FXニュース:米消費者物価指数を控え

2025年10月24日
今日2025年10月24日金曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の高値でドルの安値の152円47銭付近から、円の安値でドルの高値の153円6銭付近の値幅約59銭で、本日17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は152円82銭付近と、...

 

東西FXニュース – 2025年10月24日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 米対露石油制裁に欧英も
  • 原油高時のインフレ警戒
  • 米長期金利4%台に上昇
  • 米中首脳会談30日韓国
  • 日米主要要株価指数上昇
  • 日高市首相所信表明円安

今日2025年10月24日金曜日の日本の東京外国為替市場の今朝9時頃から今夜17時頃までの対ドル円相場の為替レートの値動きは、円の高値でドルの安値の152円47銭付近から、円の安値でドルの高値の153円6銭付近の値幅約59銭で、本日17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は152円82銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨日17時の152円48銭付近の前東京終値比で約34銭の円安ドル高であった。

今日の為替相場の値動きの主な要因と市場時間に沿った世界外国為替証拠金取引 (FX / Foreign Exchange) マーケット・トレンドの動向と分析はまず、昨日の日本市場終了後の欧州市場と英国ロンドン外国為替市場では、高市早苗政権と日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) との綿密なコミュニケーションのための時間的制約などによる難しさから、来週10月29〜30日に予定される日本銀行 (日銀 / BoJ / Bank of Japan) の今月の日銀金融政策決定会合における早期利上げ予想が市場で後退した円安が進行していた。

また、ロシアのウクライナ侵攻の長期化に対する米国政府のロシア石油大手2社の国営ロスネフチと民間ルクオイルへの経済制裁に欧州連合 (EU / European Union) と英国も同調したことから原油先物価格が高騰し、日本の貿易コスト増加懸念の円売りもあり、その一方で原油高によるインフレが意識された時間外の米国債券取引では、米国10年債の利回りが指標となる米国長期金利が昨夜20時台に一時3.996%付近に上昇した金利差トレードのドル買いが入り、昨夜20時17分頃にドルは円相場で一時152円79銭付近に上昇していた。

ただし、米国市場に向けた米国債の買い戻しの抵抗も混ざった影響では、時差先行の欧州英国市場の後半にあたる昨夜21時頃から始まった米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場の始値は一時151円66銭付近で、昨夜21時51分頃に米国債券価格反発に伴う利回り反落で米国長期金利が一時3.982%付近に上昇幅を縮小した時間には、ドルは円相場で一時152円45銭付近と、昨夜の米国市場における円の高値でドルの安値を記録した。

しかし、米国主要企業の決算報告シーズンの影響が続いていた昨夜の米国ニューヨーク株式市場では、一部の堅調な決算や見通しなどを受けて、一時抵抗を交えながらも米国主要株価三指数の米国ダウ工業株 (DJIA / Dow Jones Industrial Average) と米国S&P500種株価指数 (S&P500 / Standard and Poor’s 500 index) と米国ナスダック総合株価指数 (NASDAQ / National Association of Securities Dealers Automated Quotations Composite) が揃ってプラス圏で上昇を始めたため、米国主要株価上昇時のリスク選好のリスクオン (Risk-on) による円売りが起きたことでは、ドルは円相場で反発上昇した。

米国政府機関の一部閉鎖の影響により政府系の一部の最新米国経済指標の発表が延期される中でも、昨夜23時には9月米国中古住宅販売件数の発表があり、年率換算件数は前回の400万件に対し市場予想通りの406万件に改善され、前月比も前回マイナス圏だった−0.2%から市場予想通りのプラス圏の1.5%に転じていた。

