G10による金融引締め、新興市場通貨の急落

2017年7月21日

主要なポイントの要約

欧州中央銀行(ECB)は、コミュニケーションの面で非常にハト派的で慎重なアプローチを取りましたが、ドラギ氏によるユーロの強さに対する抗議の欠如がさらにユーロ高をもたらしました。1.1590以上の上昇は、1.1810までユーロ米ドルのさらなる上昇を警告するものの、確信は高くなくサポート水準は1.1345です。

米連邦捜査局(FBI)捜査を監督する特別検察官のロバート・ミュラー元FBI長官は、ロシア調査を拡大しトランプ大統領と関連会社の取引を盛り込むと見られているため、米ドルに対する圧力が強まっています。米連邦公開市場委員会(FOMC)は、7月26日にFOMCの政策金利を変わらず維持することが期待されていますが、9月のバランスシートの正規化の道を開くために言及を修正する可能性があります。

政策金利を変わらず維持するためのインドネシア銀行(BI)の決定は広く予想されました。対照的に、南アフリカ準備銀行 (SARB)による6.75%まで、25ベーシスポイント(bp)金利の引き下げは、投資家を驚かせました。テクニカルインディケータは、12.85~13.40の範囲で米ドル南アフリカランドの横ばい圏で取引を支援します。

G10による中央銀行の金融引締めに対する会議の間、扱いやすい新興市場通貨の急落が発生しました。新興市場通貨のキャリーテーマは、まだ実行可能なスペースがありますが、穏やかなリスクレベルを維持しています。上方傾向に追いかけるよりも、下落を狙い買うのが賢明でしょう。

JPY

6つの主要通貨に対する米ドルの先行きを測る米ドルインデックスは、94.090の低値をつけ、ほぼ1年ぶりに最低水準を記録しました。指数は、米国セッションの午後の損失を相殺し、94.286で0.5%下落しました。米ドルは、111.49円の3週間ぶり以上の低値をつけた後も、対円で111.96円と変わりませんでした。木曜日に日本銀行(BOJ)は、金融政策を堅調に保ちましたが、再び野心的なインフレ目標を達成するタイミングを後押ししました。日本銀行(BOJ)が金融緩和政策の維持という見方により、米ドルが円に対してほぼ安定的であることを可能にしました。

EUR

米ドルは、欧州中央銀行(ECB)のマリオ・ドラギ総裁が、政策当局による秋の債券買取制度の変更に関する議論の予定を言及後、ユーロに対して2年ぶりに最低水準に下落しました。議論の予定日についてドラギ総裁からの言及は無かったものの、欧州中央銀行(ECB)の政策金利の設定担当者は、金融政策に関するガイダンスを変更しないとの決断を全会一致で採択し、投資家らは秋の議論が来年の金融引き締めにつながるとみています。ユーロは、ドラギ総裁の発言後、米ドルに対して1.1655ドルにまで到達、当日に1.2%上昇し、2015年8月以来の最高水準を記録しました。ユーロは、3週間以上ぶりに、一日のうちの最大増加率の方向に向かっています。

GBP

木曜日に英ポンドは、ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が政策の変更の議論を秋頃に行う方針を言及後、ユーロに対して8ヶ月ぶりの低水準に下落し、90ペンス近くで取引されました。英ポンドは、英国閣僚がブレグジットの協議から逃れる懸念から、米ドルに対して1.30ドル以下に後退しました。その不安感は、予想よりも良い小売売上高の統計をはるかに上回りました。ユーロは、ポンドに対して1.5%上昇し、89.765ペンスに達し、11月初旬以来の最も急な上昇となりました。

