FXニュース:米連邦準備理事会(FRB)が0.5%利上げ後の世界市場の反応は

2022年5月05日
FXニュース:米連邦準備理事会(FRB)が0.5%利上げ後の世界市場の反応は


東西FXニュース – 2022年5月5日

文/八木 – 東西FXリサーチチーム

主な点:

  • 今夜は英国中央銀行(BoE)金融政策委員会(MPC)も新金利金融政策発表予定
  • パウエルFRB議長発言ではタカ派期待値減退で一時ドル売り急落からの買い戻しが
  • イベントリスクと株安時のリスク回避で買われた通貨の持ち高調整の影響も

今日2022年5月5日は「こどもの日」のゴールデンウィーク祝日連休で、東京市場は休場中だが、国際FX外国為替市場は平日で、中国も連休明け参入で大きな値動きがあった。今日の東京外国為替市場取引時間相当の9時から17時までの円相場の為替レートは、円の安値129円76銭前後から高値128円76銭前後の値動き幅1円程で、今夜17時の東京終値時間のドル対円は129円68〜69銭で、前日比で約58銭の円安ドル高であった。今夜その後に時差で朝の欧州英国市場では、18時前に一時129円79銭付近までドルが上昇した。

原因は、日本時間の今朝未明3時頃、米国現地時間では時差で昨日付のニューヨーク市場時間中に、米連邦準備理事会(FRB)の米連邦公開市場委員会(FOMC)が、予想通りの0.5%の利上げを決定し、米国のフェデラルファンド(FF)政策金利目標を0.75〜1%に引き上げると発表した。来月から国債を中心とした米資産圧縮の金融引き締め政策(QT)も発表した。米国では、コロナ回復期の車社会に脱ロシアのガソリン高騰もあり、記録的なインフレが懸念されているが、米景気は減退させずにインフレは抑制する金融政策を目指した形である。

会合後の会見では、パウエルFRB議長が、米国の今後のより積極的で大幅な0.75%の利上げ幅加速についての質問を否定したことから、米国のタカ派の大幅利上げ加速の期待値が急減少し、今朝4時前には一時はドルが128円75銭付近まで売られて一時急落した。また、アジア時間の今朝のニュースでも流れたため、今朝10時過ぎにも128円76銭付近まで売られたが、予想範囲内で米金利は上がったため、ドルが買い戻される動きも出た。

世界市場の反応も、予想以上のタカ派の大幅利上げ加速ではないものの、かねてから日米金利差拡大予想でドルが買われていた時の予想通りの米国の0.5%の利上げ決定で、先日の日本銀行の金利抑制の大規模緩和継続とは対照的な、利上げによる米国インフレ対策の金利政策の方向性が明確となり、日本と米国の金融政策の違いによる日米金利差拡大がより現実的となったために、その後の今日の日本とアジア時間では、連休明けの中国も参入してきて、ドルが買い戻される動きが優勢となり、さらに午後には欧州市場参入で安全資産のドルが買われ、今夜の英国中央銀行のイングランド銀行(BoE)新金利金融政策発表前でイベント前リスクの英国ロンドン市場もリスク回避でポンドからドルを買い、午後には129円台後半に戻り、円安ドル高の大きな流れが継続する形となっていた。

米長期金利も一時高止まりして下がった際にはドルが売られる原因となり、再度回復傾向を見せると再度ドルが買い戻されるという動きに影響した。また、昨夜から今朝未明のニューヨーク市場では、イベントリスクがなくなるにつれて米株価が回復傾向で上がっており、株価低下時にリスク回避で買われていた余剰のドルや通貨などが売られたこともドルの一時急落に影響していた。

欧州英国市場では、今夜20時の英国中央銀行イングランド銀行(BoE)の新金利金融政策発表を控えたイベントリスクで、ポンドやユーロからもドルが買われ、今夜18時前に129円79銭付近までドルが上昇した際の一因となった。現在、金融政策委員会(MPC)を開催中の英国中央銀行のイングランド銀行(BoE)も、前回までに0.75%に達する政策金利の利上げが続いており、もし今夜も利上げなどがされると、今後の為替相場に影響を与える可能性が高いので注目されている。

そのため、今日の東京終値17時では、イベントリスクにより20時までは英ポンドが買い控えられていたために、英国ポンドは162円66〜72銭で、前日比40銭の円高ポンド安であった。しかし、もし今後の発表で日英金利差が拡大する場合などには、値動きには注意が必要である。

欧州ユーロ圏は、今日の午後15時発表のドイツの景気経済指標の3月製造業新規受注(前月比)などが予想以下で、その後の15時45分発表のフランスの3月鉱工業生産(前月比)も予想以下であったため、昨日もお伝えした脱ロシアの欧州エネルギー危機による欧州インフレ景気懸念は継続している。そのため、今夜17時の東京終値のユーロ対ドルは、1.0595〜1.0597ドルで前日比0.25セントのドル高ユーロ安であった。しかし、日本銀行の金利抑制と連休中で実需の少ない円を積極的に買う動きがなかったことから、17時にはユーロは137円41〜42で前日比27銭の円安ユーロ高であった。

先日利上げで上昇していたオーストラリアドルは、今朝未明に先述の米国のタカ派の期待値減でドルが売られた時に買われて一時は大きく上がっていたために、その後は利益確定売りや調整で下げていたが、今朝10時半頃に速報で発表された豪3月貿易収支が、資源高時の資源国のために前回の74.57億豪ドル(修正74.37億豪ドル)と予想の85.00億豪ドルを上回る93.14億豪ドルの好景気で再び買われた一方で、同時発表の3月住宅建設許可件数(前月比)は前回の43.5%(修正42.0%)と予想の-12.5%に対して-18.5%で更に減っていたので少し売られて、横ばいレンジに近い動きを見せており、今夜17時の東京外為終値時間の頃には、93円70〜74銭で、前日比では7銭の円安豪ドル高であった。

しかし、その後19時過ぎには前日比では僅差に円高にも入るレンジ付近の値動きである。

今日の午後に発表されたスイスの前月比の4月消費者物価指数(CPI)は、前回0.6%と予想の0.3%に対して結果が0.4%で、17時の東京終値時間には、132円77〜83銭でわずか1銭の円安スイスフラン高だった。その後19時頃には、前日比では円高圏内にも入ったり、レンジに近い値動きの時間帯もあった。

今夜はこの後に20時頃から発表予定の、英国中央銀行イングランド銀行(BoE)の新金利金融政策発表が注目されており、今後もニュースによる為替相場の値動きには注意が必要である。

今日の東西FXニュース執筆終了時の2022年5月5日の日本時間(JST)19時10分(英国夏時間(GMT+1)11時10分)付近の、クロス円を中心とした東京外為前日比の為替レートは下表の通りである。

通貨ペアJST 19:10の為替レート東京外国為替市場前日比
ドル/円129.60 〜 129.62+0.50(円安)
ユーロ/円137.41 〜 137.44+0.27(円安)
ユーロ/ドル1.0602 〜 1.0603-0.0018(ドル高)
英ポンド/円162.92 〜 162.98-0.14(円高)
スイスフラン/円132.62 〜 132.68-0.14(円高)
豪ドル/円93.61 〜 93.65-0.02(円高)


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