一方、先述のコモディティ (Commodity / 商品先物) 市場における原油先物価格の高騰を受けて、日本の貿易赤字リスクの増加により低リスク通貨として買われにくくなっていた円相場は、ドルだけでなく北海油田の産油国通貨でもある英国ポンドなどの他の主要通貨に対しても円安になっていた外貨影響があったため、同時進行中だった世界最大規模の英国ロンドン外国為替市場で深夜24時のロンドン・フィキシング (London Fixing) で主要取引通貨のドル需要もあった後の午前1時22分頃には、この時間に米国長期金利が4.001%付近と4%台への上昇を見せていた債券利回りの日米金利差による円売りドル買いの影響もあって、ドルは円相場で一時152円80銭付近の米国市場の円の安値でドルの高値を記録した。

米国長期金利上昇の原因には、先述の原油高を受けたインフレ警戒に加えて、米国主要株価三指数上昇時のリスク選好のリスクオンによる世界的な安全資産の米国債売りで米国債券価格低下時の利回り上昇が起きた影響があったほか、前日に一時再燃した米中貿易摩擦懸念に対して、米国政府のホワイトハウス報道官が、「ドナルド・トランプ米国大統領は、来週10月30日に韓国で中国政府の習近平国家主席と会談する予定」であると発言したニュースを受けた米中貿易戦争回避への市場期待感なども影響を与えており、米国主要株価三指数は揃ってプラス圏で上昇後に前日比で高値の終値をつけて引けたため、今朝5時15分頃には米国長期金利は一時4.010%付近にも上昇していた。

しかし、米国株式市場終了後のこの時間には米国ニューヨーク外国為替市場終盤に向けており、来週10月28〜29日 の米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) の次回の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) を前にして、今夜この後には最新米国重要経済指標でインフレ指標の9月米国消費者物価指数 (CPI / Consumer Price Index) や景気指標の10月米国購買担当者景気指数 (PMI / Purchasing Managers’ Index) などの最新経済指標発表が米国政府機関の一部閉鎖の中でも行われることが注目されているため、イベント前の利益確定や持ち高調整や様子見の抵抗が混ざったことはドルの円相場での上値を抑えたほか、やや小動きになる一因となっていた。

そのため、昨夜21時頃から今朝6時頃までの米国ニューヨーク外国為替市場の対ドル円相場の値動きは、円の高値でドルの安値の152円45銭付近から、円の安値でドルの高値の152円80銭付近の値幅約35銭で、今朝6時頃のニューヨーク終値は152円57銭付近と、前営業日同時刻の151円98銭付近の前ニューヨーク終値比で約59銭の円安ドル高をつけた。

今朝早朝のアジア・オセアニア市場でも、イベント前の利益確定や持ち高調整が先行した影響では今朝6時1分頃のドルは円相場で一時152円50銭付近にやや下押しした。

しかし、今朝8時30分には今日の日本市場に先行して日本の最新重要経済指標でインフレ指標の9月日本全国消費者物価指数 (CPI / Consumer Price Index) の発表があり、前年同月比は前回の2.7%に対し市場予想通りの2.9%で、生鮮食料品を除く9月日本全国CPIコア指数の前年同月比も前回の2.7%対し市場予想通りの2.9%であったが、生鮮食料品とエネルギーを除く物価基調の9月日本全国コアコアCPIの前年同月比は前回の3.3%と市場予想の3.1%を下回る3.0%と市場予想以下であった影響では、日本のインフレ抑制の緊急性が市場予想以下との観測などを受けて日銀の早期利上げ予想が更に後退したため、発表後の今朝8時33分頃にドルは円相場で一時152円68銭付近に反発上昇した。

今朝9時頃から始まった今日の日本の東京外国為替市場の対ドル円相場の始値は一時152円61銭付近であったが、日本市場でも今夜この後の最新米国重要経済指標の発表イベントを控えた持ち高調整が先行した影響では、今朝9時37分頃にドルは円相場で一時152円47銭付近と、今日の日本市場の円の高値でドルの安値をつけた。

