東西FXリサーチ – 米中貿易摩擦によるドル円の動き、ボラティリティー高まりへの懸念

2019年5月13日



文/安藤麻矢 – 東西FXリサーチチーム

トランプ大統領が中国の関税が2000億ドルの商品に対して10%から25%に増加するだろうとツイートし通貨市場のボラティリティが拡大した。9日夜から10日にかけてUSDJPYの ボラティリティーは、8.6パーセントで、年初来の平均7.3をわずかに上回り、年初の円高騰以来、最高水準が記録された。

世界2大経済大国であるアメリカと中国による市場ムードへの警戒感の高まりに世界市場は揺るがされている。先週、米中貿易協議前には、トランプ大統領と習近平国家主席は双方の提案に聞く耳を持たせるかのような態度がメディアによって報道され一旦は投資家センチメント不安を若干和らげ、 協議は適度な妥協点を見出すのではとの期待感が高まった。一方、期待しながらも依然としてリスク感は明白で市場は全般的に小動きにとどまった。ドル/円JPY=は0.13%高の109.89円。

ブルームバーグ・ドル・スポット指数はニューヨーク時間午後4時40分 は0.2%低下し、週間ベースでは0.1%上昇。先週は心理的節目の1200近辺で推移となった事が報道されている。10日のニューヨーク外国為替市場では、ドルが小幅下落し、ドルは主要10通貨に対して高安まちまちの値をつけた。

ドイツ銀行の為替戦略グローバル主任のアラン・ラスキン氏によると、週初にはドル/円を中心に目立ったリスクオフ取引も見られたものの、10日にはそのような動きは継続しなかったメディアにとコメントしている。

今週の、東京外国為替市場は9時時点では1ドル=109円63銭周辺の値がついた。先行きのリスク感の継続により比較的安全な資産とされる円が買われ、円高ドル安傾向でのスタートとなった。

アメリカは2020年トランプ米大統領の12日、 米国の中国に対する多額の関税引き上げの態度をツイートしているが、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長は米企業や消費者が関税を負担になるとの見方を示し、両氏の見解と食い違いを見せている。

最悪の決裂は回避されたが米中貿易戦争は2020年の荒れが予想される米国大統領選までへも続く可能性がメディアの間で報道されている。経済的先行き不安からトランプへの不支持が高まると、中国側が強気の態度を示す可能性もある。