FXニュース:世界景気懸念で低リスク通貨の円が米長期金利下落時に買われ続伸

2022年5月24日
FXニュース:世界景気懸念で低リスク通貨の円が米長期金利下落時に買われ続伸


東西FXニュース – 2022年5月24日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 欧州中央銀行(ECB)ラガルド総裁が7月利上げ示唆でユーロ買いドル売りが波及
  • 英国中央銀行(BoE)ベイリー総裁が最近の英利上げ上昇幅は適切と発言
  • 米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が発言予定でイベント前リスクも

今日2022年5月24日の火曜日の東京外国為替市場のF Xの円相場の為替レートは、9時から17時までの東京外為取引時間の円の安値が128円8銭前後から高値127円24銭前後の値動き幅84銭程で、今夜17時の東京市場終値は127円26〜27銭前後で、同時刻の前東京終値と比較の前日比では約32銭の円高ドル安であった。今日で5営業日連続の、東京前日比での円高ドル安の終値の続伸となった。

原因は、まず昨夜から今朝の欧州ロンドン市場と米国ニューヨーク市場で、欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁がブログに「7月の会合で利上げ可能」と書いていたことで欧州の早期利上げ予想が強まっており、ユーロが買われてドルが売られてドルが下げた影響が、今日はユーロだけでなく、対ドルの円相場にも波及していた。

また、今朝までのニューヨーク市場では前日に下落していた米株価が上昇回復したことで、それまでにリスク回避で買われた安全資産の米国債やドルが売られたほか、米長期金利低下時に買われた低リスク通貨の日本円も売られた為にレンジ付近でも揉み合っていたが、その後に始まった今日の日本東京市場では、朝10時頃の仲値決済で輸入企業の実需の円からのドル買いで一時ドルが上昇し、米長期金利上昇の日米金利差の円売りドル買いも相まって、11時前に今日のドルの高値で円の安値の128円8銭付近を記録した。

しかし、今日の日経平均株価とアジア株と米株価指数先物が低下しており、午後にリスク回避の米国債買いが起きたことから、その後は米長期金利の上昇が続かず、一時2.80%台に下げたことで日米金利差縮小時のドル売りの円買いが進んだ。景気懸念のリスク回避市場でも、日米金利差縮小時に低リスク通貨の円買いが優勢となった。そのため、今夜17時には、前日比で円高ドル安の今日の東京終値をつけた。

尚、今日の日米豪印の4カ国(Quad)首脳会議では、バイデン米大統領が中国とロシアへの懸念の共有が多く、中国対抗を念頭に安全保障の認識を巡り議論されていた。昨日にバイデン大統領が対中関税の引き下げを検討との発言ではリスクオン市場が起きていたが、今日の市場反応は比較的限られていた。

今日のユーロは、欧州中央銀行(ECB)の利上げ加速期待で、対ドルで上昇し1ヶ月ぶりの高値を記録したうほか、円相場でも上げており、今日17時の東京終値は、ユーロ対ドルが1.0729~30ドルで前日比1.29セントのドル安ユーロ高で、ユーロ対円は136円55~57銭で前日比1円31銭の大幅な円安ユーロ高であった。

原因は、欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁が先述のブログ以外でも、欧州中央銀行の預金金利について、7月〜9月末までにマイナス金利が解消される公算が大きいと発言したことなどに加え、欧州の景気経済指標の結果なども受けて、欧州の景気後退懸念がやや緩和され、米国の経済懸念もあることから、今日の米長期金利低下時にはリスクオンのユーロ買いで、以前に買われていた安全資産のドルの持ち高調整売りがユーロに対して起きた影響が強い。また、ラガルド総裁は今夜この後、日本時間では明日未明にも発言の予定があるので、今後も最新のニュースによる値動きには注意が必要である。

今日の英ポンドは、昨夜に英国中央銀行のイングランド銀行(BoE)のベイリー総裁が、現在の英国景気懸念の9%を超える記録的なインフレの要因は、コロナ対策の金融紙幣増刷の失敗などではなく、エネルギー高騰や世界経済などの影響が大きいとした上で、「最近の英国の利上げ上昇幅は適切」と発言したことで、英利上げ加速期待のポンド買いが減退しており、今日の東京終値17時は160円9〜15銭で前日比85銭の円高ポンド安であった。

また、今日の夕方に発表のあった欧州ユーロ圏のフランス、ドイツ、欧州の5月のサービスと製造業の購買担当者景気指数(PMI、速報値)は、前回と予想よりやや少し下げた結果はあったものの、景気懸念に至るほどの幅ではなかったのでユーロはその後も買われていたが、英国の5月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値)は予想を大きく下回り、前回の58.9と予想の57に対して51.8だったので、発表直後の17時半には、一時的にポンドが売られて更に下げていた。

今日の豪ドル対円は、今週からオーストラリア総選挙後の新政権になったものの市場反応は限られており、今日は時間外の米株先物が下げ幅を広げた影響で、豪ドル売りの低リスク通貨の円買いの影響の方が強く、90円38〜42銭で前日比54銭の円高豪ドル安であった。今夜その後の欧州英国市場では、18時半過ぎに一時89.95円付近にも下げていた。

今日のスイスフランは、スイス中央銀行もインフレ率が高止まりする場合、金融政策を引き締めるとの考えは示していたが、現在の-0.75%のマイナス金利が改めて意識され、今日は低リスク通貨の円買いの影響の方が多く出ており、17時の今日の東京終値は132円23〜29銭で前日比19銭の円高スイスフラン安だった。

日本時間では明日の朝のニュースになるが、今夜この後の午前1時20分に米国ニューヨーク市場時間中に米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が発言予定で、明日未明にはラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁も発言の予定があるので、今後も為替相場の値動きに影響を与える最新のFXニュースには注意が必要である。

今日の東西FXニュース執筆終了時の2022年5月24日の日本時間(JST)19時21分(英国夏時間(GMT+1)11時21分)付近の、クロス円を中心とした東京外為前日比の為替レートは下表の通りである。

通貨ペアJST 19:21の為替レート東京外国為替市場前日比
ドル/円127.45 〜 127.46-0.13(円高)
ユーロ/円136.60 〜 136.62+1.36(円安)
ユーロ/ドル1.0717 〜 1.0719+0.0117(ドル安)
英ポンド/円159.33 〜 159.39-1.61(円高)
スイスフラン/円131.97 〜 132.03-0.45(円高)
豪ドル/円90.12 〜 90.16-0.80(円高)


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