ただし、今朝9時55分の日本市場の仲値決済向けては、明日の10月25日は土曜日で週末にあたるため、日本の貿易企業の決済日が集中しやすい5と10がつく日の「五十日」 (ごとおび / ゴトーび) の前倒しで今日が実質的な決済集中日となったため、日本企業の輸入実需の円売りドル買い需要があったことでは、ドルは円相場で再び反発上昇を始めた。

また、米国主要企業の決算報告の影響や来週の韓国での米中首脳会談への期待感も相まって、今朝早朝に米国主要株価三指数が揃って高値をつけていた影響があり、今朝の東京株式市場でも今日の日経平均株価がプラス圏で始まり、上昇幅を大幅域に拡大した株価影響のリスク選好のリスクオン (Risk-on) による国内第一安全資産の低リスク通貨の円売りも入ったことで、ドルは円相場で152円台後半から153円台方向へと上昇した。

さらに、今日は高市早苗首相の所信表明の演説における要人発言があり、「責任ある積極財政のもと、戦略的に財政出動を行う」とし、「ガソリン税の暫定税率廃止法案を今国会で成立を期す」ことや、「年収の壁の引き上げ、今年の年末調整で160万円まで対応」などの発言を受けて、自民維新連立政権の発足後にも、それ以前と同様の責任ある積極財政や財政赤字懸念などの高市トレードの再燃による円売りが起きたため、午後15時16分頃にドルは円相場で153円台に上抜けて、一時153円6銭付近と今日の日本市場の円の安値でドルの高値を記録した。

ただし、午後からは欧州市場の参入があり、ウクライナ情勢をめぐる地政学リスクが燻りを見せる中で、時間外の米国債券取引で今朝9時台には一時4.01%台に上昇していた米国長期金利が上昇幅を縮小して一時3.99%台に向けたため、153円台の市場高値後のドルは今夜のイベントリスクもあって利益確定や持ち高調整の抵抗で152円台後半に戻し始めた。

午後15時30分には、米国半導体大手の好決算の影響や来週の米中首脳会談への期待感などもあり、今日の日経平均株価が4万9299円65銭の終値をつけて前日比658円4銭高の+1.35%の大幅高で大引けしたことでも株価影響の為替ヘッジなどの円売りも一段落していた。

しかし、夕方からの世界最大規模の英国ロンドン外国為替市場の参入後には、一時3.99%台に反落後の米国長期金利が反発上昇して4.01%台への再上昇を見せ始めた金利差トレードの円売りドル買い影響があったことでは、ドルは円相場で152円台後半から再び153円台方向への再上昇を見せ始めていた今夜17時頃に今日の東京終値を迎え、この時間には日本市場終盤の利益確定や持ち高調整と今夜の米国経済指標の様子見の抵抗も混ざった。

このため、今日17時の東京外国為替市場の対ドル円相場の終値は152円82銭付近で、昨日17時の152円48銭付近の前東京終値比では約34銭の円安ドル高になった。

今夜この後の米国市場では米国政府機関の一部閉鎖の影響により米国新築住宅販売件数の発表のみ延期となるが、特別発表として注目されている最新米国重要経済指標などの発表は予定されており、今夜21時30分に重要インフレ指標の9月米国消費者物価指数 (CPI / Consumer Price Index) の発表予定があり、続いて、今夜22時45分には景気指標の10月米国製造業購買担当者景気指数 (PMI / Purchasing Managers’ Index) 速報値と10月米国サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) 速報値と10月米国総合購買担当者景気指数 (PMI) 速報値と、今夜 23時の10月米国ミシガン大学消費者態度指数・確報値などの発表を控えている。