AUD

豪ドルは、アップビート雇用統計の影響で、オーストラリア準備銀行による金利を引き上げる決定に近づいているとの声明後、木曜日に2年ぶりのピークをつけ、NZドルは5ヶ月ぶりの高値付近を維持しました。豪ドルは、0.7992ドルまで上昇し、2015年5月以来ぶりの水準となりましたが、80米セントで頑強なチャートレジスタンスにより反発しました 。豪ドルは終値0.7935ドルに達し、一週間で1.4%増。 強い国内経済による支援を得て今月初旬から上昇を続けています。米ドルの上昇に伴い、豪ドル米ドルはヨーロッパセッションの午前に激しく取引され、NYセッションは0.7910近くで開きました。米ドルは下落し、豪ドル米ドルは上昇し0.7940をつけました。ユーロ豪ドルの突然の上昇は豪ドルに圧力をかけ、0.7920で取引されました。ロバート・ミュラー特別検査官による米大統領選挙へのロシア政府関与の調査は、米ドルに広く悪い影響を与えました。豪ドル米ドルは0.7970に近づき、その日の終わりに0.7960付近で小さな反転が発生しました。混合データが発表され、米ドルが落ち込みました。

NZD

ニュージーランドドルは、0.7344ドルまで0.2%安く、水曜日に0.7388ドルと、約5ヶ月ぶりの高値をつけました。今週NZドルはあまり変わらず、この結果は主に金利上昇リスクを減らすとみられる検証の難しい国内インフレデータによるものです。 ヨーロッパセッションの午前は穏やかで、NYセッションは0.7340付近で開き、米ドル安で早い時期に上昇しました。上昇のタイミングは、トランプ米大統領が米ドルに影響を与えた後に大幅に強化されました。NZドル米ドルは急激に上昇し、11月の高値を上回り、0.7414まで拡張しました。米ドルはその日の終わりに高値近くで重く取引されたため、実質的に逆転は見られませんでした。


スポット・レート

通貨ペアスポット1日間の変化 (ピップス)1週間変化(pips)
USD/JPY112.047-124
EUR/USD1.1627112229
GBP/USD1.2956-6617
USD/CHF0.9517-39-155
USD/CAD1.2588-18-134
AUD/USD0.7934-18203
NZD/USD0.74054983
USD/SGD1.3668-16-74
EUR/GBP0.8974132165

データソース:ブルームバーグ


主な株式インデックス

通貨ペアスポット1日間の変化 (ピップス)1週間変化(pips)
日経225指数20,1990.50.1
NYダウ・ジョーンズ指数21,612-0.10.3
S&P500指数2,4730.01.0
ナスダック総合指数6,3900.11.8
ユーロ・ストックス50指数3,4990.0-0.8
FTSE100指数7,4880.81.0
DAX指数12,4470.0-1.5
香港ハンセン株価指数26,7400.31.5

データソース:ブルームバーグ


主なコモディティ

通貨ペアスポット1日間の変化 (ピップス)1週間変化(pips)
トムソン・ロイター・コアコモディティーCRB指数178.4-0.12.3
1,2440.22.2
46.8-0.71.5
米ドルインデックス(DXY指数)94.3-0.5-1.5
ADXY指数106.70.00.4

データソース:ブルームバーグ


テクニカル分析:日中のサポートやレジスタンスレベル

USDJPYEURUSDGBPUSDUSDCHFAUDUSDNZDUSDUSDCADXAUUSD
レジスタンス 3113.821.19541.31920.98500.81460.75951.27981267
レジスタンス 2112.881.17721.30870.97000.80480.74921.26931255
レジスタンス 1112.391.17021.30300.96060.80030.74451.26411250
スポット112.041.16271.29560.95170.79340.74051.25881244
サポート 1111.451.15201.29250.94560.79050.73421.25361237
サポート 2111.001.14081.28770.94000.78520.72861.24831230
サポート 3110.061.12261.27720.92500.77540.71831.23781218
ボリンジャーバンド
アッパーバンド114.191.16301.31160.97180.79760.73971.32481257
ロワーバンド111.371.12301.27690.95080.74530.72221.24741208