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(12)ピップ値を計算する方法
レッスン要約


ここまででピップスについては理解したので、このレッスンではピップ(pip)値を計算する方法を学びます。通貨ペアの価格が1ピップ(1pip)動くたびに、どのくらいの損益が出るかがわかるので、1ピップ(1pip)の動きに対する値の計算方法を理解することが重要です。

ピップ(pip)値を計算する方法

まず、前のレッスンのEUR/USDとUSD/JPYの例を使いましょう。クォート通貨で1ピップ値を計算するには、次の式を使用しています。

ベース通貨の量(ロットサイズ)x ピップ数 = クォート通貨のピップ値

USD/JPYの1ピップ値

以下の例では、USD/JPYの標準ロットを1ロット(100,000通貨単位)買う場合、価格が1ピップ(1pip)動くたびに1,000円の損益がでるということがわかります。そして、USD/JPYのミニロットを1ロット(10,000通貨単位) 買う場合、価格が1ピップ動くたびに100円の損益が出ます。また、USD/JPYのマイクロロットを1ロット(1,000通貨単位)買う場合、価格が1ピップ動くたびに10円の損益が出ることになります。

100,000 USD (1標準ロット) X 0.01 (1ピップ) = 1,000 円の損益

10,000 USD (1ミニロット) X 0.01 (1ピップ) = 100 円の損益

1,000 USD (1マイクロロット) X 0.01 (1ピップ) = 10 円の損益

EUR/USDの1ピップ値

以下の例では、EUR/USDの標準ロットを1ロット(100,000通貨単位)買う場合、価格が1ピップ動くたびに10ドルの損益が出るということがわかります。そして、EUR/USDのミニロットを1ロット(10,000通貨単位)買う場合、価格が1ピップ動くたびに1ドルの損益が出ます。また、EUR/USDのマイクロロットを1ロット(1,000通貨単位)買う場合、価格が1ピップ動くたびに0.10ドルの損益が出ることになります。

100,000 EUR (1標準ロット)   X 0.0001 (1ピップ) = $10 USDの損益

10,000 EUR (1ミニロット)   X 0.0001 (1ピップ) = $1 USDの損益

1,000 EUR  (1マイクロロット) X 0.0001 (1ピップ) = $0.10 USDの損益

では、価値変動や取引単位(ロットサイズ)が損益にどう影響を与えるかを検証して見てみましょう。

(例1) 取引で利益を出す

あるトレーダーが、取引口座に10万円を入金し、102.00円でUSD/JPYの標準ロットを1ロット(100,000通貨単位)買ったとします。その後、103.00円で売ると、001.00ピップス(+100ピップス)の利益を得ることになります。

これまでに、USD/ JPYの1標準ロットの1ピップの動きが1,000円に等しいということを学びました。なので、利益は+100,000円(+100ピップス×1,000円=10万円)となります。



(例2) 取引で利益を出す

あるトレーダーが、取引口座に100,000円を入金し、102.00円でUSD/JPYのミニロットを1ロット(10,000通貨単位)買い、その後103.00円で売ったとします。このトレーダーは、001.00ピップス(+100ピップス)の利益を得る可能性がありますが、実際、トレーダーはUSD/JPYのミニロットを1ロットのみ(10,000通貨単位)買いました。

1ミニロット(10,000通貨単位)の1ピップの価値は1,000円ではなく100円だけなので、利益水準が小さくなることが分かります。トレーダーの利益は+10,000円 (+100ピップス×100円=1万円)のみとなります。

以下でこの効果を見てみましょう。



(例) 取引で損失を出す

あるトレーダーが、取引口座に100,000円を入金し、103.00円でUSD/JPYのミニロットを1ロット(10,000通貨単位)買い、その後に102.00円でUSD/JPYを売ったとします。

この場合、ピップス(-100 ピップス)の損失が出ることになります。トレーダーはUSD/JPYの1ミニロットを高い価格で買って、価格が下がってしまったとき売ったので、10,000円の損失をしたということになります。



上記の例からわかるように、より大量に取引することによって利益水準は上がることになりますが、同時により大きな損失を及ぼすことにもなります。なので、取引ロットサイズを選択するときには慎重に判断する必要があります。

次のレッスンは、FXトレーニングの中でも最も重要なレッスンの一つです。「レバレッジ」によって、外国為替市場(世界最大の金融市場)では、少額を投資する小規模の投資家を含め、誰にでもアクセスが可能となります。