また、来週10月28〜29日の米国連邦準備制度理事会 (FRB / Federal Reserve Board) の米国連邦公開市場委員会 (FOMC / Federal Open Market Committee) と来週10月29〜30日の日銀金融政策決定会合の日米金融政策イベントを控えており、FRB高官達はイベント前の発言自粛のブラックアウト期間に入っているが、世界の株式市場と債券市場と金や原油先物などを含むコモディティ (商品先物) 市場などの為替相場への影響や、米中首脳会談貿やウクライナ情勢などの世界情勢や世界政治経済のニュースに加えて、米国政府のドナルド・トランプ大統領や日本政府の高市早苗首相などを含む世界の政治や経済の要人発言などのファンダメンタルズニュース分析は、最新経済指標データやテクニカル分析と共に世界のFXトレーダー達の値動き予想材料となっている。

一方、欧州ユーロは、今日17時の東京外国為替市場のユーロ円相場の終値は177円59銭付近で、前営業日同時刻にあたる昨日17時の176円85銭付近の前東京終値比で約74銭の円安ユーロ高であった。

主な要因は、来週の日銀金融政策決定会合における早期追加利上げ予想の後退や、原油高日経平均株価上昇時の円売りがあったことに加えて、高市トレードの主要通貨への円安進行を受けて、ユーロは円相場で一時177円70銭付近にも上昇していた。

また、今日の夕方に最新欧州経済指標発表の影響もあり、市場予想比でフランスが混合でドイツが堅調となっていたが、今夜17時の欧州ユーロ圏総合の10月欧州製造業購買担当者景気指数 (PMI / Purchasing Managers’ Index) 速報値が前回と市場予想の49.8を上回る50.0に上振れし、10月欧州サービス部門購買担当者景気指数 (PMI) 速報値も前回の51.3と市場予想の51.2を上回る52.6に上振れし、景気ボーダーラインの50もしくはそれ以上の好景気寄りの指標となった欧州景況感では対ドルでも欧州ユーロが買われた。

その影響から、ユーロドルは、今夜17時の東京外国為替市場の終値は1.1620ドル付近と、前営業日同時刻にあたる昨夜17時の1.1599ドル付近の前東京終値比で約0.21セントのユーロ高ドル安であった。

英国ポンドは、今夜17時の今日の東京外国為替市場の英ポンド円相場の終値は203円50銭付近と、前営業日同時刻にあたる昨日の夜17時の203円57銭付近の前東京終値比では約7銭の小幅な円高ポンド安であった。

主な要因は、今日の午後15時35分頃には欧州ユーロに連れて英国ポンドも円相場で一時203円94銭付近に上昇したため、夕方の日本市場の終盤には204円台を手前にした利益確定や持ち高調整の抵抗が入って一時反落していたが、今夜その後の英国市場では産油国通貨でもある英国ポンドは円相場で反発して、今夜17時52分頃には一時203円82銭付近と円安ポンド高に戻している。

今日の東西FXニュース執筆終了前の2025月10月24日の日本時間(JST / Japan Standard Time)の20時7分(チャート画像の時間帯は英国夏時間 (BST / British Summer Time / JST-8) の英国ロンドン外国為替市場時間の12時7分頃) の人気のクロス円を中心とした為替レートは下表の通りである。なお、米国市場は2025年3月9日から11月2日まで米国夏時間 (DST / Daylight Saving Time / JST-13) に日本との時差が1時間短縮に調整されており、欧州英国市場も2025年3月30日から10月26日まで英国夏時間のサマータイム (BST / British Summer Time / JST-8) に時差調整されていることには注意が必要である。なお、欧州英国市場は今週末に英国夏時間から英国冬時間への1時間の時差調整を控えているが、米国市場の米国夏時間は週遅れの予定となる。

通貨ペア JST 20:07の為替レート 日本市場前営業日JST 17:00前東京終値比
ドル/円 152.97 〜 152.99 +0.49 (円安)
ユーロ/円 177.61 〜 177.62 +0.76 (円安)
ユーロ/ドル 1.1609 〜 1.1611 +0.0010 (ドル安)
英ポンド/円 203.61 〜 203.67 +0.04 (円安)
スイスフラン/円 191.99 〜 192.05 +0.74 (円安)
豪ドル/円 99.37 〜 99.41 +0.18 (円安)

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