好のリスクオン市場では、低リスク通貨の円に対して欧州ユーロや英国ポンドなどが買われやすかったほか、米国債券バイバックに絡む主要通貨に対する米国長期金利低下時のドル売りで欧州ユーロや英国ポンドなども買われていた外貨影響も波及していた。
そのため、英国ポンドも、今日17時の東京外国為替市場のポンド円相場の終値は215円89銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨日17時の215円75銭付近の前東京終値比で約14銭の円安ポンド高であった。
また、先述のユーロドルも、今日17時の東京外国為替市場の終値は1.1692ドル付近と、前営業日同時刻にあたる昨日17時の1.1596ドル付近の前東京終値比で約0.96セントのユーロ高ドル安であった。
今日の東西FXニュース執筆終了前の2026年8月20日の日本時間 (JST / Japan Standard Time) 20時42分 (チャート画像の時間帯は英国夏時間 (BST / British Summer Time / GMT+1 / JST-8) の英国ロンドン外国為替市場の12時42分頃) の人気のクロス円を中心とした為替レートは下表の通りである。欧州英国市場は2026年3月29日日曜日〜2026年10月25日日曜日が英国夏時間となり、米国でも2026年3月8日日曜日〜2026年11月1日日曜日が米国夏時間で共にサマータイム入りしており、冬時間の頃と比較すると日本時間と1時間の時差短縮の調整があったことには注意が必要である。
| 通貨ペア | JST 20:42の為替レート | 日本市場前営業日JST 17:00東京終値比 |
| ドル/円 | 158.60 〜 158.61 | −0.55 (円高) |
| ユーロ/円 | 185.41 〜 185.43 | +0.86 (円安) |
| ユーロ/ドル | 1.1689 〜 1.1691 | +0.0095 (ドル安) |
| 英ポンド/円 | 216.25 〜 216.31 | +0.56 (円安) |
| スイスフラン/円 | 198.81 〜 198.87 | +2.63 (円安) |
| 豪ドル/円 | 112.86 〜 112.90 | +0.36 (円安) |
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